がんの痛みについて
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
がんの痛みとは、がんそのものやがんの治療によって起こる痛みのことです。がんが神経や骨などを圧迫したり、治療の影響で痛みが現れることがあります。痛みは我慢するものではなく、適切なケアで和らげることができます。
重要な事実
- がんの痛みは我慢せずに医療者に伝えることが大切です。
- 痛みを和らげる方法は薬だけでなく、リハビリや心理的なサポートなど複数あります。
- 痛みの評価はあなたの言葉が基本です。どんなときに、どんな痛みかを伝えましょう。
はい。がんと診断された人の約3〜5割が痛みを経験するといわれています。進行したがんでより多く見られますが、治療中にも起こることがあります。
がんのあるすべての人が対象になります。年齢やがんの種類を問わず、痛みは誰にでも起こり得ます。ただし、感じ方や程度には個人差があります。
症状
- 突然の激しい痛み、または今までにない強い痛み
- 痛みとともに呼吸が苦しい、意識がもうろうとする
- 痛みとともに手足の力が入らない、急にしびれが広がる
- ⚠痛みが強くなり、夜も眠れない
- ⚠痛みが続き、普段の生活に支障が出ている
- ⚠がんの治療中に新たな痛みが現れた
- ⚠痛みで食事や水分が取れない
一般的な症状
- 痛む場所が体の一部または広い範囲にわたる
- 鈍い痛みやずきんずきんとする痛み
- 刺すような痛みや電気が走るような痛み
- 動いたときや押したときに強くなる痛み
- しびれや違和感を伴う痛み
原因
主な原因
- がんが骨や神経を圧迫したり、がんが広がったりすることによる痛み
- 治療(手術、放射線、抗がん薬など)に伴う痛み
- がんとは関係のない頭痛や腰痛などの一般的な痛み
リスク要因
- がんの進行
- 骨への転移
- 神経の圧迫
- 治療の種類や強さ
- 心理的なストレスや不安
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 痛みが急に強くなった
- 新しい痛みが現れた
- 痛みによって眠れない、または動けない
定期受診を予約すべき場合:
- 痛みが続いている、または繰り返している
- 痛みのため日常生活に支障が出ている
診断
医師があなたの痛みについて詳しく話を聞き、身体を診て、必要に応じて検査を行います。痛みの場所、性質、強さ、出る時間帯などを伝えることが診断の手助けになります。
行われる可能性のある検査
- 問診(痛みの内容や程度を言葉で伝える)
- 身体診察(痛みのある場所を確認する)
- 画像検査(CTやMRIなどでがんの広がりを調べる)
- 神経の検査(しびれや感覚の異常がある場合)
診察で予想されること
痛みの診断では、特別な機械よりもあなたの話がもっとも重要です。医療者と一緒に痛みのタイプに合った対処を考えていきます。痛みは変化するので、何度でも見直すことができます。
治療
がんの痛みの治療は、原因や強さに合わせて行います。薬による方法、神経ブロック(痛みの原因となる神経に麻酔などを注射する方法)などの処置、リハビリテーション、心理的なケアなど、いくつかの方法を組み合わせて取り組みます。
自宅でのセルフケア
- 痛みを和らげる楽な姿勢を見つける
- 温める・冷やす(医療者と相談しながら)
- ゆっくり休み、リラックスする時間をつくる
- 医師に相談せずに痛みを我慢しない
医療治療
痛みの強さに応じて、鎮痛薬(痛みを和らげる薬)が使われます。薬の種類や使い方は医師があなたの状態に合わせて決めます。また、神経ブロックや放射線治療、リハビリテーションなど、薬以外の方法も選択肢になります。必ず医療者と相談して決めましょう。
手術が検討される場合
手術が主な治療になる場合は、痛みの原因(がんそのもの)を取り除くために手術が行われることもあります。ただし、手術の適応はがんの状態や体調によって異なります。
この病気と共に生きる
痛みがあるときは、無理をせず、自分のペースで過ごしましょう。日記をつけて痛みの様子を記録すると、医療者に伝えやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 十分な睡眠と休養をとる
- ストレスをためないように人に話す
- 楽しい活動や趣味の時間を大切にする
食事と運動
食べられる時に食べられる量で構いません。栄養のバランスを意識し、食事のことで困ったら管理栄養士や看護師に相談しましょう。運動は痛みを悪化させない範囲で、医師の許可のもとに行いましょう。
精神的健康と心の健康
痛みが続くと、不安や落ち込みを感じたり、眠りが浅くなったりすることがあります。つらい気持ちは一人で抱え込まず、医療者や家族、専門家に相談してほしいです。もし生きるのがつらいと感じるほど気持ちが沈んでいる場合は、一人で悩まず、すぐに医療機関や相談窓口に連絡してください。緊急時は119番または救急外来へ行きましょう。
予防
がんの痛みは、必ずしも完全には防げない場合があります。ただし、痛みを早く見つけて適切にケアすることで、強くなる前に対処できます。痛みを我慢せず、早めに伝えることが何よりの予防です。
ワクチン
がんの痛みを直接予防するワクチンはありません。
検診プログラム
がんそのものの予防や早期発見のために、定期的ながん検診(健康診断)を受けることが役立つことがあります。痛み自体を調べる特別な検診はありません。
合併症
治療しない場合
- 痛みが強くなり、眠れない・食べられないなど日常生活が大きく妨げられる
- 動かなくなることで筋力が低下する
- 不安やうつなどの心理的なつらさが増す
- 治療への意欲が低下する
長期的な見通し
がんの痛みの多くは、適切なケアで十分に和らげることができます。痛みがあっても、自分らしい生活を続けるための方法があります。あきらめずに医療者と一緒に考えていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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