疝痛の検査結果を理解する
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
疝痛(せんつう)とは、腹部や腰のあたりに突然起こる強い痛みのことです。この痛みは、波のように来たり消えたりすることがあります。検査結果の意味を理解することで、適切な治療や生活の改善につながります。
重要な事実
- 疝痛は尿路結石(腎臓や尿管に石ができる病気)や胆石(胆のうに石ができる病気)などが原因で起こることが多いです。
- 痛みの程度は人によって違いますが、多くの場合、強い痛みで受診するきっかけになります。
- 検査結果は痛みの原因を特定するために重要で、血液検査や尿検査、画像検査(エコーやCTなど)が使われます。
- 適切な治療(例:水分摂取、薬、場合によっては手術)で、ほとんどの疝痛は良くなります。
疝痛を経験する人は多く、特に尿路結石は日本人の約10人に1人が一生に一度は経験するといわれています(厚生労働省のデータに基づく)。胆石も中高年に多く、女性にやや多い傾向があります。
疝痛は誰にでも起こり得ますが、特に40~60歳の男性(尿路結石)や肥満傾向のある女性(胆石)に多く見られます。また、脱水や食生活の乱れがある人もリスクが高まります。
症状
- 痛みが非常に強く、耐えられない場合(119番通報)
- 意識がもうろうとしている、または息が苦しい
- 発熱(38度以上)と寒気がある(感染の可能性)
- おなかが張って、触ると硬く感じる
- 血尿が続く、または尿が出ない
- ⚠痛みが数時間続く、または繰り返す
- ⚠吐き気や嘔吐がひどく、水分を取れない
- ⚠尿に血が混じる(初めての場合)
- ⚠痛みとともに下痢や便秘がある
一般的な症状
- 突然始まる、背中やわき腹、下腹部の激しい痛み
- 痛みが波のように来る(数分から数十分続く)
- 吐き気や嘔吐を伴うことがある
- 尿に血が混じる(尿路結石の場合)
- 痛みがおさまった後も不快感が残ることがある
子供の症状
- 子どもは痛みをうまく言葉にできないため、ぐずったり、泣き止まなかったりすることがある
- おなかをかばうように体を曲げることがある
- 嘔吐や発熱を伴う場合もある
- 乳児の疝痛(生後数か月)は、抱っこしても泣き止まず、足を曲げるような仕草が見られることがある
高齢者の症状
- 高齢者は痛みの感じ方が鈍くなることがあり、軽い痛みでも重症の可能性がある
- 食欲不振や体重減少を伴うことがある
- 脱水や腎機能の低下に注意が必要
- 胆石による疝痛は、脂肪分の多い食事後に起こりやすい
原因
主な原因
- 尿路結石:腎臓や尿管にカルシウムや尿酸などの結晶が固まって石になり、尿管を通過するときに痛みが起こる
- 胆石:胆のうにコレステロールやビリルビンが固まって石になり、胆のうの出口をふさぐと痛みが起こる
- 腸閉塞(ちょうへいそく):腸がねじれたり、ふさがったりして、おなかが痛くなる
- 腎盂腎炎(じんうじんえん):腎臓の感染症で、背中の痛みと発熱がある
リスク要因
- 水分不足(尿路結石のリスクを高める)
- 高脂肪・高コレステロールの食事(胆石のリスク)
- 家族に尿路結石や胆石の人がいる
- 特定の病気(糖尿病、高血圧など)
- 長時間座っている仕事や生活
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状(callEmergency)に該当する場合
- 痛みが強く、安静にしても改善しない
- 吐き気や嘔吐がひどく、水分が取れない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 軽い痛みが繰り返し起こる場合
- 過去に疝痛を経験したことがあるが、今回の痛みが少し違う場合
- 健康診断で尿や血液の検査に異常があった場合
- 便秘や下痢が続く場合
診断
医師はまず、あなたの症状や病歴を聞きます。その後、身体診察(おなかを触るなど)を行い、必要に応じて検査を勧めます。検査結果は痛みの原因を特定するために重要です。
行われる可能性のある検査
- 尿検査:尿に血や感染の兆候がないか調べます
- 血液検査:腎機能や感染の有無、炎症の程度を調べます
- 画像検査:腹部エコー(超音波)やCTスキャンで、結石や胆石の位置や大きさを確認します
- 場合によっては、内視鏡や造影検査も行うことがあります
