統合失調症
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
統合失調症(とうごうしっちょうしょう)は、脳(のう)の働きに影響(えいきょう)を与える病気(びょうき)です。現実(げんじつ)と違(ちが)うことを信(しん)じたり、見(み)えないものが見(み)えたり、考えや気持ちがまとまりにくくなることがあります。治療(ちりょう)を続(つづ)ければ、症状(しょうじょう)を管理(かんり)し、充実(じゅうじつ)した生活(せいかつ)を送ることができます。
重要な事実
- 統合失調症は脳の病気であり、本人のせいではありません。
- 早期発見(そうきはっけん)と適切(てきせつ)な治療で症状は改善(かいぜん)します。
- 薬(くすり)と心理的(しんりてき)なサポートを組み合わせた治療が行われます。
- 多くの人が社会(しゃかい)で活動(かつどう)しながら生活できます。
統合失調症は約100人に1人程度(ていど)の割合(わりあい)で発症(はっしょう)する、比較的(ひかくてき)よくある病気です。
10代後半(こうはん)から30代にかけて発症することが多いですが、どの年齢(ねんれい)でも起こりえます。男女(だんじょ)で発症率(りつ)に大きな差(さ)はありません。
症状
- 自分や他人(たにん)を傷(きず)つけるような言動(げんどう)がある場合
- 強い混乱(こんらん)や興奮(こうふん)で危険(きけん)な行動が予想(よそう)される場合
- ⚠薬を急(きゅう)にやめて症状が悪化(あっか)した場合
- ⚠幻覚や妄想が強くなり、日常生活(にちじょうせいかつ)が送れなくなった場合
一般的な症状
- 幻覚(げんかく):実際(じっさい)にはない音や声(こえ)が聞こえる。
- 妄想(もうそう):現実ではないことを強く信じてしまう(例:誰かに監視(かんし)されていると思う)。
- 思考(しこう)の障害(しょうがい):考えがまとまらず、話が飛(と)ぶ。
- 感情(かんじょう)の平板化(へいばんか):表情(ひょうじょう)が乏(とぼ)しく、感情表現(ひょうげん)が少ない。
- 意欲(いよく)の低下(ていか):何をするにもやる気が起きない。
子供の症状
- 成長(せいちょう)に伴(ともな)う変化(へんか)と区別(くべつ)が難(むずか)しい。
- 思春期(ししゅんき)にみられる孤立(こりつ)や引きこもり。
- 勉強(べんきょう)や友達(ともだち)との関係(かんけい)に急(きゅう)な変化が見られる。
- 奇妙(きみょう)な考えや行動(こうどう)が現れる。
高齢者の症状
- 記憶(きおく)や判断力(はんだんりょく)の問題(もんだい)と間違(まちが)われることがある。
- 社会的(しゃかいてき)な孤立が進(すす)みやすい。
- 薬の副作用(ふくさよう)に注意が必要。
原因
主な原因
- 遺伝(いでん)的要因:特定(とくてい)の遺伝子(いでんし)の変化が関与(かんよ)すると考えられています。
- 脳のバランス異常(いじょう):神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)の働きに問題がある。
- 環境(かんきょう)要因:ウイルス感染(かんせん)や栄養(えいよう)不足(ふそく)、ストレスなどが引き金(ひきがね)になることがある。
リスク要因
- 家族(かぞく)に統合失調症の人がいる場合
- 出生時(しゅっせいじ)の合併症(がっぺいしょう)
- 思春期(ししゅんき)の大麻(たいま)などの薬物(やくぶつ)使用(しよう)
- 強いストレスやトラウマ(心的外傷)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 自分や他人を傷つける危険がある場合
- 強い幻覚や妄想で身の安全(あんぜん)が保てない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 少しでも症状が気になる場合
- 日常生活に支障(ししょう)が出始めた場合
- 周囲(しゅうい)から受診(じゅしん)を勧(すす)められた場合
診断
精神科医(せいしんかい)が本人(ほんにん)や家族(かぞく)から詳(くわ)しい話を聞き、症状(しょうじょう)の経過(けいか)や程度(ていど)を評価(ひょうか)します。他の病気(びょうき)の可能性(かのうせい)を除外(じょがい)するために、身体(しんたい)の検査(けんさ)を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 面接(めんせつ):医師が質問(しつもん)しながら症状を評価します。
- 血液検査(けつえきけんさ):甲状腺(こうじょうせん)の病気など他の原因(げんいん)を調べます。
- 画像検査(がぞうけんさ):CTやMRIで脳の状態(じょうたい)に問題がないか確認(かくにん)します。
