高齢者の緑内障と共に生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
緑内障(りょくないしょう)は、目の中の圧力(眼圧)が上がり、視神経(目から脳に情報を伝える神経)が傷つくことで、見える範囲が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。
重要な事実
- 緑内障は初期には自覚症状がほとんどありません。
- 原因となる眼圧の上昇は、多くの場合ゆっくりと進行します。
- 早期発見・治療により、視野の喪失を遅らせることができます。
はい、緑内障は高齢者に非常によく見られる目の病気です。40歳以上の約20人に1人、70歳以上では約10人に1人が緑内障ともいわれています。
主に40歳以上の人に多く見られ、特に60歳以上では有病率が急激に高まります。近視の人や家族に緑内障の人がいる場合もリスクが高まります。
症状
- 突然の激しい眼痛
- 吐き気や嘔吐を伴う頭痛
- 急激な視力低下
- 目の充血と角膜の濁り
- ⚠急に視野が狭くなった
- ⚠目が痛い、または赤い状態が続く
- ⚠光の周りに虹色の輪が見え続ける
一般的な症状
- 自覚症状がほとんどない(初期)
- 視野が徐々に狭くなる(周りが見えにくくなる)
- 物がかすんで見える
- 明るい場所で光の周りに虹のような輪が見える(ハロー現象)
子供の症状
- 子どもの緑内障はまれですが、目が大きくなったり、涙が止まらなかったり、光をまぶしがったりします。
高齢者の症状
- 見えにくい部分が広がり、歩行時にぶつかりやすくなる
- 暗い場所での視力低下
- 眼痛や頭痛(急性の場合)
- 急激な視力低下(急な発作時)
原因
主な原因
- 目の中の水(房水)の排出がうまくいかず、眼圧が高くなる
- 視神経が眼圧に弱く、正常範囲でも傷つきやすい(正常眼圧緑内障)
- 視神経への血流不足
リスク要因
- 年齢(特に60歳以上)
- 家族に緑内障の人がいる
- 強い近視
- 長期間のステロイド薬の使用
- 目のけがや炎症の既往
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急な眼痛や頭痛がある
- 突然、視力や視野が悪くなった
- 目の充血と吐き気がある
定期受診を予約すべき場合:
- 40歳以上の方は、症状がなくても1年に1回は眼科健診を受ける
- 緑内障と診断された方は、医師の指示どおり定期的に通院する
診断
眼科での総合的な検査により診断されます。眼圧測定と視神経や視野の検査が中心です。
行われる可能性のある検査
- 眼圧測定(空気や専用器具で目の圧力を測る)
- 眼底検査(視神経の状態を調べる)
- 視野検査(見える範囲を調べる)
- 隅角検査(目の中の水の出口を調べる)
- 光干渉断層計(OCT)検査(視神経の厚みを測る)
診察で予想されること
検査は痛みを伴わず、点眼して瞳孔を広げる検査もあります。診断には数時間かかることもありますが、安全で負担の少ないものです。
治療
緑内障は完治は難しいですが、治療により視力や視野の低下を抑えることができます。主に眼圧を下げることが目的です。
自宅でのセルフケア
- 処方された目薬を指示通りに使い続ける(自己判断でやめない)
- 定期通院を守る
- 目の疲れを感じたら休憩をとる
- 転倒に注意し、家の中の明るさを十分に保つ
医療治療
薬物療法として点眼薬や内服薬があり、眼圧を下げる効果があります。レーザー治療では、目の水の出口を開いて流れをよくします。いずれも医師の指導のもとで行われます。
手術が検討される場合
薬やレーザー治療で十分な効果が得られない場合、外科手術(線維柱帯切除術など)が検討されます。手術により新しい水の出口をつくることで、眼圧を下げます。
この病気と共に生きる
視野が狭くなると歩行中に人や物にぶつかりやすくなります。家の中は明るくし、手すりを設置するなど安全対策をしましょう。夜間の運転は避けることをおすすめします。
生活習慣のアドバイス
- 定期的な運動(ウォーキングなど)で血行を促進する
- 過度な目の使いすぎを避け、こまめに休憩する
- 頭を下げる姿勢(床に落ちたものを拾うなど)は眼圧を上げるので注意する
- 禁煙(喫煙は血流を悪くする)
食事と運動
バランスの良い食事(野菜や果物を多くとる)と適度な運動が目の健康に役立ちます。カフェインの過剰摂取は眼圧を上げることがあるので控えめにしましょう。
精神的健康と心の健康
視力や視野の低下は生活の質に影響し、不安やうつ状態を引き起こすことがあります。気分が落ち込んだり、眠れなかったりする場合は、遠慮なく医師や家族に相談してください。
予防
緑内障を完全に予防する方法はありませんが、早期発見・早期治療で視力障害を防ぐことができます。定期的な眼科健診が最も重要です。
検診プログラム
40歳以上の方は、自覚症状がなくても1年に1回は目の検査(眼圧・眼底)を受けることが推奨されています。家族に緑内障の人がいる場合は、より早い年齢から検診を始めましょう。
合併症
治療しない場合
- 視野が徐々に狭くなり、最終的には失明に至る可能性がある
- 視野の欠損が日常生活に支障をきたす(転倒、交通事故など)
- 急性発作(急激な眼圧上昇)による激しい痛みと視力低下
長期的な見通し
緑内障と診断されても、適切な治療を続けることで多くの人は日常生活に支障のない視力を長く保つことができます。定期的な通院と治療を続けることが、大切な視力を守る鍵です。希望を持って、医師と相談しながら前向きに取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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