視覚症状のMRI検査:受ける前に知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
MRI(磁気共鳴画像法)は、強い磁力と電波を使って、体の内部を詳しく画像化する検査です。視覚の問題では、目そのもの、視神経、そして視覚を処理する脳の一部を調べるために使われます。放射線を使わないため、痛みもなく、体への負担が少ないのが特徴です。
重要な事実
- 検査は通常30分から1時間ほどで、横になって受けます。
- 検査中は大きな音がしますが、耳栓やヘッドホンで守られます。
- 造影剤(えいぞうざい)を使う場合がありますが、体質や腎臓の状態によっては使わないこともあります。
- 体内に金属がある場合、MRIを受けられないことがあります。事前に医師へ必ず伝えてください。
視力や視野の異常は一般的な症状ですが、その中でMRIが必要になるのは、原因が目だけではなく視神経や脳にある可能性があると医師が判断したときです。脳神経内科や眼科では標準的な検査のひとつです。
原因不明の視力低下、物が二重に見える、視野が欠けるなどの症状がある方に、年齢を問わず行われます。特に、突然の視力低下や麻痺を伴う症状の場合は、緊急に検討されることがあります。
症状
- 突然、片目または両目の視力が失われたとき
- 顔の麻痺、ろれつが回らない、片方の手足が動かないなど、脳卒中の症状とともに視力の異常があるとき
- 頭を強く打ったあとに視力の変化や複視があるとき
- 激しい頭痛に伴い、視力が急に低下したとき
- ⚠数時間から数日続く物の二重見えがあるとき
- ⚠視野の一部が急に欠けたとき
- ⚠目や頭をケガして、視力の違和感があるとき
- ⚠糖尿病や高血圧などの持病があり、急な視力低下があるとき
一般的な症状
- 物が二重に見える(複視)
- 片目または両目の視力が急に落ちた
- 視野が狭くなる、または一部が欠けて見える
- 目を動かすと痛みがあり、視力も低下している
- 色が薄く見える、ぼんやりする
子供の症状
- 目が正しく動かない、視線が合わない
- 視力検査で異常を指摘されたが、目の検査では原因が分からない
- 生まれつきの目の形や位置の異常があり、詳しい検査が必要
高齢者の症状
- 加齢に伴う視力低下とは異なる、急な視野の欠け
- ふらつきや手足のしびれを伴う複視
- 物が見えにくい日が続き、生活に支障がある
原因
主な原因
- 視神経の炎症(視神経炎)が疑われる場合
- 脳腫瘍や脳内の異常が視神経や視覚野に影響している可能性がある場合
- 脳梗塞や脳出血など、脳の血流障害が原因として考えられる場合
- 多発性硬化症などの神経の病気が疑われる場合
- 眼窩(目の周りの骨の中)の炎症や腫瘍が疑われる場合
リスク要因
- 体内にペースメーカー、人工内耳、脳動脈瘤クリップなど、金属が埋め込まれている
- 妊娠している、または妊娠の可能性がある
- 閉所恐怖症がある
- 腎臓の病気があり、造影剤を使うことが難しい場合
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に視力が落ちた
- 突然、物が二重に見えるようになった
- 視野が急に欠けた
- 頭部ケガや目のケガのあとに視覚の異変がある
定期受診を予約すべき場合:
- 数週間から数ヶ月続く視力の低下や違和感がある
- 眼鏡を替えても視力がはっきりしない
- 健康診断や眼科検診で視覚の異常を指摘された
診断
視覚症状の原因を診断するために、眼科での視力検査・視野検査・眼底検査に加えて、神経学的診察が行われます。その上で、医師が視神経や脳の詳しい状態を確認する必要があると判断した場合に、MRIが検査の一つとして行われます。
行われる可能性のある検査
- 視力検査、視野検査、瞳孔の反応を見る検査
- 眼圧検査(青光眼の確認)、眼底検査(網膜や視神経乳頭の状態)
- OCT(光干渉断層計)による網膜や視神経の厚みの測定
- MRI(必要に応じて造影剤を使用)
診察で予想されること
