ティーンエイジャーの緑内障(りょくないしょう)と共に生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
緑内障は、目の中の圧力(眼圧)が高くなったり、視神経(目から脳へ情報を伝える神経)が弱くなったりすることで、見える範囲が狭くなっていく病気です。10代で発症することはまれですが、家族に緑内障の人がいる場合や、生まれつき目の問題がある場合に見られることがあります。
重要な事実
- 緑内障はゆっくり進行し、初期には自覚症状がほとんどありません。
- 早期発見・早期治療で視力の低下を防げることが多いです。
- 10代の緑内障は遺伝(親から子に伝わること)が関係することがあります。
- 治療には目薬や手術があり、適切な管理で日常生活を送れます。
10代の緑内障はとてもまれです。日本の厚生労働省のデータでも、子どもの緑内障は全人口の約0.01%程度とされています。
生まれつきの目の異常がある子どもや、家族に緑内障の人がいる10代に多く見られます。また、強い近視や目の怪我をしたことがある人も注意が必要です。
症状
- 急に片方の目が見えなくなる
- 激しい目の痛み、吐き気を伴う
- ⚠目の痛みや赤みが続く
- ⚠視界が急にぼやけて戻らない
- ⚠頭痛や目の奥の痛みが強い
一般的な症状
- 目が痛い、赤い
- 視界がかすむ、ぼやける
- 光の周りに虹のような輪が見える(ハロー現象)
- 頭痛、特に目の周りの痛み
子供の症状
- 赤ちゃんの時から涙が多い、目が大きい
- まぶしがる、目をこすることが多い
- 視力が落ちていることに気づきにくい
高齢者の症状
- 見える範囲が狭くなる(周りが見えにくい)
- 暗いところで見えにくい
原因
主な原因
- 遺伝子の異常(親から受け継ぐことがある)
- 生まれつき目の排水管(隅角)が十分に発達していない
- 他の目の病気や怪我の影響
リスク要因
- 家族(親、兄弟)に緑内障の人がいる
- 強い近視(度の強い近視)
- 目を強くぶつけたことがある
- ステロイドという薬を長期間使ったことがある(医師の指示がある場合)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に見えにくくなった、または目がひどく痛む
- 目の怪我の後に症状が出た
定期受診を予約すべき場合:
- 年に1回の目の健康診断(学校の検診でも可)を受ける
- 家族に緑内障の人がいる場合は、小児眼科で定期的に検査を受ける
診断
眼科医が問診と目の詳しい検査を行います。痛みを伴う検査はほとんどありません。
行われる可能性のある検査
- 眼圧検査(目に空気を当てて圧力を測る)
- 隅角検査(目の排水の状態を見る)
- 眼底検査(視神経の写真を撮る)
- 視野検査(見える範囲を測る)
- 光干渉断層計(OCT)で視神経の厚さを調べる
診察で予想されること
検査は30分~1時間程度で終わります。目薬で瞳孔(ひとみ)を広げる検査もあるため、その日は車の運転ができなくなります。結果はその日か後日説明があります。
治療
10代の緑内障は、一度傷ついた視神経は元に戻らないため、治療の目的は進行を遅らせて視力を守ることです。ほとんどの場合、生涯にわたる治療が必要です。
自宅でのセルフケア
- 処方された目薬は必ず指示通りに使い、勝手にやめない
- 目を強くこすらない
- 頭を低くする姿勢(逆立ちなど)を避ける
- 定期検診を必ず受ける
医療治療
治療は主に目薬で眼圧を下げることから始まります。目薬にはいくつかの種類があり、医師が適切なものを選びます。効果が不十分な場合は、内服薬(飲み薬)やレーザー治療(光で排水を良くする治療)が行われることがあります。
手術が検討される場合
目薬やレーザーで眼圧が十分に下がらない場合、手術(線維柱帯切除術など)を検討します。手術では目の排水を新しく作り、眼圧を下げます。
この病気と共に生きる
治療を続ければ、学校生活や友達との活動は普通に楽しめます。目の状態に合わせて部活やスポーツの制限がある場合もあるので、医師に相談してください。
生活習慣のアドバイス
- 定期的に眼科で診察を受ける習慣をつける
- 目を疲れさせすぎない(画面を見る時間は適度に休憩を入れる)
- 目の怪我に注意する(スポーツ時は保護メガネを使う)
食事と運動
特別な食事制限はありません。バランスの良い食事を心がけ、適度な運動は目の健康に良いとされています。逆立ちや重い物を持ち上げるような激しい運動は眼圧を上げる可能性があるため、医師に確認しましょう。
精神的健康と心の健康
10代で緑内障と診断されると、将来の見え方に不安を感じることがあります。また、治療を続けることや通院の負担がストレスになることもあります。悲しんだり怒ったりするのは自然なことです。必要なら学校のカウンセラーや医師に相談してください。
予防
遺伝が関係する緑内障は完全に予防できませんが、早期に発見して治療を始めることで視力の低下を防ぐことができます。家族に緑内障の人がいる場合は、定期的な眼科検診が重要です。
検診プログラム
学校の眼科検診で眼圧や眼底の異常を指摘されたら、必ず眼科を受診してください。また、家族歴がある場合は、症状がなくても10代のうちから年に1回の検診を受けることがすすめられます。
合併症
治療しない場合
- 視野が徐々に狭くなり、最終的には失明に至ることもある
- 急激な眼圧上昇で強い痛みや吐き気が起こることがある
長期的な見通し
適切な治療を続ければ、ほとんどの10代の緑内障患者さんは日常生活に支障なく過ごせます。視力や視野の変化に早く気づくことが大切です。治療法は日々進歩しており、希望を持って治療に取り組みましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。