高齢者のてんかんと共に生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
てんかんは、脳の神経細胞が一時的に異常な電気信号を出すことで起こる発作(突然の症状)を特徴とする病気です。高齢者では、脳卒中や認知症など他の病気が原因となることが多く、適切な治療で発作を抑えられます。
重要な事実
- てんかん発作は脳の電気的な乱れによって起こります。
- 治療を受けることで、約7割の人が発作を抑えられます。
- 高齢者では他の病気(脳卒中など)が原因で新たに発症することがあります。
高齢者では比較的多く見られる病気で、年齢とともに発症率が上がります。65歳以上の方では特に注意が必要です。
主に65歳以上の方に影響します。脳卒中や認知症、頭部外傷の経験がある方に多く見られます。
症状
- 発作が5分以上続く
- 発作が止まっても意識が戻らない、または次々に発作が起こる
- 呼吸が苦しそう、または呼吸が止まっている
- ⚠初めて発作が起きた
- ⚠発作中にけがをした(頭を打つなど)
- ⚠発作後も混乱が続く、または普段と様子が違う
一般的な症状
- 全身のけいれん(手足が硬くなったり、ガクガク震える)
- 一点を見つめて反応がなくなる(意識がなくなることも)
- 突然の混乱やぼんやりする状態
子供の症状
- 小児でも同じような症状が出ますが、発作の種類は年齢により異なります。
高齢者の症状
- けいれんがない発作(意識がぼんやりする、記憶が飛ぶ)
- めまいや転倒を繰り返す
- 突然の混乱やうつろな状態(周りから見てぼんやりしているように見える)
- 自動症(無意識に口を動かす、手をこするなど)
原因
主な原因
- 脳卒中(特に高齢者に多い原因)
- 頭部外傷(転倒や事故など)
- 脳腫瘍や感染症(髄膜炎など)
- 認知症(アルツハイマー病など)に伴う場合もある
リスク要因
- 年齢が高い(65歳以上)
- 脳卒中の既往
- 認知症の診断がある
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病
- 頭部にけがをした経験
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 初めて発作が起きた場合
- 発作が5分以上続く、または繰り返し起こる場合(すぐに救急車を呼んでください)
- 発作中に呼吸が止まったように見える、または顔色が悪い場合
定期受診を予約すべき場合:
- てんかんと診断されて治療を受けているが、発作が再発した場合
- 薬の副作用(眠気、ふらつきなど)が気になる場合
- 定期的な診察や検査の予約がある場合
診断
医師が症状の詳しい話を聞き、脳波(EEG)や画像検査(MRIなど)を行って診断します。発作の様子を家族や周りの人から聞くことも重要です。
行われる可能性のある検査
- 脳波(EEG)検査:脳の電気活動を記録する
- MRI検査:脳の形や異常がないか調べる
- 血液検査:他の病気(感染症や電解質異常など)を除外する
診察で予想されること
診断には時間がかかることもあります。医師はあなたの症状や健康状態を詳しく聞き、必要に応じて何度か検査を行います。診断が確定したら、あなたに合った治療方針を一緒に決めていきます。
治療
てんかんの治療は、発作を抑え、日常生活を安全に送ることを目的とします。主に薬による治療が中心で、多くの場合、発作を抑えられます。
自宅でのセルフケア
- 規則正しい生活を心がけ、睡眠不足を避ける
- アルコールは控えめにする(医師に相談してください)
- 発作の誘因(ストレス、発熱、光の点滅など)を避ける
- 薬は必ず医師の指示通りに飲み、自己判断で止めない
医療治療
治療の中心は抗てんかん薬(発作を抑える薬)です。医師があなたの症状や体調に合わせて薬の種類や量を調整します。副作用を確認しながら、一番合う薬を見つけます。高齢者では他の薬との相互作用に注意が必要です。
手術が検討される場合
薬で発作が十分に抑えられない場合、脳の異常な部分を手術で取り除くことを検討することがあります。ただし、手術が適応となるかどうかは専門医による詳しい検査が必要です。
この病気と共に生きる
てんかんがあっても、多くの人は日常生活をほぼ普通に送ることができます。発作のリスクを減らすために、規則正しい生活と服薬の継続が大切です。家族や周囲の人に自分の状態を伝えておくと、安心です。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に寝起きし、十分な睡眠をとる
- 発作の誘因(ストレス、アルコール、睡眠不足)を避ける
- 入浴や運転などは医師のアドバイスに従う
- 転倒予防のために家の中を整理する(段差をなくす、手すりをつけるなど)
食事と運動
バランスの良い食事をとり、適度な運動(散歩など)を続けることが健康維持に役立ちます。特に高齢者は骨粗しょう症予防のためにカルシウムやビタミンDを意識すると良いでしょう。激しい運動は避け、無理のない範囲で行ってください。
精神的健康と心の健康
てんかんの診断は不安やストレスを感じることがあります。また、発作への恐怖や周囲からの理解不足で、うつや孤独感を感じる方もいます。気持ちがつらいときは、一人で抱え込まずに医師や家族、相談機関に話してください。
予防
てんかんそのものを完全に予防することはできませんが、原因となる病気(脳卒中など)の予防は重要です。高血圧や糖尿病を管理し、転倒による頭部外傷を防ぐことがリスクを減らします。
合併症
治療しない場合
- 発作が長く続く状態(てんかん重積状態)は命に関わることがある
- 発作中の転倒による骨折や頭部外傷
- 認知機能の低下(記憶力や注意力の低下)
- 心理的な影響(うつ、不安、社会的孤立)
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、多くの高齢者の方で発作を抑えることが可能です。てんかんと上手に付き合いながら、充実した日常生活を続けられる方がほとんどです。治療を続けることで、発作のない状態(寛解)を目指せます。希望を持って治療に取り組みましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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