眼のCT検査(スキャン)の準備と流れ
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
CTとは、コンピューター断層撮影(だんそうさつえい)という検査の略です。X線という放射線を使って、体の断面の画像をつくります。目のCT検査では、眼球のまわりや目の奥、視神経などのようすを詳しく調べることができます。体にメスを入れない、痛みのほとんどない検査です。検査の必要性や安全性については、厚生労働省の指針に基づいて医師が判断します。
重要な事実
- 検査時間は、通常10〜20分程度です。
- 金属製のアクセサリーや眼鏡、入れ歯などは外していただきます。
- 場合によっては、造影剤(ぞうえいざい)という薬を静脈から注射して、より詳しく写すことがあります。
- 放射線を浴びますが、医師が必要と判断した場合に行う検査で、利益がリスクを上回ると考えられています。
目のCT検査は、病院で行われる標準的な検査のひとつです。目の外傷や腫瘍(しゅよう)、甲状腺(こうじょうせん)の病気などが疑われたときに、よく行われます。
物が二重に見える、目が飛び出している、目のけがをした、目の奥が痛いなどの症状がある人に、医師がCT検査を勧めることがあります。年齢や性別を問わず、誰でも受ける可能性があります。
症状
- 突然、片目または両目の視力が失われた
- 目に激しい痛みがあり、目が開けられない
- 鋭利なものが目に刺さった、または強い衝撃で目を打った
- 目から大量の出血がある
- 交通事故などで顔面を強く打った
- 目のけががひどく、動かせない場合は、無理に動かさずに119番に電話してください。
- ⚠目をぶつけたが、出血や腫れが強い
- ⚠物が二重に見える、または視力が急に落ちた
- ⚠目の周りが赤く腫れて熱を持っている
- ⚠コンタクトレンズが外れず、目が激しく痛む
- ⚠目の症状に加えて、激しい頭痛や吐き気がある
一般的な症状
- 物が二重に見える(複視(ふくし))
- 目やまぶたが腫れている、または飛び出している
- 目の周りの強い痛み
- 視力の低下やぼやけ
- 目のけが(異物が入った、ぶつけたなど)
子供の症状
- 目のけがで赤ちゃんや子どもが痛がる
- 片目が異常に飛び出しているように見える
- 目つきがおかしい、視線が合わないと保護者が気づく
- 強い頭痛や嘔吐(おうと)と一緒に目の異常がある
- 小さな子どもで自分で症状をうまく説明できない場合、理由もなくぐずる、触ると嫌がるなどのサインに注意
高齢者の症状
- 急に視力が落ちた
- 目の痛みが続く
- まぶたが下がってきた
- ものが二重に見えるようになった
- 目をぶつけた後、違和感が続く
原因
主な原因
- 眼のCT検査は、病気そのものの原因ではなく、病気を調べるための画像検査です。
- 医師は、目の外傷、炎症、腫瘍、血管の異常、甲状腺による目の変化など、さまざまな原因を調べるためにこの検査を勧めます。
- 詳しく調べることで、適切な治療方針を決める手助けになります。
リスク要因
- 過去に目や顔のけがをしたことがある
- がんの治療歴がある
- 甲状腺疾患(バセドウ病など)がある
- 目の感染症を繰り返している
- 金属の破片が目に入る可能性がある仕事や作業をしている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に視力が落ちた、または視野が欠けた
- 目に強い痛みがある
- 目を強くぶつけた、または刺さるようなけがをした
- まぶたが腫れて目が開かない
- 眼球が飛び出してきたように感じる
定期受診を予約すべき場合:
- 目が二重に見える、または慢性的な目の痛みがある
- 目の充血や腫れが数日続く
- メガネやコンタクトの度数が変わりなくても、見え方に変化がある
- 定期検診や持病のフォローアップで医師から画像検査を勧められた
診断
眼のCT検査は、診断のための画像検査です。医師が診察やほかの検査で異常を疑った場合に、より詳しい情報を得るために行われます。準備は検査を担当する病院から説明されますが、一般的な流れは次のとおりです。
