Impetigo in infants
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
とびひ(伝染性膿痂疹)は、赤ちゃんの皮膚にできる細菌感染症です。主に黄色ブドウ球菌や連鎖球菌という細菌が原因で、かゆみや痛みを伴う水ぶくれやかさぶたができます。感染力が強いですが、適切な治療で治ります。
重要な事実
- とびひは生後6か月から2歳までの赤ちゃんに多く見られます。
- 水ぶくれやかさぶたに触れると、他の場所や他の人にうつります。
- しっかりと手洗いとスキンケアをすることで予防できます。
はい、とびひは乳幼児によくある皮膚感染症です。特に夏から秋にかけて多く見られます。
主に生後6か月から2歳までの乳幼児に発症します。保育園や家庭内で広がることがあります。
症状
- 赤ちゃんの顔や全身に急速に広がる赤い発疹
- 高熱(38℃以上)が出てぐったりしている
- 息が苦しそう、呼吸が速い、顔色が悪い
- けいれんや意識がもうろうとしている
- ⚠水ぶくれの数が急に増え、広がりが速い
- ⚠水ぶくれから膿(うみ)が出ている、ひどく痛がる
- ⚠発熱(37.5℃以上)がある
- ⚠周りのリンパ節(わきや足の付け根)が腫れて痛い
一般的な症状
- 赤い発疹や水ぶくれ(水疱)ができる
- 水ぶくれが破れた後、はちみつ色や黄色いかさぶたになる
- かゆみや軽い痛みがある
- 水ぶくれの周りの皮膚が赤くなる
子供の症状
- 顔や手足、おむつ周りなどによくできる
- かゆくて引っかくと、そこからさらに広がる
- 子どもは機嫌が悪くなったり、眠りが浅くなることがある
高齢者の症状
- 高齢者ではあまり見られませんが、免疫力が低下している場合に起こることがあります。症状は子どもと似ています。
原因
主な原因
- 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌という細菌が皮膚から入り込むこと
- 虫刺されや湿疹、小さな傷から感染することが多い
リスク要因
- アトピー性皮膚炎などで皮膚のバリアが弱い
- 高温多湿の環境(夏や汗をかきやすい)
- 保育園などで他の子どもとの接触が多い
- 爪を切らずに長く伸ばしていると、かいた時に皮膚を傷つける
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 顔や全身に急速に広がる水ぶくれ
- 高熱やぐったりした様子がある
- 水ぶくれが破れて痛みが強い
定期受診を予約すべき場合:
- 水ぶくれができてから半日〜1日以内に医療機関を受診しましょう。早めの治療が広がりを防ぎます。
診断
医師が水ぶくれやかさぶたの見た目を確認して診断します。多くの場合、これだけで診断がつきます。
行われる可能性のある検査
- 特別な検査は通常不要ですが、必要に応じて水ぶくれの中の液を採って細菌の種類を調べる培養検査を行うことがあります。
診察で予想されること
診察では、赤ちゃんの皮膚の状態や体のどこに症状があるかを確認されます。必要なら薬の処方やスキンケアのアドバイスがあります。
治療
とびひは細菌感染症なので、抗菌薬(抗生物質)の治療が基本です。医師の指示に従って治療すれば、ほとんどの場合1週間以内に治ります。治療中は他の人にうつさないように注意が必要です。
自宅でのセルフケア
- 水ぶくれやかさぶたを触らない、かかないようにする
- 手をこまめに石けんで洗う(爪も短く切る)
- タオルや寝具は他の家族と分けて使う
- ぬるま湯で優しく洗い、清潔なガーゼで覆う
- 医師から処方された薬は指示通りに使う
医療治療
医師は患部に塗る抗菌薬(抗生物質の軟膏)を処方することが一般的です。範囲が広い場合や症状が強い場合は、飲み薬の抗菌薬を使うこともあります。いずれも医師の指示に従って、最後まで使い切ることが大切です。
手術が検討される場合
とびひに手術は必要ありません。
この病気と共に生きる
治療中は、赤ちゃんの皮膚を清潔に保ち、かゆみを抑えることが大事です。爪を短く切り、清潔な服を着せましょう。家族間での感染を防ぐため、タオルや衣類は別々に洗ってください。
生活習慣のアドバイス
- おむつはこまめに替え、おむつかぶれを防ぐ
- 汗をかいたらすぐにシャワーやぬれタオルで拭く
- 通園・通学は、医師から登園許可が出るまでは控える
- ペットのいる家庭では、ペットを介した感染はまれですが、皮膚の異常に注意
食事と運動
特別な食事制限はありません。ただし、栄養バランスの良い食事と十分な水分をとり、免疫力を保つことが大切です。激しい運動は症状を悪化させる可能性があるので、安静にしてください。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんのかゆみや不快感で夜泣きや機嫌が悪くなることがあります。親御さんは睡眠不足や対応にストレスを感じるかもしれません。無理せず、家族や周囲に助けを求めましょう。
予防
完全に防ぐのは難しいですが、以下の対策でリスクを減らせます。
ワクチン
とびひそのもののワクチンはありませんが、予防接種で免疫力を高めることが間接的な予防になります。
検診プログラム
特にスクリーニング検査はありません。日頃から皮膚の状態を確認し、傷や虫刺されを清潔に保つことが予防につながります。
合併症
治療しない場合
- 感染が広がり、全身に多くの水ぶくれができる(汎発性膿痂疹)
- まれに細菌が血液に入り、敗血症(血液中の感染)や腎臓の炎症(急性糸球体腎炎)を起こすことがある
長期的な見通し
適切な治療を行えば、ほとんどすべての赤ちゃんが後遺症なく治ります。治療を途中でやめなければ、1週間程度でかさぶたが取れて皮膚もきれいになります。早期発見・早期治療が大切です。
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最終更新: 2026年7月19日
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