Lactose intolerance living in older adults
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
乳糖不耐症(にゅうとう ふたいしょう)とは、牛乳や乳製品に含まれる乳糖(にゅうとう)という糖をうまく消化できなくなる状態です。これは、小腸で乳糖を分解するラクターゼという酵素の量が減るために起こります。高齢になると、この酵素が自然に減ることが多いです。症状としては、お腹が張る、ガスが出る、下痢や腹痛などがありますが、命に関わるものではありません。
重要な事実
- 乳糖不耐症は消化器症状を起こしますが、腸を傷つけるわけではありません。
- 加齢によってラクターゼの量が減るため、高齢者に多く見られます。
- 乳製品を完全に避けなくても、少量なら問題ない人も多いです。
はい、とても一般的です。特に高齢になるほど、乳糖を分解する力が弱まるため、世界中の多くの成人が何らかの程度の乳糖不耐症を持っています。日本でも、成人の約7~8割が乳糖不耐症の傾向にあると言われています。
高齢者に多く見られますが、子どもや若い大人にも起こります。特にアジア系、アフリカ系、南米系の人に多いとされています。乳糖不耐症は加齢とともにラクターゼの産生が減ることで発症することが多いです。
症状
- 激しい腹痛が突然始まった場合
- 血便や黒い便が出た場合
- 意識がもうろうとする、またはぐったりしている場合
- ⚠下痢が続いて水分が取れず、脱水の兆候(口が乾く、尿が少ない、立ちくらみ)がある場合
- ⚠激しい嘔吐で水分が取れない場合
- ⚠39度以上の発熱がある場合
一般的な症状
- お腹が張る
- ガスが多く出る
- 腹痛(多くの場合、みぞおちやおへその周り)
- ゴロゴロというお腹の音
子供の症状
- 乳製品を摂った後の下痢
- お腹の張りや痛み
- 成長に影響が出ることはまれですが、栄養不足に注意が必要
高齢者の症状
- 高齢者では症状が軽いこともありますが、下痢が続くと脱水や栄養不足(特にカルシウム)のリスクがあります。
- 乳製品を食べた後にガスや不快感が数時間続くことが多いです。
原因
主な原因
- 加齢によるラクターゼ酵素の産生減少 (原発性乳糖不耐症): 体質的にラクターゼが減るもので、最も多い原因です。
- 腸の病気やけがによる二次性乳糖不耐症: 胃腸炎、クローン病、セリアック病などで小腸が傷つくと一時的に起こります。
- 先天性乳糖不耐症: 生まれつきラクターゼがほとんどないまれな状態で、赤ちゃんの頃から症状が出ます。
リスク要因
- 高齢であること
- アジア、アフリカ、南米などの出身
- 腸の感染症や炎症性腸疾患(クローン病など)にかかったことがある
- 早産で生まれた(特に新生児期)
- 特定の抗生物質や抗がん剤治療を受けた
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 激しい腹痛や血便がある場合
- 脱水症状がある場合(口の渇き、尿が少ない、めまい)
- 高齢者や乳幼児で下痢が続く場合
定期受診を予約すべき場合:
- 乳製品を食べた後に決まってお腹の症状が出る場合
- 下痢やお腹の張りが続いて生活に支障がある場合
- 体重が減ったり、栄養状態が心配な場合
診断
医師はあなたの症状や食事の記録を聞き、必要に応てい簡易検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 水素呼気テスト: 乳糖を飲んだ後に呼気中の水素を測る検査で、乳糖不耐症の診断によく使われます。
- 乳糖負荷テスト: 血液中のブドウ糖の変化を調べる検査です。
- 便の酸性度テスト: 特に乳幼児で行われることがあります。
診察で予想されること
診断は通常、外来で簡単に行えます。医師があなたの症状や食事内容を詳しく聞き、必要に応じて検査を勧めます。検査には数時間かかることもありますが、痛みはほとんどありません。もし乳糖不耐症と診断されても、特別な治療は必要なく、食事の工夫で改善できます。
治療
乳糖不耐症の治療の基本は、食事で乳糖の摂取を調整することです。完全に避ける必要はなく、自分の限界量を知ることが大切です。多くの場合、少量の乳製品は問題なく摂取できます。
自宅でのセルフケア
- 乳糖の多い食品(牛乳、ソフトクリーム、練乳など)を控え、代わりに乳糖が少ないまたは無乳糖の製品を選ぶ。
- ヨーグルトやハードチーズ(チェダー、パルメザンなど)は乳糖が少ないため試してみる。
- 食事と一緒に少量の乳製品を摂ると、症状が出にくくなることがある。
- ラクターゼ酵素のサプリメント(薬局で市販)を食事と一緒に摂ると消化を助けることができる。ただし、医師や薬剤師に相談すること。
- カルシウムやビタミンDが不足しないように、乳製品以外の食品(小魚、豆腐、緑黄色野菜、強化食品など)を積極的に取る。
医療治療
重症で食事調整だけでは不十分な場合、医師はラクターゼ酵素のサプリメントの使用を勧めることがあります(市販のものもあります)。また、カルシウムやビタミンDのサプリメントが必要になることもありますが、必ず医師の指導のもとで使用してください。特定の薬剤名や用量はここではお伝えしません。
手術が検討される場合
乳糖不耐症に対して手術が必要になることはありません。ただし、腸の病気が原因の二次性乳糖不耐症で、その病気自体の治療に手術が必要になることはあります(例えばクローン病の合併症など)。
この病気と共に生きる
乳糖不耐症と上手に付き合うには、自分の体の反応をよく観察することが大切です。乳製品を全く食べられないわけではなく、少しずつ試して自分に合った量を見つけましょう。食事の記録をつけると、どの食品で症状が出るか分かりやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- 食事の前に無乳糖の牛乳や豆乳、アーモンドミルクなどを試す。
- 外食時はメニューに乳製品が使われているか尋ねる。
- カフェでコーヒーや紅茶を頼むときは、豆乳や無乳糖ミルクを選ぶ。
- ヨーグルトや味噌、キムチなどの発酵食品は乳糖が少ないので積極的に取り入れる。
食事と運動
バランスの良い食事を心がけ、カルシウムが不足しないように注意しましょう。適度な運動(散歩やストレッチなど)は消化を助け、腸の健康に良い影響を与えます。激しい運動は避け、体調に合わせて行ってください。水分補給はしっかりと。
精神的健康と心の健康
お腹の症状が続くと、食事への不安や外出が億劫になることがあります。特に高齢者では、社会的な活動が減って孤独感が強まることもあります。しかし乳糖不耐症は自分でコントロールできる症状です。気になることがあれば、家族や医師に相談してください。
予防
加齢による原発性乳糖不耐症は予防できません。しかし、腸の感染症や炎症性腸疾患をきちんと治療することで、二次性乳糖不耐症は予防できることがあります。また、腸内環境を整えるために、バランスの良い食事や適度な運動を心がけることが大切です。
ワクチン
省略
検診プログラム
省略
合併症
治療しない場合
- 慢性的な下痢による脱水や電解質バランスの乱れ(特に高齢者や乳幼児)
- カルシウム不足による骨粗しょう症(骨が脆くなる)のリスク増加
- 栄養不良(特にビタミンDやカルシウム)
- 体重減少や体力低下
長期的な見通し
乳糖不耐症は命に関わる病気ではありません。食事の工夫でほとんどの症状は改善でき、健康な生活を送ることができます。カルシウムやビタミンDの摂取に気を付ければ、骨の健康も保てます。心配なことは医師に相談し、前向きに付き合っていきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月20日
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