妊娠中の白内障:待機と生活への影響
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
白内障とは、目の水晶体(レンズの役割をする部分)が白く濁り、視界がかすんだりぼやけたりする病気です。妊娠中に白内障が進行することがあり、また妊娠中は手術を待つことが多いため、その間の生活への影響を理解することが大切です。
重要な事実
- 白内障は加齢に伴って起こることが多いですが、妊娠中のホルモンバランスの変化や他の病気が原因で進行することがあります。
- 妊娠中の白内障の手術は、可能な限り出産後まで延期するのが一般的です。
- 妊娠中は視力の変化を感じたら早めに眼科医に相談しましょう。
妊娠中に白内障が新たに発症することはまれですが、もともと白内障がある人の症状が悪化することはあります。
妊娠中の女性、特に40歳以上の高齢出産の方や糖尿病などの持病がある方に影響することがあります。
症状
- 急に片目または両目の視力が大きく低下した
- 目に激しい痛みがある
- 目の前に突然の飛蚊症(黒い点や糸が浮かんで見える)が現れた
- 光がちらつく、または視野の一部が欠ける
- ⚠数日かけても改善しない視力の低下
- ⚠眼の不快感や充血が続く
- ⚠眼鏡やコンタクトレンズでは矯正できないぼやけ
一般的な症状
- 視界がかすむ、ぼやける
- まぶしさを感じやすくなる(特に夜間の車のライトなど)
- 眼鏡やコンタクトレンズの度数が合わなくなる
子供の症状
- 新生児や子どもに白内障がある場合は、視力の発達に影響するため早期発見と治療が必要です。ただし、妊娠中に母親が白内障になっても赤ちゃんに直接影響することはありません。
高齢者の症状
- 高齢の妊婦(35歳以上)では、白内障を含む眼の病気のリスクが高まる可能性があります。
原因
主な原因
- 加齢(最も一般的)
- 妊娠中のホルモンの変化(特にエストロゲンやプロゲステロン)
- 妊娠中に発症する糖尿病(妊娠糖尿病)や既存の糖尿病
- ステロイド薬の使用(妊娠中の喘息などの治療で使われることがある)
リスク要因
- 年齢(特に40歳以上)
- 糖尿病や高血圧などの持病
- 以前の眼の手術や外傷
- 強い紫外線への暴露
- 喫煙や過度の飲酒
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 視力が急に悪化したり、痛みを伴う場合
- 夜間の運転が危険に感じるほどのまぶしさがある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 定期的な妊婦健診の際に眼のチェックも受けることをおすすめします(眼科医の指示に従って)
- 妊娠中に視力の変化を感じたら、出産を待たずに眼科を受診してください。
診断
眼科医による視力検査と、細隙灯顕微鏡(細い光で眼の中を観察する機械)を使った診察で白内障を診断します。
行われる可能性のある検査
- 視力検査(ランドルト環やC形のマークを使った一般的な検査)
- 細隙灯顕微鏡検査(水晶体の濁りを詳しく見る)
- 眼圧検査(緑内障の有無も調べる)
診察で予想されること
診察は痛みを伴わず、数十分で終わります。妊娠中でも安全に行えますが、念のため医師に妊娠していることを伝えてください。
治療
妊娠中の白内障の治療は、症状の程度と妊娠週数によって異なります。一般的には、手術は出産後まで待つことが推奨されます。その間、視力を維持するための方法を医師と相談しましょう。
自宅でのセルフケア
- 明るい場所ではサングラスをかけてまぶしさを軽減する
- 夜間の運転を避ける(特にまぶしさが強い場合)
- 部屋の照明を明るくして、文字などを見やすくする
- 眼鏡やコンタクトレンズの度をこまめに調整する(医師の指導のもとで)
医療治療
白内障の進行を遅らせる点眼薬がありますが、妊娠中の使用については医師の判断が必要です。薬を使う場合は、胎児への影響を考慮して最小限の使用が望ましいです。具体的な薬の名前は医師に確認してください。
手術が検討される場合
白内障の手術は、強度の視力低下で日常生活に支障が出た場合に行われます。妊娠中は麻酔や薬の影響を避けるため、可能な限り出産後に手術を行うのが原則です。ただし、まれに妊娠中でも緊急手術が必要な場合があり、その場合は母体と胎児のリスクを慎重に評価したうえで行われます。手術を待つ間は、医師の指導のもとで生活の工夫をしましょう。
この病気と共に生きる
妊娠中に白内障があると、家事や仕事で見えにくさを感じることがあります。こまめに休憩をとり、目を疲れさせないようにしましょう。また、メガネの度数を合わてもらうことで、手術を待つ間も快適に過ごせる場合があります。
生活習慣のアドバイス
- 紫外線から目を守るために外出時はサングラスや帽子を着用する
- 禁煙する(喫煙は白内障の進行リスクを高める)
- バランスの良い食事を心がける(特に抗酸化物質を含む野菜や果物)
- 妊娠中は無理をせず、十分な睡眠と休息をとる
食事と運動
妊娠中の食事は、ビタミンCやE、ルテインなどの抗酸化物質を含む食品(ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、柑橘類など)を積極的に取り入れましょう。適度な運動(ウォーキングなど)は血流を良くし、眼の健康にも良いとされますが、妊娠中の運動は医師に相談してから行ってください。
精神的健康と心の健康
視力の低下は不安やストレスを引き起こすことがあります。特に妊娠中はホルモンバランスの変化で感情が不安定になりやすいため、視力の問題がさらに気分に影響することがあります。そんなときは、遠慮なく医療者やパートナーに相談しましょう。
予防
白内障を完全に予防することはできませんが、進行を遅らせることは可能です。妊娠中は特に、紫外線対策と健康的な生活習慣が重要です。
検診プログラム
妊娠中の定期健診の際に、眼科検診もあわせて受けることを検討してください。特に糖尿病や高血圧がある人は、目の合併症がないか定期的にチェックしましょう。
合併症
治療しない場合
- 視力が徐々に低下し、日常生活(運転や読書など)に支障が出る
- 白内障が進行すると、眼圧が上がり緑内障を併発するリスクがある
- 極度の視力低下で転倒や事故の危険が高まる
長期的な見通し
妊娠中に白内障があっても、適切な管理でほとんどの方は出産後に安全に手術を受け、視力を大きく改善できます。妊娠中の視力低下は一時的なものも多く、出産後に症状が落ち着くこともあります。あわてずに、医師と相談しながら適切な時期に治療を受けましょう。希望を持って過ごせることが大切です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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