神経超音波検査とは?しびれや痛みの診断に役立つ検査
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
神経超音波検査とは、超音波(音の波)を使って、手や足など全身に張り巡らされた末梢神経の状態を画像で確かめる検査です。神経がどこで圧迫されたり傷んだりしているかを、体に負担をかけずに調べられます。
重要な事実
- 放射線を使わないため、体への負担が少なく、繰り返し受けられる検査です。
- 神経の太さや形、まわりの組織との位置関係を、動画のような画像でリアルタイムに観察できます。
- ほかの検査(神経伝導検査など)と組み合わせることで、診断の精度を高められます。
神経の診断に超音波を使うことは、近年、日本でも広く行われるようになってきています。特に「手根管症候群」など、神経が圧迫されて起こる手のしびれを調べるときに、よく使われています。
糖尿病のある方、同じ動作を繰り返す仕事をされている方、けがのあとがある方など、手足のしびれや痛みを感じている幅広い年代の方が対象になります。
症状
- 突然、顔や手足に力が入らず動かせない
- 意識がもうろうとする
- 激しい頭痛やめまい、胸の痛み、息苦しさを伴う
- ⚠しびれや痛みが急速に悪化している
- ⚠排尿や排便の感覚がなくなる、またはコントロールが難しい
- ⚠強い痛みで歩けず、日常生活に支障がある
一般的な症状
- 手足のしびれ
- ピリピリ・チクチクする痛み
- 感覚が鈍って物を落としやすくなる
子供の症状
- 子どもは症状を言葉にしにくいため、歩き方がぎこちないなど動作の変化で気づくことがあります。
- 「靴がちくちくする」「砂の上を歩いているみたい」と表現することもあります。
高齢者の症状
- 足の裏の感覚が鈍くなり、転びやすくなることがあります
- つまずきやすくなったり、階段の上り下りが不安定になったりします。
原因
主な原因
- 糖尿病による神経障害(糖尿病性ニューロパチー)
- 神経が骨や筋肉に長く圧迫される(手根管症候群など)
- ビタミン不足やアルコールの影響
- 自己免疫の異常や炎症性の病気
リスク要因
- 長く続く高血糖
- 手首や肘に負担をかける繰り返しの動作
- 加齢による神経や組織の変化
- 栄養の偏りや過度の飲酒
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 手足のしびれや痛みが急にひどくなった
- 夜も眠れないほどの痛みがある
- 歩くときに足を引きずるなど、運動にも影響が出ている
定期受診を予約すべき場合:
- 手足のしびれがなかなか良くならず続いている
- 物を落としやすくなった、ボタンがかけにくいなど細かい動作がしにくい
- しびれや痛みの原因が心配で、一度検査したい
診断
医師は、お話を聞いて診察を行い、「神経の病気かもしれない」と考えたときに、超音波検査をすすめます。しびれや痛みの範囲、力の入り具合などを確認しながら、必要に応じてほかの検査も組み合わせます。
行われる可能性のある検査
- 神経超音波検査(超音波で神経をリアルタイムに観察)
- 医師による診察(感覚・筋力・反射のチェック)
- 神経伝導検査(神経の電気信号の伝わり方を見る検査)
診察で予想されること
検査は、座るか横になった状態で行います。皮膚にゼリーを塗り、探触子(たんしょくし)という器具を当てて、神経の画像を映し出します。痛みはほとんどなく、30分ほどで終わることが多いです。結果の説明は、その日にもらえることもありますが、ほかの検査の結果と合わせて後日説明されることもあります。
治療
治療は、超音波検査などで見つかった原因に合わせて行われます。まずは神経に負担をかけている行動や生活習慣を見直し、原因となる病気のコントロールをめざします。
自宅でのセルフケア
- 手首や肘に負担をかける作業を避ける、または休憩をこまめにとる
- 糖尿病などの基礎疾患があれば、医師の指導に従って血糖値を管理する
- 手足を冷やさず、温かい服装やカイロなどで保温を心がける
医療治療
医師による治療では、原因となる病気の治療や、炎症を抑える薬、ビタミン剤、神経の痛みを和らげる薬などが使われることがあります。薬の選択や量は、症状や体質に合わせて医師が決めます。また、リハビリテーションやサポーターなどの装具をすすめられることもあります。
手術が検討される場合
神経が強く圧迫されている場合や、薬や装具での治療で改善しない場合は、圧迫を取り除く手術が検討されることがあります。手術が必要かどうかは、医師と十分に相談して決めましょう。
この病気と共に生きる
神経の症状は、良くなったり悪くなったりしながら長く続くことがあります。無理をしすぎず、痛みやしびれの様子をメモしておくと、医師への相談がスムーズになります。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとり、疲れをためない
- 禁煙や節酒など、血行を良くする生活習慣を心がける
- 足の感覚が鈍い場合は、毎日足の裏や爪の状態を確認して、傷やマメに早めに気づく
食事と運動
バランスの良い食事(特にビタミンB群を含む食品)と、無理のない範囲での運動がすすめられます。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は血行を良くし、神経の健康にも役立ちます。糖尿病のある方は、医師や管理栄養士の指導を受けることが大切です。
精神的健康と心の健康
しびれや痛みが続くと、不安や気分の落ち込みを感じることがあります。これは自然なことです。ひとりで抱え込まず、家族や医療者に気持ちを話しましょう。心の健康も治療の一部です。
予防
すべての神経障害を予防できるわけではありません。しかし、糖尿病など生活習慣病をしっかり管理し、神経に負担をかける動作に注意することで、発症や悪化のリスクを減らせる可能性があります。厚生労働省の健康情報なども参考に、日頃から健康管理を心がけましょう。
合併症
治療しない場合
- 症状が進むと、筋力の低下や歩行困難をきたすことがあります
- しびれによる感覚の鈍さで、やけどやけがに気づかないことがあります
- 慢性的な痛みが続き、睡眠や日常活動に影響することがあります
長期的な見通し
神経の病気は、原因と治療の開始時期によって経過はさまざまです。神経超音波検査で早く正確に状態を把握できれば、適切な治療を受けやすくなります。多くの場合、症状は改善・緩和が期待できます。あきらめずに、医師と一緒に治療を続けましょう。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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