行われる可能性のある検査
- 問診と医師の診察
- 視力検査や眼圧検査などの一般的な目の検査
- 医師が必要と判断した場合、CT検査(必要に応じて造影剤を使用)
- 結果に応じて、MRIや超音波検査などほかの画像検査が追加されることもあります
診察で予想されること
検査着に着替え、金属のついたアクセサリーや眼鏡、髪のピン、入れ歯などを外します。検査台に横になり、頭が動かないように固定されます。装置の中に頭を入れて撮影します。造影剤を使う場合は、腕の静脈に点滴の針を入れ、撮影の途中で注射されます。撮影中は「息を止めてください」などの指示があります。検査後は、特に安静の必要はなく、通常通り生活できます。
治療
CT検査は治療ではなく、検査です。検査の結果によって、その後の治療方針が決まります。目の病気の治療は、原因によって薬、レーザー治療、手術、放射線治療などさまざまです。医師とよく相談して決めてください。
自宅でのセルフケア
- 造影剤を使った検査の後は、医師の指示がない限り水分を多めにとり、体から造影剤が出るのを助けましょう。
- 検査後、針を刺した部分に少し痛みや内出血が生じることがありますが、数日で治まります。
- 検査中の不安や緊張を和らげるため、調節のきく服装で行き、ゆとりを持って行動しましょう。
- もしものために、検査結果や画像のコピーを受け取り、かかりつけ医と共有するとよいでしょう。
医療治療
目の病気の治療は原因によって異なります。細菌やウイルスによる感染症には抗生物質や抗ウイルス薬(実際の薬の名前は医師が適切に処方します)、炎症にはステロイド薬、腫瘍や甲状腺の病気には外科的な処置や放射線治療などが検討されます。どの治療が適切かは、医師が検査結果とともに判断します。
この病気と共に生きる
CT検査の結果は通常、数日から1週間ほどで医師から説明されます。結果を待つ間は、目の異常を感じたら無理をせず、早めに医師に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 目の疲れを感じたら、こまめに休憩をとる
- 十分な睡眠をとる
- 目をこすらず、清潔を保つ
- 外出時はサングラスなどで紫外線から目を守る
- タバコは目の血流に悪影響を与えるため、禁煙を検討しましょう
食事と運動
特別な食事制限はありません。バランスのよい食事を心がけ、目の健康に良いとされる緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草など)を意識的にとりましょう。激しい運動は、検査後も通常通り行えますが、目の治療後は医師の指示に従ってください。
精神的健康と心の健康
目の病気や検査の結果を待つ間は、不安やストレスを感じるのは自然なことです。検査は診断のための手段であり、早く見つけることで治療の選択肢が広がります。気分が落ち込んだり、眠れないなどの症状があるときは、一人で抱え込まず、医師や家族に相談しましょう。
予防
CT検査は病気を診断するためのもので、予防することはできません。しかし、検査を安全に受けるために、妊娠の可能性がある場合は必ず事前に医師に伝えてください。また、前回のCTや造影剤を使った検査で副作用が出たことがある場合も、事前に伝えることで、安全に検査を受けられます。
合併症
治療しない場合
- 目の中の異常を放置すると、視力が低下したり、失明につながる可能性があります。
- 腫瘍や感染症などの場合、早期に発見・治療しないと、進行する恐れがあります。
- 外傷で骨が折れているのに気づかないと、顔の変形や複視が残ることがあります。
長期的な見通し
目の病気は、早期に発見して適切な対処をすれば、多くの場合で良好な経過が期待できます。CT検査はそのために非常に役立つ検査です。検査結果が悪くても、現代の医学には多くの治療法があります。希望を持って、医師の説明をよく聞き、一緒に治療法を選んでいきましょう。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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