Cyclic vomiting syndrome
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
周期性嘔吐症候群(しゅうきせいおうとしょうこうぐん)は、強い吐き気と嘔吐(おうと)の発作(ほっさ)が何度もくり返し起こる病気です。発作の合間は症状がなく、健康な状態にもどります。発作は数時間から数日間続くことがあります。
重要な事実
- 発作は突然始まり、何度も激しく嘔吐します
- 発作と発作の間は完全に症状がなくなります
- 片頭痛(へんずつう)と関係があると考えられています
この病気はあまり一般的ではなく、小児に多く見られますが、成人にも起こることがあります。
主に子ども(特に3〜7歳)に発症しますが、10代や大人になるまで診断されないこともあります。男女ともに起こりますが、女の子にやや多いとされています。
症状
- 吐血(血を吐く)または吐物に血が混じる
- 8時間以上尿が出ない
- 意識がもうろうとする、または呼びかけに反応しない
- 激しい腹痛が続く
- 首が硬くなる、または高熱がある
- ⚠12時間以上水分をまったく摂れない
- ⚠嘔吐が止まらず立っていられない
- ⚠強い脱水症状(口の中が乾く、皮膚の弾力がなくなる)
- ⚠発作が1か月に2回以上ある
一般的な症状
- 強い吐き気と繰り返す嘔吐(1時間に数回以上)
- おなかの痛み
- 頭痛(ずつう)
- 光や音に敏感になる
- 顔色が青白くなる
- だるさや疲れ
子供の症状
- 上記の症状に加えて、ぐったりして動かない
- イライラして泣き止まない
- 水分をまったく受けつけない
高齢者の症状
- 若い人と同様の症状に加え、脱水症状が起きやすくなる
- めまいや立ちくらみを感じやすい
- 体力の回復に時間がかかる
原因
主な原因
- はっきりした原因はわかっていませんが、脳の片頭痛(へんずつう)に関係する仕組みが関わっていると考えられています
- 細胞のエネルギーを作る部分(ミトコンドリア)の働きが弱いことも一因とされています
リスク要因
- 本人または家族に片頭痛がある
- 不安やストレスを感じやすい
- 発作の引き金:ストレス、興奮、疲れ、感染症、特定の食べ物(チョコレート、チーズなど)、月経
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状や緊急的な症状がある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 繰り返す嘔吐の発作が日常生活に支障をきたしている
- 発作の回数や程度が気になる
- 発作のパターンが変わった(長くなった、回数が増えたなど)
診断
周期性嘔吐症候群の診断は、症状のパターン(繰り返す嘔吐とその間の健康状態)と、ほかの病気を除外することで行われます。特定の検査で「これです」と確定するものはありません。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:脱水や電解質のバランス、感染症の有無を調べる
- 尿検査:脱水や感染の兆候を調べる
- 腹部エコー(超音波)検査:胃や腸のほかの病気を確認する
- 胃の中を調べる検査(内視鏡)やCT検査:必要な場合に行われる
診察で予想されること
診断には時間がかかることがあります。医師はまず、あなたの症状の詳しい経過を聞き、ほかの病気の可能性を一つずつ確認していきます。発作の日記をつけると診断の助けになります。
治療
治療の目標は、発作を予防することと、発作が起きたときに症状をやわらげることです。発作のタイミングや引き金を把握することが大切です。
自宅でのセルフケア
- 発作のサインを感じたら、静かで暗い部屋で横になって休む
- 少量の水分(水や経口補水液)をこまめに少しずつ飲む
- 冷たいタオルを額や首にあてる
- 吐き気が強いときは無理に食べない
- 発作の日記をつけて引き金(ストレス、食べ物など)を見つける
医療治療
発作時には、吐き気を抑える薬や片頭痛の治療に使われる薬が処方されることがあります。また、重症の場合には、病院で点滴による水分補給や、吐き気を抑える注射が行われることもあります。予防として、発作の頻度を減らすために内服薬を継続して服用する方法もあります。いずれの治療も医師の指導のもとで行います。
手術が検討される場合
この病気に対して手術が行われることはありません。
この病気と共に生きる
発作がいつ起きるか不安になるかもしれませんが、引き金を避ける工夫と事前の準備で上手に付き合っていけます。職場や学校に病気のことを伝え、急な発作に備えて体調管理グッズ(吐き気止めの薬、水分、タオルなど)を常に携帯しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを心がける(特に睡眠と食事の時間)
- ストレスをためないように、リラックスする時間を作る
- 過度な運動や興奮を避ける
- アルコールやカフェインを控える
食事と運動
食事は、一度にたくさん食べずに、少なめの量をこまめにとるようにします。脂っこいものや刺激の強い食べ物は避け、消化のよいものを選びましょう。軽い運動(散歩など)はストレス軽減に役立ちますが、激しい運動は避けます。発作のないときは普通の生活を送ってかまいません。
精神的健康と心の健康
繰り返す発作は不安やうつ状態を引き起こすことがあります。特に、次の発作がいつ来るかという恐怖は大きなストレスになります。必要ならカウンセリングや心療内科の受診を検討しましょう。
予防
完全に予防することはできませんが、引き金となるものを避け、規則正しい生活を送ることで発作の回数を減らせることがあります。発作の前兆を感じたら早めに対処することも予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 脱水症状(体重減少、尿量減少、口の渇き)
- 電解質のバランスが崩れる(めまい、不整脈の原因に)
- 食道(しょくどう)の粘膜が傷つく(吐きすぎによる)
- 栄養不足や体重減少
- 学校や仕事を休むことが増える
長期的な見通し
適切な治療と生活管理により、多くの人の発作は回数が減り、症状も軽くなります。成長に伴って自然に治ることもあります。一人で抱え込まずに、医師と一緒に最適な対策を見つけていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月17日
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