診察で予想されること
診断(しんだん)は数回(すうかい)の診察(しんさつ)で行われることが多いです。本人にとっては不安(ふあん)かもしれませんが、正確(せいかく)な診断を受けることが治療の第一歩(だいいっぽ)です。厚生労働省(こうせいろうどうしょう)のガイドラインに沿(そ)って、患者(かんじゃ)の状態に合った治療計画(けいかく)が立てられます。
治療
統合失調症の治療は、主(おも)に薬物療法(やくぶつりょうほう)と心理社会的(しんりしゃかいてき)治療を組み合わせて行います。治療を続けることで、症状を和(やわ)らげ、再発(さいはつ)を防(ふせ)ぎ、日常生活を安定(あんてい)させることが目標(もくひょう)です。
自宅でのセルフケア
- 規則正(きそくただ)しい生活リズムを保(たも)つ。
- ストレスを溜(た)めず、リラックスする時間(じかん)を作る。
- 症状の悪化に気づいたら早めに相談する。
- 医師(いし)の指示(しじ)を守り、治療を継続(けいぞく)する。
医療治療
抗精神病薬(こうせいしんびょうやく)と呼ばれる薬を使用します。これらの薬は脳内の神経伝達物質のバランスを整(ととの)え、幻覚や妄想などの症状を軽減(けいげん)します。効果(こうか)や副作用(ふくさよう)は人によって異(こと)なるため、医師と相談しながら最適(さいてき)な薬と用量(ようりょう)を見(み)つけます。また、心理教育(しんりきょういく)や認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)、社会生活技能訓練(しゃかいせいかつぎのうくんれん)などのプログラムも併用(へいよう)されます。
この病気と共に生きる
統合失調症と共(とも)に生きるには、治療を続けながら自分(じぶん)の状態をよく理解(りかい)することが大切です。無理(むり)をせず、できることから少しずつ活動(かつどう)し、調子(ちょうし)が悪(わる)い時は休(やす)むことも必要です。周囲(しゅうい)の理解(りかい)とサポートを得(え)るために、家族や友人(ゆうじん)に病気について説明(せつめい)しておくと安心(あんしん)です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日(まいにち)同じ時間に起(お)きて寝(ね)る。
- 大きな変化(へんか)やストレスを避(さ)ける。
- 趣味(しゅみ)や軽(かる)い運動(うんどう)を続ける。
- 医師やケアマネージャーと定期的(ていきてき)に連絡(れんらく)を取る。
食事と運動
バランスの良い食事(しょくじ)を心(こころ)がけ、特に野菜(やさい)や魚(さかな)を多めに取ると良いです。週(しゅう)に数回(すうかい)、散歩(さんぽ)やストレッチなどの軽い運動をすると、気分(きぶん)が安定(あんてい)しやすくなります。ただし、激(はげ)しい運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
統合失調症は、気分の落ち込みや不安(ふあん)を伴うことがあります。心理的なサポート(カウンセリングなど)を受けることで、そうした感情に対処(たいしょ)しやすくなります。もし自殺(じさつ)の考えが浮(う)かんだ場合は、すぐに相談窓口(そうだんまどぐち)や119番(ばん)に連絡してください。あなたは一人ではありません。
予防
統合失調症を完全(かんぜん)に予防(よぼう)する方法はまだわかっていません。しかし、早期発見(そうきはっけん)と早期治療(そうきちりょう)により、症状の重症化(じゅうしょうか)や再発(さいはつ)を防ぐことは可能(かのう)です。ストレス管理(かんり)や健康的(けんこうてき)な生活習慣(しゅうかん)もリスクを下(さ)げるのに役立(やくだ)つかもしれません。
検診プログラム
特に定期(ていき)のスクリーニング検査はありませんが、気になる症状があれば早めに精神科(せいしんか)を受診(じゅしん)してください。
合併症
治療しない場合
- 社会(しゃかい)から孤立(こりつ)しやすくなる。
- 仕事や学業(がくぎょう)が続けられなくなる。
- うつ病(びょう)や不安障害(ふあんしょうがい)を併発(へいはつ)する。
- 自殺(じさつ)のリスクが高(たか)まる。
- 身体の健康(けんこう)も悪化(あっか)しやすい。
長期的な見通し
適切(てきせつ)な治療を受ければ、多くの人が症状をコントロールし、社会で活躍(かつやく)することができます。回復(かいふく)には時間(じかん)がかかることもありますが、希望(きぼう)を持って治療に取(と)り組(く)むことが大切です。支援(しえん)を受けながら、自分らしい生活を送ることが十分(じゅうぶん)可能(かのう)です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。