関節MRIとは?検査の流れと受けるときに知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
関節(かんせつ)MRIは、磁石のような機械と電波を使って、膝(ひざ)や肩(かた)などの関節の中を詳しく画像にする検査です。骨だけでなく、軟骨(なんこつ)やじん帯(じんたい)、腱(けん)の様子もよくわかります。放射線を使わないので、体への負担が少なく、痛みもありません。
重要な事実
- 放射線を使わないので、体への負担が少ないです。
- 検査時間はおよそ30分から1時間ほどです。
- 検査中はじっとしている必要がありますが、痛みはありません。
- 必要に応じて、造影剤という画像をよりはっきりさせる薬を点滴から使うことがあります。
関節MRIは、整形外科(せいけいげか)の現場でよく行われる標準的な検査です。日本全国の大きな病院やクリニックで受けることができます。
スポーツでけがをした人、関節に痛みや腫れがある人、加齢で関節の軟骨がすり減った人など、幅広い年齢の人が検査を受けます。
症状
- 関節がはっきり変形している
- 強い痛みで全く動かせない
- けがの後、指先や足先の感覚がない、しびれがある
- 関節の腫れとともに息苦しさがある
- ⚠痛みや腫れがひどくなっている
- ⚠関節が急に使えなくなった
- ⚠発熱をともなう関節の痛み
- ⚠前回病院を受診したあと症状が悪化した
一般的な症状
- 関節の痛みが続く、または強い
- 関節が腫れている、熱を持っている
- 関節を動かすと引っかかる、音がする
- 膝などが急にガクッと抜ける感じがする(不安定性)
- 関節を十分に曲げ伸ばしできない
子供の症状
- 子どもでも、けがや痛みが続く場合にMRIを受けることがあります。
- 小さい子どもはじっとしているのが難しいため、安全に配慮して、眠りを助ける薬を使うこともあります。
高齢者の症状
- 高齢者は、変形性関節症などで膝や腰のMRIを受けることが多いです。
- 体内にペースメーカーなどの金属があると検査できないことがあるので、必ず事前に医師に伝えましょう。
原因
主な原因
- 転んだりぶつかったりしたけがによるじん帯や腱の損傷
- 年齢とともに軟骨がすり減る変形性関節症
- 関節リウマチなどの炎症性の関節の病気
- 関節内の軟骨がはがれる、膝のお皿のずれなど
リスク要因
- スポーツで関節をよく使う
- 年齢を重ねている
- 体重が関節に負担をかけている
- 重い物を繰り返し持ち上げる仕事や作業
- 家族に関節の病気を患っている人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 関節の強い痛みや腫れがあり、日常生活に支障がある
- 転んだりぶつけたりしたあと、関節が変形している
- 痛みで眠れない
定期受診を予約すべき場合:
- 関節の痛みや違和感が2週間以上続く
- 朝起きたときに関節がこわばる
- 階段の上り下りで膝が痛む
- 健康診断や整形外科で「一度MRIをとりましょう」と言われた
診断
医師は問診と診察を行い、必要に応じてレントゲンや関節エコー、MRIなどの検査をすすめます。MRIは関節の中のじん帯や腱、軟骨といった細かい組織を見るのに特に役立ちます。
行われる可能性のある検査
- 問診(どこがどのように痛むかなど)
- 診察(関節を動かしたり、押したり)
- レントゲン検査(骨の形や隙間の確認)
- 関節エコー(超音波)検査(じん帯や腱の動きの確認)
- MRI検査(詳しい断面像で軟骨やじん帯、腱の状態を確認)
診察で予想されること
MRI検査の流れは次のとおりです。まず、金属のついた衣服を避けて検査着に着替えます。次に、検査する関節の位置を決めて、ベッドに横になります。撮影中は音が大きいですが、ヘッドホンや耳栓を使って静かにします。約30分から1時間、じっとしていると終わります。必要に応じて造影剤を点滴することがありますが、痛みは少なく、終わったあとは普段の生活に戻れます。結果は後日、医師から説明を受けます。
治療
治療は、MRIで見つかった原因や程度によって異なります。軽い傷みや変形であれば、リハビリテーション(理学療法)や運動療法、装具(サポーター)の使用、薬物療法などで様子を見ます。
自宅でのセルフケア
- 痛みが強いときは、その関節を休ませる(ただし完全に動かさないより、痛みの範囲で軽く動かす方が良いこともあります)
- 腫れや痛みがあるときは、氷のうなどで短時間冷やす
- サポーターやテーピングで関節を保護する
- 無理のない範囲で関節の曲げ伸ばしを行う
医療治療
医師の指導のもとで、痛みを抑える薬や湿布などが処方されることがあります。また、関節内に直接薬を注射する治療や、理学療法士によるリハビリテーションなどの方法もあります。治療法の選択は、必ず医師と相談して決めてください。
手術が検討される場合
じん帯の完全断裂や重症の骨傷、変形が強い場合などには、関節鏡手術や人工関節置換手術などの手術を検討することがあります。手術が必要かどうかは、MRI検査の結果とあなたの生活状況を合わせて医師が判断します。
この病気と共に生きる
MRI検査後は特別な制限はありません。造影剤を使用した場合は、水分を多めにとると体外に排出されやすくなります(腎臓に病気のある方は、事前に医師に伝えてください)。その日のうちに通常の生活に戻れます。関節痛が続く場合は、痛みをかばいすぎず、無理のない範囲で体を動かす習慣をつけましょう。
生活習慣のアドバイス
- 体重を適正に保つ(膝や腰への負担を減らします)
- 関節の周りの筋肉を鍛える(ストレッチや水中歩行など)
- クッションの良い靴を履く
- 正しい姿勢を意識する
食事と運動
バランスの良い食事を心がけましょう。特に骨や軟骨の健康に役立つ、カルシウムやビタミンDを含む食品を適度にとることが大切です。運動は、関節に負担が少ない水中運動や自転車こぎなどがすすめられます。痛みがあるときは無理をせず、担当医に相談しながら行いましょう。
精神的健康と心の健康
関節の痛みが続くと、動くことがおっくうになり、気分が落ち込むこともあります。一人で抱え込まず、家族や友人、医師、看護師に話しましょう。もし気分の落ち込みが続くときは、からだの診察とあわせて心のケアを相談できることも大切です。
予防
関節の傷みや病気を完全に防ぐことはむずかしいですが、バランスの良い食事と適度な運動、けがへの注意、禁煙などの健康的な生活習慣でリスクを減らせる可能性があります。
ワクチン
関節の病気そのものに対するワクチンはありませんが、肺炎やインフルエンザなどの感染症にかかると関節に炎症が起こることがあります。予防接種のすすめについては、医師に相談しましょう。
検診プログラム
関節の病気に関する定期的な検診は一般的ではありませんが、気になる症状がある場合は早めに受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 痛みが長引き、慢性的になる
- 関節の軟骨がすり減り、変形が進む
- じん帯のけがが十分に治らず、関節が不安定になる
- 痛みで動かさなくなり、周りの筋肉が弱る(廃用性の筋力低下)
長期的な見通し
関節のトラブルの多くは、原因と程度をしっかり調べ、適切な治療を始めれば症状は改善しやすくなります。MRIはそのきっかけになる検査です。検査結果をもとに、医師と一緒にあなたに合った治療や生活の見直しをしていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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