のどぬぐい液培養
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
のどぬぐい検査(咽頭培養)は、のどの奥を綿棒で軽くこすって、細菌の感染がないかを調べる検査です。この検査で、のどに炎症を起こす細菌(特に「溶連菌」と呼ばれる細菌)を見つけることができます。結果が出るまでに約2~3日かかることもあります。
重要な事実
- のどぬぐい検査は、痛みの少ない簡単な検査です。
- 溶連菌などの細菌感染の有無を調べるために行われます。
- この検査でウイルス感染はわかりません。ウイルス感染には別の検査が必要です。
- 検査結果は通常2~3日で出ますが、医療機関によってはその場でわかる迅速検査もあります。
はい、のどぬぐい検査は、かぜやのどの痛みなどの症状があるときに、細菌感染が疑われる場合によく行われる検査です。
のどぬぐい検査は、子供から大人まで、のどの痛みや発熱がある人なら誰でも受ける可能性があります。特に、学校や職場で感染が広がりやすい人は検査の対象になりやすいです。
症状
- のどが完全にふさがって息ができない
- 呼吸がゼーゼーしたり、息苦しい
- 口の中やのどが急に腫れて呼吸が苦しい
- 意識がもうろうとしている
- ⚠高熱(39℃以上)が続く
- ⚠のどの痛みが強くて水も飲めない
- ⚠のどに黄色い膿のようなものがたくさん見える
- ⚠首が異常に腫れてきた
- ⚠発疹が全身に広がる
一般的な症状
- のどの痛み(特に飲み込むとき)
- 発熱(38℃以上のことも)
- のどが赤く腫れている
- のどに白い点や膜が見える
- 首のリンパ節が腫れて痛む
子供の症状
- 子供は急に高熱が出ることがある
- のどが痛くて食事や水分を嫌がる
- 腹痛や吐き気を伴うこともある
- 発疹(真っ赤な小さなできもの)が出ることがある(猩紅熱)
高齢者の症状
- 年配の方はのどの痛みを強く感じないこともある
- 疲れやすさや全身のだるさが出やすい
- 症状が軽くても肺炎など重症化しやすい
原因
主な原因
- 細菌感染(特にA群β溶血性連鎖球菌:溶連菌)
- 時に百日咳菌やジフテリア菌など特殊な細菌
- 細菌感染が原因でない場合も多く、ウイルス感染(かぜなど)のときには検査は不要
リスク要因
- 学校・保育園・職場など人混みで過ごす時間が長い
- のどが乾燥している(乾燥した空気やエアコン)
- 免疫力が低下している(疲れ、ストレス、病気など)
- 家族や周囲にのど感染の人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 息苦しさや呼吸が変だと感じたらすぐに119番へ
- のどが腫れて物が飲み込めない
- 高熱が続く(特に子供や高齢者)
- 意識がおかしい
定期受診を予約すべき場合:
- のどが痛くて3日以上続く
- 発熱が出た(38℃以上)
- のどに白いものや膿が見える
- 首のリンパ節が痛い
- 家族や周囲で溶連菌感染が確認されている
診断
医師がのどの様子を診たあと、細菌感染が疑われる場合にのどぬぐい検査を行います。痛みはほとんどなく、数秒で終わります。
行われる可能性のある検査
- のどぬぐい検査(咽頭培養)
- 迅速抗原検査(その場で結果がわかることもある)
- 血液検査(炎症の程度を調べる)
- 症状と診察だけで診断されることもある
診察で予想されること
検査では、医師が舌を押さえ、滅菌した綿棒でのどの奥を軽くこすります。少しむせたり吐き気をもよおすこともありますが、数秒で終わります。痛みはほとんどありません。結果は培養検査の場合は2~3日、迅速抗原検査では15分程度でわかります。結果が出るまでは、感染を広げないようにマスクを着用し、手洗いをしっかり行いましょう。
治療
のどぬぐい検査で細菌感染(特に溶連菌)が確認された場合、抗菌薬(抗生物質)による治療が行われます。抗菌薬は細菌をやっつける薬で、医師の指示に従って飲み切ることが大切です。ウイルスが原因の場合は抗菌薬は効かないため、症状を和らげる治療が中心となります。