MRI検査の当日は、まず受付を済ませ、検査着に着替え、金属類を外します。検査室では、頭部を動かないように固定するための軽いクッションが使われます。検査中は大きな音がしますが、スタッフとの会話はマイクを通して可能です。不安なときは、いつでもボタンを押して知らせられるので、リラックスして受けてください。検査時間は30分から1時間ほどです。
治療
MRIは診断のための検査なので、その結果だけで治療が決まるわけではありません。画像の異常や診察所見を合わせて、原因となる病気に対する治療が検討されます。MRIを受けても、画像に異常がないこともあります。その場合は、経過観察になることもあります。
自宅でのセルフケア
- 検査前に医療スタッフへ、飲んでいる薬、アレルギー、体内の金属の有無、妊娠の可能性を伝えてください。
- 閉所が苦手な場合は、事前に伝えると、鎮静薬を検討してくれたり、工夫をしてくれます。
- 検査中は動かないことが重要です。リラックスする方法(ゆっくり呼吸する、目を閉じる)を試してみましょう。
- 検査後の退院は、原則として通常の生活に戻って問題ありませんが、鎮静薬を使った場合は、当日の車の運転や機械の操作を避けてください。
医療治療
視覚症状の原因によって治療法は異なります。たとえば、炎症が原因であれば抗炎症薬、脳の血流障害が原因であれば血流を改善する薬、神経の病気であれば症状を抑える薬などが用いられることがあります。いずれの場合も、医師があなたの状態に合わせて具体的な薬や治療法を説明します。
手術が検討される場合
脳腫瘍や血管の異常など、外科的な治療が有効な病気が見つかった場合にのみ、手術が検討されます。多くの視覚症状は手術を必要としません。
この病気と共に生きる
視覚症状がある間は、転倒や事故を防ぐために、運転を控える、段差に注意する、照明を明るくするなどの工夫をしましょう。また、定期的に医師へ通い、症状の変化を伝えることが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 目を酷使しすぎないように、休憩をとりながら仕事や読書をする
- 十分な睡眠と規則正しい生活
- 喫煙は血行に悪影響を与えるため、禁煙を検討する
- 頭部や目を守るため、必要に応じて保護メガネやヘルメットを使用する
食事と運動
バランスのよい食事(特に緑黄色野菜や魚など)と、無理のない範囲での運動は、血行を良くし、神経の健康にも役立ちます。ただし、視覚症状がある間は、不安定な運動や激しい運動は避け、安全な運動を選びましょう。
精神的健康と心の健康
視覚の問題は、読む、歩く、運転など日常生活に影響するため、不安やストレスを感じることがあります。それは自然な反応です。気持ちを家族や友人に話すことで楽になることもあります。どうしてもつらい場合や、自分を傷つけたくなるような気持ちがある場合は、医師や相談機関にすぐ連絡してください。
予防
視覚症状の原因となる病気を完全に予防することはできませんが、健康的な生活習慣を保つことは、脳の血管障害や神経の病気のリスクを減らすことにつながります。また、気になる症状を早めに医師へ相談することで、重症化を防ぐことができます。
検診プログラム
定期的な眼科検診や健康診断で、視力検査や眼底検査を受けることは、視覚の異常を早期に発見するために役立ちます。特に、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの持病がある方や、視覚障害の家族歴がある方は、定期的に受けることをお勧めします。
合併症
治療しない場合
- 視力低下が進行し、元に戻らなくなる可能性がある
- 視野の欠損が広がり、日常生活に支障をきたす
- 脳卒中や腫瘍など、生命に関わる病気の早期発見の機会を逃す
- 神経の損傷が永続的になり、治療効果が得られにくくなる
長期的な見通し
多くの視覚症状は、原因を特定し適切な治療を受けることで改善します。MRIはその第一歩として、安全で役立つ検査です。たとえ画像に異常が見つからなくても、症状が自然に改善することもあります。医師と一緒に、あなたに合った治療方針を決めていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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