高齢者のドライアイ
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ドライアイは、涙の量が少なくなったり、涙がすぐに蒸発してしまったりすることで、目が乾燥して痛みや不快感を感じる病気です。
重要な事実
- 涙は目の表面を潤し、感染から守る役割があります。
- 加齢とともに涙の分泌量が減り、ドライアイになりやすくなります。
- 放置すると目の表面に傷がついたり、視力に影響することがあります。
- 適切なケアで症状を和らげることができます。
はい、非常に一般的です。特に60歳以上の高齢者の約30~40%が何らかのドライアイの症状を経験すると言われています。
主に50歳以上の女性に多く見られますが、男性でも加齢とともにリスクは高まります。また、パソコンやスマートフォンを長時間使う人、コンタクトレンズを使用する人、乾燥した環境にいる人も影響を受けやすいです。
症状
- 突然の強い目の痛み
- 視力が急に大きく低下した
- 目に外傷があった
- 目やにが大量に出て、まぶたが腫れている
- ⚠症状が数日以上続く
- ⚠目が赤くて痛む
- ⚠光がまぶしくて見にくい
- ⚠目の傷を感じる
一般的な症状
- 目が乾いた感じがする
- 目がゴロゴロする、砂が入ったような感じ
- 目が赤くなる
- 目が疲れやすい
- 物がかすんで見える(一時的)
子供の症状
- 子どもにはあまり多くありませんが、長時間の画面使用やアレルギーが原因となることがあります。
高齢者の症状
- 高齢者では症状をあまり強く感じないこともあります。
- 目がしょぼしょぼする、涙が出る(逆説的流涙)、目が重いと感じることが多いです。
- 痛みや不快感がはっきりしないため、気づかないうちに進行することもあります。
原因
主な原因
- 加齢による涙腺の機能低下
- 長時間のパソコン作業や読書でまばたきの回数が減る
- エアコンや暖房による空気の乾燥
- 特定の病気(シェーグレン症候群など)や服用中の薬の影響
- コンタクトレンズの長時間使用
リスク要因
- 年齢が高い(特に60歳以上)
- 女性であること
- 乾燥した環境で生活・仕事をしている
- 糖尿病や関節リウマチなどの持病がある
- 抗ヒスタミン薬、降圧薬、抗うつ薬などを服用している
- 眼科手術(白内障手術など)の既往
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 目の痛みが強い
- 視力が急に落ちた
- 目が開けられないほどの痛みがある
定期受診を予約すべき場合:
- 目の乾きやゴロゴロ感が長く続く
- 市販の目薬を使っても改善しない
- 目の疲れやかすみが気になる
診断
眼科で問診と簡単な検査によって診断されます。
行われる可能性のある検査
- 涙の量を測る検査(シルマー試験)
- 目の表面を染色して傷の有無を調べる検査(フルオレセイン染色試験)
- 涙の質を調べる検査(涙液層破壊時間測定)
- まぶたの状態の観察
診察で予想されること
検査は痛みを伴うものはほとんどありません。目に優しい液体を点眼したり、細い紙をまぶたの下に挟んで涙の量を測ります。結果はその場でわかることが多く、治療方針が決まります。
治療
治療の目的は、目の表面を潤し、傷ついた部分を修復し、症状を和らげることです。症状の程度や原因によって、自己ケアから医療的な治療まで段階的に行われます。
自宅でのセルフケア
- 意識的にまばたきを増やす
- パソコン作業時は定期的に休憩を取る
- 部屋の湿度を50~60%に保つ(加湿器を使う)
- 目に直接風が当たらないようにする
- 外出時はサングラスや眼鏡で風や乾燥から守る
医療治療
眼科では、人工涙液(防腐剤を含まないもの)や、涙の蒸発を抑える点眼薬、抗炎症作用のある点眼薬などが処方されることがあります。また、涙点(涙の排出穴)を塞ぐ治療(涙点プラグ)や、まぶたの炎症に対する温罨法(おんあんぽう)の指導が行われることもあります。症状が重度の場合は、免疫抑制薬の点眼や、眼の表面を保護するためのコンタクトレンズ(治療用)などが検討されることがあります。ただし、どの治療法を選ぶかは医師と相談してください。
手術が検討される場合
保存的治療で効果が不十分な場合、涙点を完全に閉じる手術(涙点閉鎖術)が行われることがあります。また、重度の場合は唾液腺からの移植手術などが行われることもありますが、まれです。
この病気と共に生きる
ドライアイは慢性的な症状ですが、適切なケアを続けることで日常生活に大きな支障をきたさずに過ごせることがほとんどです。定期的に眼科でチェックを受け、必要に応じて治療を調整しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 加湿器を使って部屋の湿度を保つ
- 画面を見るときは20分ごとに20秒以上遠くを見る(20-20-20ルール)
- 寝る前や外出時は目を清潔に保つ
- アイメイクはしっかり落とす
食事と運動
バランスの良い食事を心がけましょう。特に、オメガ3脂肪酸を多く含む魚(サバ、イワシ、サンマなど)や、ビタミンAを含む緑黄色野菜(ニンジン、ホウレンソウなど)が涙の質を改善するのに役立つ可能性があります。適度な運動は血流を良くし、全身の健康にもつながります。
精神的健康と心の健康
ドライアイによる慢性的な不快感は、イライラや気分の落ち込みを引き起こすことがあります。症状が続くと睡眠の質にも影響するため、ストレスをためない工夫をしましょう。深刻な場合は、遠慮なく医師やカウンセラーに相談してください。
予防
完全に予防することは難しいですが、リスクを減らすことは可能です。加齢による変化は避けられませんが、環境調整や生活習慣の改善で症状の悪化を防げます。
ワクチン
省略
検診プログラム
特に高齢者は、年に1回は眼科検診を受けることをおすすめします。自覚症状がなくても、ドライアイが進行していることがあります。
合併症
治療しない場合
- 角膜(目の表面の透明な膜)に傷がつく(角膜上皮障害)
- 角膜潰瘍(傷が深くなり感染を起こす)
- 結膜炎の再発
- 視力の低下
- まばたきや目の動きに違和感が残る
長期的な見通し
適切なケアと治療を続ければ、ほとんどの方は症状を抑え、快適に過ごせます。ドライアイは完治が難しいこともありますが、状態に合わせた治療を続けることで目の健康を守ることができます。あきらめずに、医師と一緒に最適な方法を見つけていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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