痔の超音波検査について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
痔(じ)は、おしりの肛門(こうもん)やその周りの血管が腫れたり、炎症を起こしたりする状態です。超音波検査(ちょうおんぱけんさ)は、音波を使って体内の様子を画像にする検査です。痔の診断では、特に内痔核(ないじかく:肛門の内側にできる痔)の状態や、周りの組織の問題を詳しく調べるために使われることがあります。この検査は痛みがほとんどなく、安全に行えます。
重要な事実
- 痔はとてもよくある病気で、日本人の約3人に1人が経験すると言われています。
- 超音波検査は、肛門の内部や筋肉の状態を、痛みなく詳しく見ることができます。
- この検査だけで痔と診断されるわけではなく、医師の診察や肛門鏡検査と併せて行います。
はい、痔は非常に一般的な病気です。特に便秘や妊娠、長時間座る仕事をしている方に多く見られます。
痔は成人であれば誰にでも起こり得ますが、特に便秘がちな方、妊娠中の女性、長時間座りっぱなしの仕事をする方、肥満の方に多く見られます。年齢とともにリスクは高まりますが、若い方でもなることがあります。
症状
- 突然、大量の出血があり止まらない
- 肛門に激しい痛みがあり、座っているのもつらい
- めまいや意識が遠くなる感じがある(出血性ショックの可能性)
- ⚠便に血が混じるのが何日も続く
- ⚠痔の腫れが急に大きくなり、激しい痛みがある(血栓性外痔核の可能性)
- ⚠発熱を伴う肛門の痛み(感染の可能性)
一般的な症状
- 排便時の出血(真っ赤な血が便に付いたり、トイレットペーパーに付く)
- 肛門周辺のかゆみや刺激感
- 肛門の痛みや違和感
- 肛門の周りの腫れやしこり
- 便が出にくい、または残便感がある
子供の症状
- 子どもが痔になることはまれですが、便秘が続くと肛門にひび割れ(裂肛)を起こすことがあります。出血や痛みがある場合は小児科医に相談してください。
高齢者の症状
- 高齢者では、筋力の低下や便秘の習慣から痔になりやすくなります。また、出血が長引くと貧血の原因になることがあるため、早めの受診が大切です。
原因
主な原因
- 便秘や下痢が続くことで、排便時に強くいきむ
- 長時間座りっぱなしで肛門周辺の血流が悪くなる
- 妊娠や出産による腹圧の上昇
リスク要因
- 慢性的な便秘や下痢
- 遺伝的な傾向(家族に痔の人が多い)
- 重いものを持ち上げる仕事など、腹圧がかかる活動
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 大量の出血がある
- 激しい痛みで日常生活が困難
- 腫れが急に大きくなり、熱を伴う
定期受診を予約すべき場合:
- 排便時の出血や痛みが1週間以上続く
- 肛門の違和感やかゆみが長引く
- 痔の症状が繰り返し起こる
診断
痔の診断は、まず医師による問診と視診、そして肛門の中を直接見る肛門鏡検査(こうもんきょうけんさ)が基本です。超音波検査は、これらの検査で十分な情報が得られない場合や、痔の程度や周囲の組織の状態をより詳しく調べるために行われます。
行われる可能性のある検査
- 問診と視診:症状や生活習慣を聞き、肛門周辺を目で確認します。
- 肛門鏡検査:肛門に細い管を入れて内部を直接観察します。
- 超音波検査(肛門内超音波):細いプローブを肛門に挿入し、音波で内部の画像を映し出します。痛みはほとんどありません。
- その他の検査:症状によっては大腸カメラ(大腸内視鏡)が必要になることもあります。
診察で予想されること
超音波検査は、横向きに寝て行うことが一般的です。医師がゼリーを塗った細い器具(プローブ)を肛門から約5~10cm挿入します。検査時間は5分程度で、圧迫感はあるかもしれませんが、強い痛みはほとんどありません。検査後はすぐに通常の生活に戻れます。
治療
痔の治療は、症状の程度や痔の種類によって異なります。軽度の場合は生活習慣の改善と市販の薬で対応できることが多いですが、中等度以上では医療機関での治療が必要になることがあります。
自宅でのセルフケア
- 食物繊維の多い食事(野菜、果物、全粒穀物)で便を柔らかくする
- 十分な水分を摂る(1日1.5~2リットルを目安)
- 排便時に無理にいきまない
- ぬるま湯での座浴(1日数回、10分程度)で肛門周辺を清潔に保つ
- 長時間座り続けず、こまめに立ち上がる
医療治療
医療機関では、痔の症状を和らげるための塗り薬や座薬(坐剤)、または飲み薬が処方されることがあります。これらの薬は炎症や痛みを抑える働きがあります。また、痔のタイプによっては、ゴムバンドで痔核の根元を縛って血流を止め、自然に脱落させる方法(ゴム輪結紮術)や、注射で痔核を縮める方法(硬化療法)などが行われることがあります。どの治療法が適しているかは医師が判断します。
手術が検討される場合
保存的治療(薬や生活改善)や処置で効果が不十分な場合、または痔核が大きく脱出している場合、手術が検討されることがあります。手術には痔核を切除する方法や、ホチキスで痔核を固定する方法などがあります。手術の必要性や方法は、医師との相談で決めましょう。
この病気と共に生きる
痔の症状があるときは、トイレの時間を短くし、強くいきまないように心がけましょう。また、下着は通気性の良い綿素材を選び、肛門周辺を清潔に保つことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 便秘予防のため、毎日適度な運動(ウォーキングなど)を行う
- 長時間座る仕事の場合は、1時間に一度は立ち上がって歩く
- アルコールや辛い食べ物は症状を悪化させることがあるため、控えめにする
食事と運動
便秘を防ぐために、食物繊維が豊富な野菜や果物、全粒穀物を積極的に摂りましょう。また、水分を十分に取ることも重要です。軽い運動は腸の動きを活発にし、便通を改善します。激しい運動や重い物を持ち上げる動作は肛門に負担をかけるので避けてください。
精神的健康と心の健康
痔の症状はデリケートな話題であり、恥ずかしさから受診をためらう人も少なくありません。しかし、放置すると症状が悪化することがあります。痔は多くの人が経験する一般的な病気であり、恥ずかしがらずに医師に相談することが大切です。
予防
痔は完全に予防できるわけではありませんが、便秘を防ぐ生活習慣を取り入れることで、リスクを大幅に減らせます。具体的には、食物繊維の多い食事、十分な水分摂取、定期的な運動、排便時にいきまないこと、長時間座らないことなどが効果的です。
ワクチン
痔に対するワクチンはありません。
検診プログラム
痔の定期的な検診は特に推奨されていませんが、便に血が混じる場合や症状がある場合は、早めに医師の診察を受けましょう。特に40歳以上の方は大腸がんの可能性もあるため、症状が続く場合は大腸カメラなどの検査が勧められることがあります。
合併症
治療しない場合
- 痔核が大きくなり、肛門から出たまま戻らなくなる(嵌頓痔核)
- 慢性的な出血による貧血
- 血栓ができて激しい痛みを伴う(血栓性痔核)
- 感染を起こし、肛門周囲に膿がたまる(肛門周囲膿瘍)
長期的な見通し
痔は適切な治療と生活習慣の改善で、ほとんどの場合、症状をコントロールできます。再発することもありますが、放置しなければ重い合併症になることはまれです。症状に早めに対応することで、快適な生活を取り戻せます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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