Constipation chronic in teenagers
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
慢性の便秘(べんぴ)とは、排便(はいべん)が少なく、便が硬くなったり、お腹が張ったりする状態が長く続くことです。10代のお子さんにもよく見られる症状で、生活習慣や食事、ストレスなどが関係します。
重要な事実
- 10代の慢性便秘はかなり一般的で、特に思春期の女の子に多いとされています。
- 便が硬くて痛い、お腹が張る、トイレに行く回数が減るなどの症状が続きます。
- 多くの場合、食事や生活習慣の見直しで改善できますが、必要に応じて医師の相談が必要です。
はい、10代の若者の約10~20%が便秘を経験すると言われています。思春期は食生活の乱れや運動不足、ストレスなどの影響で便秘になりやすい時期です。日本では、厚生労働省の調査でも便秘の悩みは年齢を問わず多いことが分かっています。
主に10代の男女に影響しますが、特に女子に多く見られます。学校生活、ストレス、成長に伴うホルモンの変化、十分な水分や食物繊維の不足が関係します。
症状
- 激しい腹痛や嘔吐(おうと)があり、便もおならも全く出ない(イレウスの可能性)
- 便に鮮やかな赤い血が混じる、または黒いタール状の便が出る
- 高熱とともに腹部が硬く腫れている
- ⚠便秘が続き、強い腹痛や吐き気で日常生活が送れない
- ⚠肛門(こうもん)から出血があるが、出血量は多くない
- ⚠食欲がなく、体重が減ってきている
一般的な症状
- 排便の回数が週に3回未満になる
- 便が硬く、コロコロしている、または大きな塊になる
- 排便のときに痛みを感じる、またはいきまないと出ない
- お腹が張る、痛い、または吐き気を感じる
- 便が完全に出た感じがしない(残便感)
原因
主な原因
- 食物繊維の摂取不足(野菜や果物、全粒穀物をあまり食べない)
- 水分不足(1日1.5リットル未満の水しか飲まない)
- 運動不足(座っている時間が長い、運動をほとんどしない)
- 排便を我慢する習慣(学校や外出先でトイレに行きにくい)
- ストレスや不安(学校の試験、人間関係など)
リスク要因
- ファストフードや加工食品を多く食べる食生活
- ダイエットや偏食
- 特定の薬の副作用(例:一部の消化薬や抗うつ薬など)
- 家族に便秘の人がいる(遺伝的な傾向)
- 甲状腺(こうじょうせん)の病気や糖尿病など基礎疾患がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状(激しい腹痛、嘔吐、出血など)があるときはすぐに119番または救急外来へ。
- 便秘に加えて、発熱や激しい痛みがある場合
- 完全に便やおならが出なくなり、お腹がパンパンに張る場合
定期受診を予約すべき場合:
- 便秘が3週間以上続いている
- 生活習慣を変えても改善しない
- 排便に伴う痛みや出血が続く
- 塾や学校に行くのがつらいほど症状がひどい
診断
医師が問診(症状の経過や排便の状態、食生活、ストレスなど)とお腹の診察を行います。必要に応じて、直腸検査(指を入れて調べる)や血液検査、腹部エックス線検査などを行うことがあります。
行われる可能性のある検査
- 問診とお腹の触診(触って硬さや痛みを確認)
- 血液検査(貧血や炎症、甲状腺の働きなどを調べる)
- 腹部エックス線検査(便のたまり具合を確認)
- 直腸指診(指で肛門の中を調べる)
- 必要に応じて、大腸内視鏡検査(カメラを入れて大腸を見る)
診察で予想されること
医師はまず、症状や生活習慣について質問します。恥ずかしいかもしれませんが、正直に答えることが大切です。検査は痛みを伴わないものがほとんどです。診断後は、食事や生活のアドバイス、場合によっては薬による治療が提案されます。
治療
慢性便秘の治療は、原因に合わせて行います。多くの場合、食事や運動、排便習慣の見直しなどの生活改善が第一歩です。それでも改善しない場合は、医師の指導のもとで薬を使うこともあります。薬は自分で勝手に使わず、必ず医師の指示を守りましょう。
自宅でのセルフケア
- 1日にコップ6~8杯(約1.5~2リットル)の水を飲む
- 野菜(特にほうれん草、ブロッコリー)、果物(キウイ、プルーンなど)、全粒穀物(玄米、オートミール)を積極的に食べる
- 毎日20~30分のウォーキングや軽い運動をする
- 便意を感じたら我慢せずトイレに行く習慣をつける
- 朝食後など、決まった時間にトイレに行くようにする
医療治療
医師は、便を柔らかくしたり腸の動きを促す薬を処方することがあります。例えば、浸透圧性下剤(腸に水分を集めるタイプ)や刺激性下剤(腸の動きを活発にするタイプ)などがあります。また、漢方薬を使うこともあります。いずれも、自己判断で市販薬を長期使用せず、医師の指導を守ってください。
手術が検討される場合
手術が必要になることはほとんどありません。ただし、巨大結腸症(結腸が異常に大きくなる病気)など特定の病気が原因の場合は、手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
慢性便秘と上手に付き合うためには、規則正しい生活を心がけることが大切です。食事は3食バランスよく、特に朝食は必ず食べましょう。学校ではトイレに行きにくいこともありますが、先生や養護教諭に相談して、必要なら許可をもらうと安心です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に起きて、朝食をとる
- 学校でもこまめに水分を補給する(水筒を持参するなど)
- ストレスをためないように、自分の好きなこと(音楽、読書、スポーツなど)を楽しむ時間を作る
- 排便日記をつけて、自分のパターンを把握する
- 友達や家族に悩みを話すのも助けになる
食事と運動
食物繊維は1日20~25gを目標に。例:野菜サラダ、果物、豆類、全粒パンなど。また、オリーブオイルやナッツ類などの良質な油も便を滑らかにします。運動は、腹筋を意識したウォーキングやヨガ、自転車こぎが効果的です。
精神的健康と心の健康
便秘が続くと、腹痛や不快感で集中力が低下したり、学校に行くのが嫌になることがあります。また、排便に伴う痛みや恥ずかしさから、自己肯定感が下がることもあります。もし「つらい」「悲しい」と感じたら、一人で抱え込まず、親や学校のカウンセラーに相談しましょう。
予防
完全に予防することは難しいですが、健康的な生活習慣を続けることでリスクを大きく減らせます。特に、食事のバランス、十分な水分、適度な運動、排便を我慢しないことを心がけましょう。
合併症
治療しない場合
- 痔(いぼ痔)や裂肛(肛門が切れる)のリスクが高まる
- 便が硬くなりすぎて、手でかき出す必要が出ることもある(便塞栓)
- 腸の機能がさらに低下し、慢性化が進む
- まれに、腸閉塞(腸が詰まる)などの重い合併症を起こすことがある
長期的な見通し
適切な治療と生活改善を行えば、多くの10代の便秘は改善します。症状があっても、医師と一緒に焦らず対処すれば、普通の生活を送ることができます。便秘で悩んでいるのはあなただけではありません。相談することで、必ず道は開けます。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月20日
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