頭ジラミ(アタマジラミ)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
アタマジラミは、頭皮や髪の毛に寄生する小さな虫(シラミ)が引き起こす感染症です。シラミは人の血を吸って生きており、頭皮にかゆみを引き起こします。清潔さとは関係なく、誰でもかかる可能性があります。
重要な事実
- アタマジラミは人から人へ直接接触してうつる(髪の毛が触れ合うなど)。
- アタマジラミは空気中を飛んだり、ペットからうつったりすることはない。
- 治療は専用の薬用シャンプーやローションを使い、家族全員で行うことが大切。
- アタマジラミは衛生状態の良し悪しに関係なく、誰にでもうつる可能性がある。
- 厚生労働省も学校や家庭での適切な対応を推奨している。
はい、アタマジラミは特に小学生以下の子どもに多く見られる、よくある感染症です。
主に3歳から11歳くらいの子どもに多いですが、大人もかかることがあります。特に髪の長い人や、集団生活をしている人(幼稚園・学校・保育園など)は感染しやすいです。
症状
- 意識がもうろうとしている、または急に呼吸が苦しそう(アナフィラキシーなど重いアレルギー反応は極めてまれだが、もしあれば119番)
- ⚠かゆみが非常に強く、夜も眠れない
- ⚠頭皮に広範囲の赤みや膿(うみ)が出ている(細菌感染の疑い)
- ⚠38度以上の発熱を伴う
一般的な症状
- 頭皮のかゆみ(特に耳の後ろや後頭部)
- かいたりしてできる小さな赤いぶつぶつやかさぶた
- 髪の毛の根元に付く小さな白い卵(シラミの卵、約0.8mm)
- 成虫のシラミ(ゴマ粒くらいの大きさで、茶色っぽい)が動いているのを見つける
子供の症状
- 強いかゆみを訴えることが多い(特に夜間)
- かきすぎて頭皮に湿疹や二次感染(とびひなど)を起こすことがある
- 不機嫌になったり、睡眠が浅くなったりする
高齢者の症状
- 高齢者ではかゆみを感じにくい場合もあるため、発見が遅れることがある
- 頭皮に卵や成虫が見つかることが主な兆候
- 介護施設などでの集団発生に注意
原因
主な原因
- アタマジラミという小さな昆虫が、頭皮で卵を産みつけ、血を吸って増えることで発症する。
- シラミは頭と頭の直接接触(髪が触れ合うなど)でうつる。
- まれに、同じ枕やタオル、くしなどを共有してもうつることがある。
リスク要因
- 子どもがいる家庭(幼稚園・保育園・学校など)
- 集団生活をしている(寮・施設など)
- 髪の毛が長い
- シラミが流行している地域に住んでいる
- 帽子やヘアアクセサリーなどを共有する機会が多い
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 強いかゆみで眠れないとき
- 頭皮に広がるただれや膿が出てきたとき(細菌感染の可能性)
- 発熱があるとき
定期受診を予約すべき場合:
- アタマジラミが疑われる場合(卵や成虫を見つけたら)は、早めに医療機関(皮膚科)を受診しましょう。
- 市販の治療薬を使っても改善しない場合も受診を。
診断
医師が頭皮や髪の毛を拡大鏡で観察し、成虫または卵(シラミの卵)を見つけることで診断します。
行われる可能性のある検査
- 「ドライコーミング」という方法で、専用の細かい櫛を使って髪をとかし、シラミや卵を確認する。
- 特殊な検査は原則不要で、診察だけで診断できる。
診察で予想されること
診察は数分で終わります。医師が頭皮を見て、卵や成虫がいないか調べます。痛みはありません。必要に応じて、治療法について説明があります。
治療
アタマジラミの治療は、主に専用の駆除剤(薬用シャンプーやローション)を使う方法と、物理的に取り除く方法(コーミング)を組み合わせて行います。
自宅でのセルフケア
- 家族全員が同時に治療を行う(症状がなくても感染者と接触している可能性があるため)。
- 治療後は清潔なタオルやシーツを使い、使用したくしやヘアブラシは熱湯消毒するか、密封してしばらく使わない。
- ぬいぐるみや帽子などは、洗えるものは洗濯し、洗えないものは密封袋に2週間以上入れておく(シラミの寿命は約48時間ですが、卵は約1週間でふ化するため余裕を持って)。
- 治療後も1週間おきにコーミングで卵や成虫がいないか確認を続ける。
医療治療
医師は年齢や症状に合わせて、適切な駆除剤を処方または推奨します。一般的な治療法には、有効成分を含むローションやシャンプーを頭皮に塗布する方法があります。治療は通常1~2回行い、1週間後に再度確認します。市販薬もありますが、医師の指示に従って使用することが望ましいです。
手術が検討される場合
該当しません
この病気と共に生きる
治療を開始すれば、数日でかゆみは治まります。ただし、卵が完全になくなるまでには1~2週間かかることもあります。その間も通常の生活(学校や仕事)は続けて大丈夫です。ただし、治療が完了するまでは頭と頭が直接触れ合うような遊びや運動は避けましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日清潔なタオルを使う。
- 枕カバーやシーツは頻繁に交換し、熱湯洗濯する。
- くしやヘアブラシは共用しない。
- 帽子やヘアアクセサリーの共用を避ける。
- 治療中はプールや温泉の利用を控える必要は特にありませんが、タオルは個人用にしましょう。
食事と運動
特別な食事制限はありません。栄養バランスの良い食事をとり、体力を保ちましょう。運動も通常通り行って大丈夫です。ただし、汗をかくと一時的にかゆみが増す可能性があるので、運動後はシャワーを浴びるとよいでしょう。
精神的健康と心の健康
アタマジラミは「不潔」というイメージを持たれがちですが、実際は清潔に関係ありません。周囲から誤解されたり、いじめの対象になることもあるため、子どもは精神的に傷つくことがあります。保護者は「誰でもかかる病気だから恥ずかしくない」と伝え、安心させてあげてください。
予防
完全に予防するのは難しいですが、以下の方法でリスクを減らせます。頭と頭が直接触れ合うことを避ける、帽子やヘアブラシを共用しない、枕やタオルを定期的に洗う、定期的に髪をチェックする(特に流行時)。
ワクチン
該当しません
検診プログラム
学校や保育園で集団発生時には、保健室などで定期的に髪の毛のチェック(見回り)を行うことがあります。家庭でも週に1回程度、髪の毛の根元に卵が付いていないか確認すると早期発見に役立ちます。
合併症
治療しない場合
- 強いかゆみが続き、睡眠障害や日常生活への支障が出る。
- かき壊して細菌感染(とびひ=伝染性膿痂疹)を起こすことがある。
- 慢性的に頭皮に炎症が続く(湿疹や毛包炎)。
- 集団の中での感染が広がり、周囲の人にもうつしてしまう。
長期的な見通し
アタマジラミは適切な治療を行えば、数週間で完治します。特別な後遺症は残りません。治療を始めればすぐに感染力は低下しますので、安心してください。再発を防ぐためには、家族や周囲の人が一緒に治療し、予防策を続けることが大切です。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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