診察で予想されること
検査は痛みを伴うものではありません。尿検査はコップに尿をためるだけ、血液検査は腕から採血、画像検査は機械のベッドに横になるだけです。結果が出るまでに数時間から数日かかる場合がありますが、医師が説明してくれます。不安な点は遠慮なく質問してください。
治療
治療は痛みの原因によって異なります。多くの場合、水分をたくさん摂ることや、痛み止めの薬(市販薬ではなく医師の処方)で症状が改善します。結石が小さい場合は自然に排出されることもあります。大きな石や感染がある場合は、さらに治療が必要です。
自宅でのセルフケア
- 水分を十分に摂る(1日2リットルを目安に、ただし腎臓病の人は医師の指示に従う)
- 痛みが強いときは安静にする
- 温かいタオルや湯たんぽで痛む部分を温める(ただし、発熱や炎症がある場合は避ける)
- 脂肪分の多い食事を控える(胆石の場合)
- 便通を整える(便秘はおなかの圧力を上げるため)
医療治療
医師は、痛みを和らげる薬や、結石を溶かす薬、感染症に対する抗生物質を処方することがあります(具体的な薬の名前はここでは記載しません)。また、体外から衝撃波を当てて石を砕く治療(ESWL)や、内視鏡を使って石を取り除く方法もあります。どの治療が適切かは、石の大きさや場所、あなたの体の状態によって決まります。必ず医師と相談してください。
手術が検討される場合
結石が大きくて自然に出てこない場合や、感染が重い場合、胆石が頻繁に症状を起こす場合は、手術が必要になることがあります。例えば、胆石では胆のうを摘出する手術(腹腔鏡下手術)が一般的です。
この病気と共に生きる
疝痛を経験した後は、再発を防ぐために日常生活の見直しが大切です。痛みがなくなっても、定期的に検査を受けることをおすすめします。症状がぶり返したらすぐに医師に相談しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 水分をこまめに飲む習慣をつける
- バランスの良い食事を心がける(野菜や果物を多く、塩分や脂肪を控えめに)
- 適度な運動を続ける(ウォーキングなど)
- ストレスをためないようにする
- 禁煙し、アルコールは適量に抑える
食事と運動
食事は、結石の種類によって注意点が異なります。一般的には、シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、ナッツ類など)や、プリン体を多く含む食品(レバー、ビールなど)を控えると良いとされています。しかし、個人差があるので、医師や栄養士のアドバイスを受けてください。運動は、腎臓や胆のうの機能を改善する効果があります。無理のない範囲で続けましょう。
精神的健康と心の健康
疝痛の痛みは恐怖を感じることもあり、再発への不安がストレスになることがあります。また、痛みで夜眠れないと、気分が落ち込むこともあります。そのようなときは、医師や家族に気持ちを話したり、カウンセリングを利用することも考えてください。
予防
完全に予防するのは難しいですが、生活習慣を改善することでリスクを減らせます。特に、十分な水分摂取とバランスの良い食事が重要です。
ワクチン
疝痛を直接防ぐワクチンはありません。ただし、尿路感染症を予防するために、特定のワクチン(インフルエンザなど)が間接的に役立つことがあります。詳細は医師に相談してください。
検診プログラム
定期的な健康診断で尿検査や血液検査を受けることで、結石や胆石の早期発見につながります。特に、家族に結石の人がいる場合は、早めの検査をおすすめします。
合併症
治療しない場合
- 結石が尿管を長くふさぐと、腎臓に水がたまり(水腎症)、腎機能が低下する
- 感染症が広がると、敗血症(全身の感染)という危険な状態になることがある
- 胆石が胆のうの出口をふさぎ続けると、胆のう炎や胆管炎を起こす
- 慢性的な痛みや吐き気で生活の質が下がる
長期的な見通し
適切な治療と生活習慣の改善により、ほとんどの場合、疝痛は良くなります。再発を防ぐために、医師の指示を守り、定期的に検査を受ければ、健康な生活を続けることができます。希望を持って治療に取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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