不妊超音波検査の解説
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
不妊超音波検査とは、妊娠を望む方の体の内部を、超音波(高い音波)を使って映し出す検査です。おもに女性の子宮や卵巣の状態を確認し、排卵や卵の育ち、子宮内膜の厚さなどを調べます。男性では精巣の血流や形態を確認することもあります。体に傷をつけず、痛みも少ない検査です。
重要な事実
- メスを使わないため、体への負担が少なく、妊活中でも安心して受けられます。
- 排卵のタイミングや卵の育ちを繰り返し確認するために、経過を追って行われることもあります。
- 超音波検査だけですべての不妊原因が分かるわけではなく、血液検査などと組み合わせて判断します。
はい。不妊の相談や妊活のサポートで、まず行われることが多い一般的な検査です。
妊娠を考えている女性やカップル、また月経不順や月経痛が強い女性などに多く行われます。男性でも精巣の状態の確認が必要な場合に行われることがあります。
症状
- 突然の激しい下腹部痛がある場合は、ためらわず119番に電話してください。
- 大量の出血が続く場合は、すぐに119番に電話してください。
- めまいや冷や汗、意識が遠くなる感じがある場合は、119番に電話してください。
- ⚠下腹部の痛みが続く場合は、すぐに医療機関に連絡しましょう。
- ⚠発熱を伴う腹痛がある場合は、午後でも早めに受診しましょう。
- ⚠ふだんと違うおりものや出血がある場合は、数日のうちに受診しましょう。
一般的な症状
- なかなか妊娠しない
- 月経周期が不規則
- 月経痛や下腹部痛が強い
- 不正出血がある
- 多嚢胞性卵巣(卵巣に小さな卵胞がたくさん見える状態)が心配されている
子供の症状
- 通常、不妊を目的とした超音波検査は大人に対して行います。子どもの場合、早い時期の思春期や女性器・男性器の形の異常が疑われるときに行うことがありますが、一般的ではありません。
高齢者の症状
- 閉経が近い女性では、卵巣の状態や子宮の異常を確認するために行われることがあります。男性では加齢による精巣の変化を見るときにも使われます。
原因
主な原因
- 排卵障害(卵が正常に育たない)
- 精子の運動性や数に問題がある
- 卵管がつまっている(超音波では判断しにくいこともあります)
- 子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮内膜症など
リスク要因
- 女性の年齢が35歳以上
- 過度のダイエットや肥満
- 喫煙・飲酒
- 強いストレス
- 内分泌の病気(甲状腺の病気など)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 強い腹痛や出血を伴う場合は、すぐに受診しましょう。
- 検査結果で異常を指摘された場合は、速やかに専門医を受診しましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- 妊活を始めたいが、何から始めたら良いか分からない場合
- 年齢や体調をふまえて、一度妊娠について相談したい場合
診断
不妊の超音波検査は、産婦人科や泌尿器科で行われます。まず医師が問診(しつもん)を行い、普段の月経や体調、生活習慣などを確認します。その上で、超音波検査の内容を説明し、同意を得てから実施します。
行われる可能性のある検査
- 経腟超音波検査(細い器具を腟に入れて子宮や卵巣を詳しく観察)
- 腹部超音波検査(おなかの表面から超音波を当てて観察)
- 男性の場合は陰嚢超音波検査(精巣やその周りの血流を観察)
診察で予想されること
検査は通常5分から15分程度で終わります。経腟超音波の場合、器具を腟に入れるため少し違和感がありますが、痛みは軽いものです。腹部超音波では、膀胱に尿をためた状態で行うと子宮や卵巣が見えやすくなります。検査後はすぐに日常に戻れます。
治療
超音波検査の結果、不妊の原因が疑われる場合、その原因に応じた治療やサポートを医師が提案します。治療は本人とパートナーの希望や体調をふまえて決めていきます。
自宅でのセルフケア
- 基礎体温をつけて月経周期と排卵の目安を把握する
- 禁煙し、飲酒は控える
- 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける
- ストレスをためないように、リラックスする時間を作る
医療治療
医療機関では、排卵を促す治療、ホルモン剤による調整、精子や卵子を取り扱う生殖補助医療(体外受精や顕微授精など)が行われることがあります。どの治療が合うかは医師が説明します。自己判断で薬を使わないでください。
手術が検討される場合
子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮内膜症など、手術で取り除くことで妊娠しやすくなる病気がある場合は、医師と相談して手術を検討することがあります。
この病気と共に生きる
不妊の検査や治療はときに心を疲れさせるものです。無理をせず、気になることは担当医や看護師に小さなことでも聞くようにしましょう。パートナーとの話し合いも大切な日常のケアの一つです。
生活習慣のアドバイス
- 適度な運動(ウォーキングなど)を習慣にする
- カフェインをとりすぎない
- お腹を冷やさず、温かい服装を心がける
食事と運動
卵子や精子の健康に良い食品は特定されていませんが、葉酸を含む野菜や果物、良質なタンパク質をバランスよく食べることが勧められます。過度な運動は逆に排卵を妨げることがあるため、軽い運動を継続しましょう。
精神的健康と心の健康
妊活中は不安や孤独感を感じることがあるかもしれません。そのようなときは、自分を責めず、感情を言葉にして紙に書いたり、信頼できる人に話したりしてください。専門のカウンセラーに相談できる医療機関もあります。
予防
不妊の原因には予防できないものもありますが、全体の健康を整えることでリスクを下げられる場合があります。過度の飲酒や喫煙は避け、適正体重を維持することが大切です。
ワクチン
不妊を直接予防するワクチンはありません。ただし、風疹などの感染症は妊娠に悪影響を及ぼすことがあるため、妊娠前に予防接種の履歴を確認することも勧められます。医師に相談しましょう。
検診プログラム
妊活を始めるにあたって、一度産婦人科で健康チェックを受けることをお勧めします。超音波検査だけでなく、感染症や血液の検査なども妊娠を迎える準備に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 原因となる病気(子宮筋腫、子宮内膜症など)が進行し、症状が強くなることがある
- 自然妊娠の可能性が下がる
- 月経痛や腹痛、不妊などの症状が続く
長期的な見通し
超音波検査は安全で、必要に応じて何度でも受けられます。検査で原因が分かれば、適切な治療につなげることができます。また、原因が見つからなくても、タイミング法や生殖補助医療など多くの方法が選べます。希望をもって医師と一緒に進めていきましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。