骨盤超音波検査(骨盤エコー)とは
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
骨盤超音波検査(骨盤エコー)は、超音波を使って、骨盤の中にある臓器(子宮や卵巣、膀胱など)の形や状態をくわしく調べる画像診断のひとつです。体に放射線の心配がなく、痛みもほとんどありません。
重要な事実
- 検査時間は10分から30分ほどで、じっと横になっているだけで受けられます。
- おなかの上から調べる方法と、腟の中から調べる方法があります。
- 妊娠の確認や、月経のトラブル、骨盤の痛みの原因を調べるためによく使われます。
とても一般的な検査で、産婦人科や泌尿器科の外来で広く行われています。妊娠中の健診でも欠かせない検査です。
子宮や卵巣を持つ女性に多く行われますが、男性でも前立腺や膀胱の検査に使われることがあります。
症状
- 突然の強い骨盤や下腹部の痛みがある(すぐに119番へ連絡)
- 妊娠の可能性があるのに激しい腹痛や出血がある(すぐに119番へ連絡)
- 大量の出血で顔色が悪い、めまいがする(すぐに119番へ連絡)
- ⚠痛みが続くが急に強くなるわけではない
- ⚠出血が止まらない
- ⚠排尿や排便のときに痛みがある
一般的な症状
- 骨盤や下腹部に原因がわからない痛みがある
- 月経の量が多い、または月経の周期が不規則
- 月経以外のときに出血がある
- 腹部にしこりのようなものを感じる
子供の症状
- 思春期で激しい腹痛や月経のトラブルがあるとき
- 子どもでは、おなかの上からの検査が行われることが多いです
高齢者の症状
- 閉経後の出血や骨盤の違和感があるとき
- 検診で子宮や卵巣の異常を指摘されたとき
原因
主な原因
- 子宮筋腫(子宮にできる良性の腫瘍)
- 卵巣嚢腫(卵巣にできる液体の入った袋)
- 子宮内膜症(子宮内膜が子宮の外にできる病気)
- 骨盤内炎症性疾患(感染によって骨盤内の臓器に炎症が起こる状態)
- 子宮外妊娠(受精卵が子宮以外に着床する妊娠)
リスク要因
- 月経痛が強い
- 骨盤の感染症にかかったことがある
- 家族に卵巣がんや子宮がんの人がいる
- 妊娠や出産の経験がある(子宮筋腫ができやすいことがある)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 突然の強い骨盤の痛みがあり、動けなくなるほど
- 妊娠の可能性があるのに出血が続く
- 大量の出血があり、目まいや冷や汗が出る
- こうした症状がある場合は、ためらわずに医療機関へ連絡する
定期受診を予約すべき場合:
- 月経過多や不正出血が続く
- 骨盤や腰の痛みが1週間以上続く
- おりものの異常がある
- 検診で子宮や卵巣の異常を指摘された
診断
骨盤超音波検査は、超音波という人間の耳に聞こえない高い音波を使い、臓器で反射して戻ってくる音波をコンピューターが画像にします。この画像で、臓器の形や大きさ、腫瘍の有無などを調べます。
行われる可能性のある検査
- 腹部超音波:おなかの上からゼリーを塗り、プローブ(探触子)を当てて調べます。
- 経腟超音波:腟の中に細いプローブを挿入して、子宮や卵巣をより詳しく調べます。
- 必要に応じて、膀胱を膨らませた状態で検査することもあります。
診察で予想されること
検査は、ふつう横になった状態で行われます。腹部超音波では、おなかにゼリーを塗ってプローブを滑らせます。経腟超音波では、小さな器具を腟に挿入しますが、痛みはほとんどなく、力を抜くと負担が少なくなります。検査時間は10~30分程度で、終わった後はすぐに普段の生活に戻れます。
治療
骨盤超音波検査は診断のための検査なので、検査自体に治療効果はありません。検査の結果、何かが見つかった場合は、病気の種類や症状の程度に合わせて、医師が治療の選択肢を説明します。
自宅でのセルフケア
- 検査の前は、指示がない限り特別な準備は必要ありません。
- 経腟の検査では、検査前に膀胱を空にしておくと楽なことがあります。
- 検査の際は、動かずにリラックスするように心がけましょう。
医療治療
治療が必要な病気が見つかった場合、薬による治療、ホルモン療法、手術、経過観察などが、症状や状態に応じて選ばれます。医師の説明をよく聞き、納得したうえで方針を決めましょう。
手術が検討される場合
子宮筋腫や卵巣嚢腫などが大きく、強い痛みや出血がある場合には、手術が検討されることがあります。また、子宮外妊娠や卵巣のう腫の茎捻転など、緊急性が高い場合にはすぐに手術が必要なこともあります。
この病気と共に生きる
検査で異常がなければ、特別な日常生活の制限はありません。もし異常が指摘された場合は、医師の指示に従って、定期的な検査や治療を続けましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日の生活で骨盤の健康を気にかけるなら、適度な運動と十分な睡眠を心がけましょう。
- 月経のリズムや痛み、おりものの変化を自分の体で観察する習慣をつけましょう。
- 喫煙や過度の飲酒は体の回復を妨げることがあるため、控えるのがおすすめです。
食事と運動
栄養のバランスがとれた食事を心がけ、野菜や果物、たんぱく質を十分にとりましょう。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は骨盤周りの血流を改善し、月経痛の軽減にもつながる可能性があります。
精神的健康と心の健康
検査結果を待つ間は不安が大きくなることもあります。また、異常を指摘された場合も、すぐに結果を理解できずに混乱することがあります。そうした気持ちは自然なものなので、ひとりで抱え込まずに、家族や友人、医師や看護師に話しましょう。必要に応じて、カウンセリングの利用も検討できます。
予防
骨盤の病気のすべてを予防することはできませんが、定期的な健康診断や子宮頸がん検診などを受けることで、兆候を早く見つけ、必要な検査につなげることができます。
検診プログラム
症状がなくても、女性は子宮頸がん検診などの定期的な婦人科検診が勧められています。かかりつけ医または自治体の健診案内を確認して、自分に合った検診を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- 検査で異常が見つかったのに治療せずに放置すると、症状が悪化することがあります。
- 子宮外妊娠や卵巣のう腫の茎捻転などは、命に関わる緊急事態になることもあります。
- 婦人科の病気によっては、妊娠しにくくなる場合もあります。
長期的な見通し
骨盤超音波検査で見つかる病気の多くは良性のものであり、適切な治療や経過観察で改善が期待できます。早期発見がとても大切なので、気になる症状があれば、ためらわずに医師に相談してください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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