Lactose intolerance living in infants
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
乳糖不耐症(にゅうとう ふたいしょう)とは、赤ちゃんの体に乳糖(にゅうとう)という糖を分解するラクターゼという酵素が十分にないため、牛乳などを飲むとお腹の不調を起こすことです。乳糖は母乳や普通のミルクに含まれています。
重要な事実
- 乳糖不耐症は赤ちゃんによく見られますが、多くの場合は一時的です。
- 適切な食事管理で症状は良くなり、赤ちゃんは元気に育ちます。
- 完全に治ることもあり、成長とともに改善することが多いです。
赤ちゃんでは比較的よく見られる状態で、特に胃腸炎の後や未熟児に多くみられます。
主に乳幼児、特に生後数か月の赤ちゃんや、腸の感染症にかかった後の赤ちゃんに起こりやすいです。
症状
- 激しい下痢でおしっこの量が極端に少ない(半日以上おむつが濡れない)
- 泣いても涙が出ない、唇や口の中が乾いている
- ぐったりして反応が悪い、意識がもうろうとしている
- ⚠下痢が数日続き、水分が取れない
- ⚠体重が減っている、またはまったく増えない
- ⚠発熱(38℃以上)を伴う下痢
- ⚠便に血が混じる
一般的な症状
- 下痢(水っぽい便)
- お腹が張る
- ガスがたくさん出る
- 哺乳中や哺乳後に泣く・機嫌が悪い
- 便の回数が多い
子供の症状
- 慢性的な下痢が続く
- 体重が増えにくい
- おむつかぶれがひどくなる
- 食事のたびに不快そうにする
高齢者の症状
- 乳糖不耐症は乳幼児が中心の話題であり、高齢者では通常この形で問題になることはありません。
原因
主な原因
- 生まれつきラクターゼという酵素が少ない(先天性乳糖不耐症)
- 胃腸炎(ロタウイルスなど)の後に一時的に酵素が減る(二次性乳糖不耐症)
- 未熟児で酵素の働きが未熟なまま生まれる
リスク要因
- 未熟児(早産で生まれた赤ちゃん)
- 家族に乳糖不耐症の人がいる
- 最近、胃腸炎にかかった
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状(脱水、ぐったりなど)が見られたらすぐに119番に電話してください。
- 下痢がひどく水分が取れない場合も早急に医療機関へ。
定期受診を予約すべき場合:
- 慢性的な下痢や体重増加不良が続く場合
- ミルクを変えても症状が改善しない場合
- 赤ちゃんの機嫌が悪く、哺乳を嫌がる状態が続く場合
診断
医師が赤ちゃんの症状や食事の様子を詳しく聞き、必要に応じて便の検査などを行います。場合によっては、一時的に乳糖を含むミルクをやめて症状の変化をみることもあります。
行われる可能性のある検査
- 便のpH(酸性度)を調べる検査
- 便中の還元糖を調べる検査
- 年長児では呼気水素検査(乳糖を飲んでから吐く息の成分を調べる)
診察で予想されること
医師はまず問診と診察を行います。赤ちゃんの便の検査が行われることもあります。診断のために、数日間だけ乳糖を含まないミルクに変えてみるよう指示されることがあります。結果は数日でわかります。
治療
治療の基本は、乳糖の摂取を減らすことです。ただし、完全にゼロにする必要はなく、赤ちゃんの症状にあわせて調整します。必ず医師の指導を受けてください。
自宅でのセルフケア
- 医師の指導のもと、乳糖を含まない特別なミルク(治療用ミルク)に切り替える
- 授乳の前にラクターゼ酵素を母乳やミルクに加える方法(医師に相談)
- 一度に与える量を減らし、回数を増やす
医療治療
医師は、乳糖の量を減らした特別なミルクを処方することがあります。二次性の場合は、原因となった感染症の治療を行います。薬の使用が必要な場合は医師の指示に従ってください。絶対に自己判断で薬を与えないでください。
手術が検討される場合
手術は必要ありません。
この病気と共に生きる
乳糖不耐症の赤ちゃんの育児では、症状に合わせたミルク選びと、体重や機嫌の観察が大切です。哺乳後の反応をよく見て、医師と相談しながら進めましょう。
生活習慣のアドバイス
- ミルクの種類を変えるときは必ず医師に相談する
- 下痢によるおむつかぶれに注意し、清潔を保つ
- 定期的に体重を測り、成長曲線を確認する
- 離乳食が始まったら、乳糖を含まない食品を選ぶ(例:豆乳ヨーグルトなど)
食事と運動
赤ちゃんの場合、栄養はミルクから摂ります。乳糖を含まないミルクでも栄養は十分に補えます。離乳食が始まったら、乳製品以外の食品(野菜、肉、魚、穀物)をバランスよく与えます。運動は特に制限ありません。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんの不調が続くと、親は「ちゃんと育てられていないのでは」と不安やストレスを感じることがあります。これは自然な感情です。ひとりで抱え込まず、パートナーや医師、保健師に相談しましょう。
予防
先天性の乳糖不耐症は予防できませんが、胃腸炎後の二次性は、手洗いや予防接種(ロタウイルスワクチンなど)で感染症を予防することでリスクを減らせます。
ワクチン
ロタウイルスワクチンなどの定期予防接種を受けることが、感染症による二次性乳糖不耐症の予防に役立ちます。
検診プログラム
通常の新生児スクリーニングでは乳糖不耐症は調べられません。気になる症状があれば医師に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 慢性的な下痢による脱水
- 栄養不足(カロリーやカルシウムの不足)
- 体重増加不良、発育の遅れ
- おむつかぶれの悪化
長期的な見通し
ほとんどの赤ちゃんは、適切な食事管理と医師のサポートを受けることで健康に成長します。一時的な乳糖不耐症は数週間から数か月で治ることが多く、先天性でも適切なミルクで栄養を確保すれば成長に問題はありません。希望を持って育児に取り組んでください。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月20日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。