自宅でのセルフケア
- 安静にして体力を回復する
- こまめに水分を取る(冷たい水やぬるま湯、経口補水液など)
- のどの痛みには、温かい飲み物や冷たいアイスクリームなど食べやすいものを
- 加湿器や濡れタオルでのどを潤す
- タバコの煙やほこりを避ける
- 痛み止めは医師に相談してから使う(市販薬でも注意が必要)
医療治療
細菌感染が確認された場合は、医師が抗菌薬(細菌を死滅させる薬)を処方します。通常は飲み薬で、7~10日間続けます。症状がよくなっても自己判断で薬をやめずに、最後まで飲み切ることが再発や合併症の予防に重要です。痛みや発熱が強い場合には、解熱鎮痛剤が処方されることもあります。ウイルス感染の場合は、抗菌薬は使わず、症状を和らげる薬(うがい薬、トローチなど)や安静が中心です。
手術が検討される場合
のどぬぐい検査そのものに手術は関係ありません。しかし、まれにのどの膿瘍(膿がたまる)などができた場合は、切開して膿を出す処置が必要になることがあります。その場合も手術というほど大きくはなく、局所麻酔で行われることが多いです。
この病気と共に生きる
のどぬぐい検査を受けた後、結果が出るまでは感染を広げないように注意しましょう。手洗い・うがい・マスク着用を心がけてください。陽性だった場合は、抗菌薬を飲み始めて24時間たてば、他人への感染リスクは大幅に減ります。ただし、完全にはゼロではないので、症状が落ち着くまでは学校や仕事を休むことが推奨されます。
生活習慣のアドバイス
- こまめに手を洗う(石けんを使い30秒以上)
- 咳エチケットを守る(マスク、ティッシュで口を覆う)
- 共有の食器やタオルは使わない
- 十分な睡眠と栄養を取る
- ストレスをためないようにする
食事と運動
治療中は消化のよい食事(おかゆ、うどん、スープなど)を取ると負担が少ないです。のどが痛いときは無理に固いものや熱いものを食べず、冷たいものやなめらかなもの(プリン、ゼリー、アイスクリーム)もよいでしょう。運動は症状が治まるまで控え、完治後に徐々に再開してください。
精神的健康と心の健康
のどが痛くて食事や会話がしにくいと、イライラしたり不安になることもあります。特に子供はぐずりやすくなるので、優しく声をかけ、無理をさせないことが大切です。症状が長引く場合は医師に相談し、不安があれば家族や友人に話すと気が楽になります。
予防
完全に予防する方法はありませんが、手洗い・うがい・マスク着用・適度な湿度の維持などで感染リスクを減らせます。また、弱った体調のときは感染しやすいので、普段からバランスの良い食事と睡眠を心がけましょう。
ワクチン
溶連菌感染を直接予防するワクチンは現在ありません。ただし、インフルエンザワクチンなど他の感染症の予防接種を受けることで、のど感染の合併症リスクを下げられる可能性があります。
検診プログラム
症状がない人がのどぬぐい検査を受けることは通常ありません。集団感染が疑われる場合など、保健所の指示で検査が行われることがあります。
合併症
治療しない場合
- 急性リウマチ熱(関節痛、心臓弁の障害を起こすことがある)
- 連鎖球菌感染後糸球体腎炎(腎臓の炎症で血尿やむくみが出る)
- のどの膿瘍(膿の塊ができて呼吸や飲み込みが困難になる)
- 中耳炎や副鼻腔炎に広がる
- まれに敗血症(血液中に細菌が入って全身に感染)
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、のどの痛みや発熱は通常2~3日で改善します。抗菌薬を正しく飲み切れば、合併症のリスクはとても低くなります。多くの人は後遺症なく元の健康な状態に戻れます。心配な症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。
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最終更新: 2026年7月31日
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