ホルター心電図
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ホルター心電図(ホルター心電図)は、24時間から48時間、普段の生活をしながら心臓の電気的な活動を記録する、小さな携帯機器です。短期間の心電図では見つけにくい不整脈(ふせいみゃく:心臓のリズムの乱れ)を発見するために使われます。
重要な事実
- 痛みや体への負担がなく、安全な検査です。
- 自宅や職場、睡眠中など、ふだんの生活の中で心臓の動きを記録できます。
- 1~2日間、すべての心拍を記録するため、短時間の検査では見逃される異常を見つけられます。
日本では、めまい、動悸(どうき:心臓がドキドキする感じ)、失神(しっしん:気を失うこと)などの症状がある方に、循環器科の医師がよく行う検査です。
不整脈が疑われるすべての年齢の方が対象です。子どもから高齢者まで幅広く使われます。
症状
- 激しい胸の痛みがある
- 突然の呼吸困難
- 意識を失って倒れた
- 脈がとまったように感じる(心停止の兆候)
- ⚠動悸やめまいがひどくなり、日常生活に支障がある
- ⚠胸の痛みが続く、または繰り返す
- ⚠ホルター装着中に症状が強く出た場合
一般的な症状
- 動悸(心臓がドキドキしたり、飛ぶような感じがする)
- めまいや立ちくらみ
- 原因不明の失神(気を失う)
- 息切れや胸の違和感
子供の症状
- 運動中や興奮した後の動悸
- 原因不明の疲れやすさ
- 失神(とくに運動中)
- 胸の痛みを訴える
高齢者の症状
- ふらつきや転倒
- 意識がもうろうとする
- 疲労感や息切れ
- 脈が飛ぶ感覚(不整脈)
原因
主な原因
- 不整脈(心臓のリズムの異常)が疑われるため
- すでに不整脈と診断されている人の治療効果を確認するため
- 心臓の血流不足(虚血)がないか調べるため
リスク要因
- 心臓病の既往歴(心筋こうそくや心不全など)
- ストレスや過度の疲労
- カフェインやアルコールの過剰摂取
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい胸の痛みや呼吸困難がある
- 意識を失った(失神)
- 脈が速くなり、冷や汗や吐き気を伴う
定期受診を予約すべき場合:
- 原因不明の動悸やめまいが続く
- ふらつきや立ちくらみがたびたびある
- 脈が乱れる感じがする
- かかりつけ医や循環器科に相談しましょう
診断
ホルター心電計は、胸に貼った電極(電極パッド)と小型の記録器をつなぎ、24~48時間連続で心電図を記録します。検査中は症状や活動を日記に記録し、後に医師が解析します。
行われる可能性のある検査
- ホルター心電図装着(電極の貼付と記録器の取り付け)
- 症状日記の記録
- 24~48時間後の記録器の取り外しとデータ解析
診察で予想されること
検査は外来で行います。電極を貼る時は少しひんやりしますが、痛みはありません。記録器はポケットに入れたり、ベルトに装着したりできます。普段通りの生活ができますが、入浴や水仕事は避け、機器を濡らさないように注意します。
治療
ホルター心電図は検査であり、治療ではありません。記録の結果、不整脈などが見つかった場合、医師がその種類や重症度に合わせて治療方針を話し合います。
自宅でのセルフケア
- 検査中は症状日誌を正確に記録する
- 機器を濡らさない(入浴やシャワーは避ける)
- 強い磁気のある場所(MRIや金属探知機)に近づかない
- 過度な汗をかく運動は控える(電極がはがれる可能性)
医療治療
不整脈の治療としては、生活習慣の改善(カフェイン制限やストレス管理)、薬物療法(抗不整脈薬など)、カテーテルアブレーション(心臓の異常な電気信号の原因を焼灼する治療)、ペースメーカーの植え込みなどが検討されます。治療法は症状や不整脈の種類によって異なります。
手術が検討される場合
一部の不整脈では、カテーテルアブレーションやペースメーカー植え込みなどの手術が必要になる場合があります。医師が適切な治療法を提案します。
この病気と共に生きる
ホルター心電図を装着している間は、普段通りに仕事や家事をすることができます。ただし、機器を濡らさないように注意し、激しい運動は避けたほうがよいでしょう。
生活習慣のアドバイス
- 記録中は普段の生活を心がけ、特別な制限はありません(ただし医師の指示に従うこと)
- カフェインやアルコールは、症状を誘発する可能性があるため、医師と相談しましょう
- 症状日誌に、いつ、どんな症状が出たかを詳しく書く
食事と運動
食事や運動に特別な制限はありませんが、ふだん通りの生活を続けることで正確な記録が得られます。医師の指示があればそれに従ってください。
精神的健康と心の健康
検査結果を待つ間、不安や緊張を感じることは自然です。症状が心配なときは、医師や看護師に相談しましょう。リラックスできる時間を作ることも大切です。
予防
ホルター心電図は検査なので予防できません。しかし、不整脈や心臓病のリスクを減らすために、健康的な生活(適度な運動、バランスのよい食事、禁煙、ストレス管理)を心がけましょう。
検診プログラム
症状がある場合は、ホルター心電図を含む心臓の検査が推奨されることがあります。健康診断では通常行われませんが、必要に応じて医師が判断します。
合併症
治療しない場合
- 見逃された不整脈が原因で、脳梗塞(のうこうそく)や心不全を起こすリスクがある
- めまいや失神による転倒事故につながる可能性がある
- 重い不整脈は突然死のリスクを高めることがある
長期的な見通し
ホルター心電図は、不整脈の診断に非常に役立つ安全な検査です。適切に診断されれば、多くの場合、治療や生活の見直しによって症状をコントロールでき、安心して日常生活を送れるようになります。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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