疝痛(せんつう)の診断検査を受けるための準備
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
疝痛(せんつう)とは、お腹や腰などに突然起こる強い痛みのことをいいます。多くは胆石や腎結石などが原因で、管が詰まったりけいれんしたりして起こります。この痛みは波のように来たり消えたりするのが特徴です。
重要な事実
- 疝痛は突然の強い痛みで、多くの場合、数分から数十分続きます。
- 原因となる病気を調べるためには、血液検査、尿検査、画像検査(超音波、CTなど)が必要です。
- 検査の準備(絶食や水分摂取の制限など)を正しく行うことで、より正確な結果が得られます。
疝痛は、特に中年以降の女性(胆石)や男性(腎結石)で比較的よく見られる症状です。
胆石による疝痛は40歳以上の女性に多く、腎結石による疝痛は20~50歳の男性に多いとされています。また、肥満や食生活の乱れがある方にも起こりやすいです。
症状
- 突然の激しい痛みで動けない、または意識がもうろうとする
- 痛みとともに吐血(血を吐く)や血便(血の混じった便)がある
- 高熱(38.5度以上)があり、同時に腹部が板のように硬くなる
- ⚠強い痛みが数時間以上続き、市販の痛み止めでもよくならない
- ⚠吐き気や嘔吐がひどく、水分も摂れない
- ⚠痛みが徐々に強くなり、我慢できない
一般的な症状
- 腹部や脇腹の突然の強い痛み(波のように強くなったり弱くなったりする)
- 痛みが背中や肩、鼠蹊部(股の付け根)に広がる
- 吐き気や嘔吐を伴うことがある
子供の症状
- 子どもでは、突然激しく泣き叫ぶ、顔色が悪い、吐く、ぐったりするなどが見られます。
- 疝痛の原因は年齢によって異なり、乳児では腸重積(ちょうじゅうせき)という緊急の病気の可能性もあります。
高齢者の症状
- 高齢者では痛みの感じ方が鈍くなることがあり、通常よりも症状が軽く見えることがあります。
- 胆石や腎結石に加えて、腸閉塞(ちょうへいそく)や大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)などの重い病気が隠れている場合もあります。
原因
主な原因
- 胆石(たんせき)…胆のうや胆管に石ができることで起こる疝痛
- 腎結石(じんけっせき)…腎臓や尿管に石ができることで起こる疝痛
- 腸閉塞(ちょうへいそく)…腸の一部が詰まることで起こる疝痛
リスク要因
- 肥満や急激な体重減少
- 高脂肪・高コレステロールの食生活
- 水分摂取不足や尿路感染症の繰り返し
- 特定の薬剤の長期使用(例:利尿剤など)
- 家族に胆石や腎結石の人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状に該当する場合はすぐに救急車(119番)を呼んでください。
- 痛みが強く、市販薬で改善しない場合
- 吐き気や嘔吐が続き、水分が取れない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 同じような痛みが何度も繰り返す場合
- 健康診断などで胆石や腎結石を指摘されたが症状がない場合
- 疝痛の原因を詳しく調べたい場合
診断
医師はまず問診(いつから、どのような痛みか)と身体診察(お腹を押したり聴診器で聴いたり)を行います。その後、原因を調べるために血液検査、尿検査、画像検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(炎症反応、腎機能、肝機能などを調べる)
- 尿検査(血尿や感染の有無を調べる)
- 腹部超音波(エコー)検査(胆石や腎結石、その他の異常を調べる)
- CT検査(より詳しく結石や臓器の状態を見る)
- 必要に応じて上部消化管内視鏡(胃カメラ)や大腸内視鏡(大腸カメラ)を行うこともあります。
診察で予想されること
検査前に絶食(食事をとらないこと)が必要な場合があります。例えば腹部超音波検査では、前日の夜から絶食するよう指示されることが多いです。また、CT検査では造影剤を使うことがあり、その場合は事前にアレルギーの有無や腎機能を確認します。医師や看護師の指示に従って準備してください。
治療
治療は原因となる病気によって異なります。痛みを和らげる対症療法と、根本的な原因を取り除く治療(薬や手術)が行われます。
自宅でのセルフケア
- 安静にして痛みが治まるのを待つ
- 温かいタオルや湯たんぽで痛む場所を温める(ただし、急性炎症の可能性がある場合は医師に相談)
- 水分を十分に摂る(吐き気がない場合)
医療治療
医療機関では、痛みを抑える注射薬や坐薬(薬の形)を使用します。また、結石がある場合は、結石を溶かす薬や排出を促進する薬が処方されることがあります。胆石や腎結石の治療には、体外で衝撃波を当てて石を砕く治療(体外衝撃波結石破砕術)や、内視鏡を使って石を取り除く方法があります。
手術が検討される場合
胆石が頻繁に症状を起こす場合や、合併症(胆のう炎、胆管炎、膵炎など)を伴う場合は、胆のう摘出術(腹腔鏡下胆のう摘出術)が行われることがあります。腎結石でも、薬や体外衝撃波で改善しない大きな石は手術で取り除くことがあります。
この病気と共に生きる
疝痛を繰り返す場合は、原因に合わせた生活習慣の改善が大切です。胆石がある方は脂肪分の多い食事を控え、腎結石がある方は水分を十分に取り、塩分やシュウ酸(ほうれん草やナッツ類に多い)を摂り過ぎないようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい食生活を心がける(特に朝食を抜かない)
- 適度な運動を習慣にする(肥満予防)
- 十分な水分補給(1日1.5~2リットルを目安に)
- ストレスをためないようにする
食事と運動
胆石予防には、低脂肪・高繊維の食事(野菜、果物、全粒穀物)がすすめられます。腎結石予防には、カルシウムを適度に含む食事と、シュウ酸の多い食品(ホウレンソウ、ビート、ナッツ類)を摂り過ぎないようにします。運動は週に150分程度の中強度の有酸素運動(ウォーキングなど)が目安です。
精神的健康と心の健康
疝痛の再発は不安やストレスを引き起こすことがあります。痛みへの恐怖から生活が制限されることもありますが、適切な治療と生活習慣の見直しで症状をコントロールできる可能性があります。必要に応じて医師やカウンセラーに相談しましょう。
予防
すべての疝痛を予防することはできませんが、原因となる胆石や腎結石のリスクを減らすことは可能です。
検診プログラム
健康診断の腹部超音波検査(エコー)や尿検査で、無症状の胆石や腎結石が見つかることがあります。症状がなくても、医師に相談し定期的な経過観察が必要かどうか確認しましょう。
合併症
治療しない場合
- 胆石の場合:胆のう炎、胆管炎、急性膵炎などの重い炎症を起こすことがあります。
- 腎結石の場合:尿管の閉塞による水腎症、腎機能低下、尿路感染症(腎盂腎炎)を起こすことがあります。
- 腸閉塞の場合:腸の壊死(組織が死ぬ)や穿孔(穴が開く)など、命に関わる状態になることがあります。
長期的な見通し
適切な検査と治療を受ければ、ほとんどの疝痛は改善します。結石がある場合も、体外衝撃波や内視鏡治療で大きな石を取り除けることが多く、再発を予防する生活習慣を続ければ、症状を抑えながら元気に生活することができます。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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