子宮内膜症の痛みとCT検査の準備
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
子宮内膜症とは、子宮の内側を覆う内膜に似た組織が、子宮の外(卵巣や腹膜など)にできてしまう病気です。その組織が月経のたびに出血したり炎症を起こしたりして、強い痛みを引き起こすことがあります。CT検査は体の中を詳しく調べる画像検査の一つで、子宮内膜症の影響を確認するために行われることがあります。
重要な事実
- 子宮内膜症は痛みを伴うことが多い病気ですが、症状には個人差があります。
- CT検査を受けるときは、事前の指示に従って食事を控えるなど準備が必要です。
- 診断には問診や超音波検査、MRIなどが用いられ、CT検査は状況に応じて行われます。
比較的よく見られる病気で、妊娠可能な年齢の女性の約10%に影響すると言われています。
主に生殖年齢の女性(多くの場合20〜40代)に多く見られます。10代で始まることもあります。
症状
- 突然の激しい腹痛(がまんできない痛み)
- 失神や意識がもうろうとする
- 大量の出血(ナプキンが1時間で満杯になるほど)
- これらの症状がある場合は、すぐに119番に連絡してください。
- ⚠いつもと違う強い痛みがある
- ⚠発熱を伴う腹痛がある
- ⚠頻繁に痛みで眠れない、または生活に支障が出ている
- ⚠これらの場合は、その日のうちに医療機関に相談してください。
一般的な症状
- 月経のときにひどい痛みがある(鎮痛薬が効かないこともある)
- 下腹部や腰に慢性的な痛みがある
- 性交時に痛みがある
- 排便や排尿のときに痛みを感じる
- 月経量が多い、または月経が不順
- 疲れやすい
原因
主な原因
- 原因は完全には解明されていませんが、月経血が子宮から逆流して腹腔内に広がるという説が有力です。
- 免疫機能の異常や、ホルモンの影響、遺伝的な要因も関与していると考えられています。
リスク要因
- 月経が早く始まった(初経が早い)
- 月経周期が短い(25日未満)
- 月経量が多い
- 家族に子宮内膜症の人がいる
- 出産経験がない
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状がある場合は、すぐに救急車を呼んでください。
- 急激に痛みが強くなった場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- 月経痛がひどく、市販の痛み止めでは効かない
- 月経以外でも慢性的な骨盤痛がある
- 性交痛や排便痛がある
- 不妊で悩んでいる
診断
子宮内膜症の診断は、問診、内診(婦人科の診察)、超音波検査、MRIなどの画像検査、そして腹腔鏡を使った手術による確認で行われます。CT検査は、子宮内膜症の影響が周囲の臓器に及んでいるかを調べるために使われることがあります。CTは骨盤や腹部の全体像を確認するのに役立ちます。
行われる可能性のある検査
- 問診(症状や月経の状態についての話を聞く)
- 内診・超音波検査(腟の中から超音波で子宮や卵巣を観察)
- MRI(磁気を使って詳しい画像を得る)
- CT(X線を使って体の断面を撮影する)
- 腹腔鏡検査(小さなカメラを腹腔内に入れて直接確認する)
診察で予想されること
CT検査を受けるときは、以下のような準備が必要です。医師や看護師の指示がなければ、検査前に食事や水分を控える場合があります。特に造影剤(体の内側を見えやすくする薬)を使う場合は、事前にアレルギーや腎臓の病気の有無を確認されます。また、金属製のアクセサリーや下着は外し、着替えることがあります。検査自体は数分から10分程度で終わります。指示に従い、不安な点は事前に質問しましょう。
治療
治療の目的は、痛みなどの症状を和らげ、生活の質を保つことです。症状の重さや年齢、妊娠希望の有無によって、薬物療法や手術療法などから選択します。また、CT検査などで状態を評価しながら、適切な治療を進めます。
自宅でのセルフケア
- おなかを温める(カイロや温かいタオルなど)
- 軽いストレッチやウォーキングなど、無理のない範囲で体を動かす
- 休養をしっかり取り、睡眠を十分に確保する
- 痛みが強いときは無理をせず、横になって休む
医療治療
薬物療法には、痛みを和らげる鎮痛薬や、ホルモンのバランスを調整して病変の活動を抑えるホルモン剤などがあります。具体的な薬の種類や使い方は、医師が患者さんの状態に合わせて説明します。市販薬を使用する場合は、薬剤師や医師に相談してください。
手術が検討される場合
薬物療法で効果が不十分な場合や、卵巣のう腫(チョコレートのう腫)がある場合、強い癒着がある場合などには、腹腔鏡手術で内膜症の組織を取り除くことがあります。また、妊娠を希望する場合は、手術によって生殖機能を改善することもあります。子宮摘出は重症例で最終手段として検討されますが、年齢や妊娠希望を考慮して行われます。
この病気と共に生きる
子宮内膜症は慢性の病気です。痛みの程度には個人差があり、良い日と悪い日があります。痛みが続くときは、無理をせず、自分のペースで生活することが大切です。月経周期に合わせて予定を調整するなど、自分に合う工夫を見つけましょう。
生活習慣のアドバイス
- ストレスをため込みすぎない(好きなことをする時間を持つ)
- 十分な睡眠と休息を取る
- 骨盤の血流を良くするために、軽い運動(ヨガやウォーキングなど)を取り入れる
- 喫煙は症状を悪化させる可能性があるため、禁煙を考える
食事と運動
特定の食事が治療になるわけではありませんが、野菜や果物、魚を多く取り入れたバランスの良い食事が勧められます。また、過度な運動は逆効果になることもあるため、体を温めながら行う軽い運動がおすすめです。食事で気になることがあれば、管理栄養士や医師に相談しましょう。
精神的健康と心の健康
慢性的な痛みは、気分の落ち込みや不安を引き起こすことがあります。痛みを一人で抱えすぎないでください。もしつらい気持ちが続く場合は、医療者やカウンセラーに相談しましょう。全国の自治体には、こころの健康相談窓口があります。つらいときは遠慮なく利用してください。
予防
子宮内膜症を完全に予防する方法はまだわかっていません。しかし、早めに診断し、適切な治療を始めることで、症状の進行を抑えたり、痛みを和らげたりすることはできます。月経痛がひどい場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 痛みが続き、日常生活に支障をきたす
- 卵巣にチョコレートのう腫(内膜症性のう腫)ができる
- 周囲の組織と癒着を起こし、月経痛や不妊の原因になる
- まれに、腸や膀胱などに病変が及ぶことがある
長期的な見通し
子宮内膜症は完治が難しい病気ですが、多くの場合、治療によって症状をコントロールできます。医療は進歩しており、妊娠を希望する人には適切なサポートがあります。焦らずに、主治医と相談しながら自分に合った治療を見つけていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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