子どもの白血病治療の進み方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
白血病は、血液のもとになる細胞ががん化して、異常な白血球が体の中で増える病気です。血液の中で正常な細胞が減ってしまうため、感染症、貧血、出血などの問題を引き起こすことがあります。ここでは、子どもが白血病と診断された後、どのように治療が進んでいくのかを、やさしく説明します。
重要な事実
- 日本では、子どものがんの中で白血病がもっとも多いとされています。
- 白血病は人にうつる病気ではありません。
- 治療は長期にわたりますが、多くの子どもが元気になる可能性があります。
子どものがんの中ではもっとも多い病気の一つですが、すべての子どもから見ると珍しい病気です。
主に0歳から14歳までの子どもに見られますが、とくに2歳から5歳の子どもに多く、男の子にやや多いとされています。
症状
- 高熱が続く(目安として38.5度以上)
- 呼吸が苦しい
- 止まりにくい出血がある
- 意識がもうろうとする
- けいれんを起こす
- ⚠水も飲めない
- ⚠出血が止まらない
- ⚠ひどい痛みを訴える
- ⚠感染の兆候(熱、寒気、せき)が続く
一般的な症状
- 疲れやすくなる、元気がない
- 顔色が悪い(貧血)
- あざができやすい、血が出やすい
- 熱が出る
- のどや口などに感染を繰り返す
- 骨や関節が痛む
子供の症状
- 発熱が続く
- 機嫌が悪い、ぐずる
- 原因不明の痛みを訴える
- 皮膚に小さな赤い斑点が出る
- おなかが張ってくる
- 首の付け根などにしこりが触れる
高齢者の症状
- 大人では、めまい・動悸、息切れ、原因不明の食欲低下などがみられることもありますが、このページは子どもの治療についての説明です。
原因
主な原因
- 血液をつくる細胞の遺伝子に変化が起こることで発症すると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
- 親から子へ遺伝する病気ではありません。
- ふだんの生活や食事、子育ての方法が原因になることはありません。
リスク要因
- 特定の遺伝子異常を持っている(ダウン症候群など)
- 高い放射線を浴びた経験がある
- 一部の化学薬品に触れる環境にあった
- ただし、多くの子どもには特別な危険因子は見つかりません。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 38.5度以上の熱があり、ぐったりしている場合は、すぐに小児科を受診してください。
- あざや出血が急に増えた場合も、同じくすぐに受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 発熱や疲れが長く続く
- 顔色が悪い
- 原因不明の痛みを訴える
- おなかのはりがみられる
診断
まず血液検査で異常な細胞がないか調べます。白血病が疑われる場合は、骨髄検査という方法で原因を確かめます。骨髄検査は部分麻酔をして行う検査で、腰の骨から少しの骨髄液を取ります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(末梢血液検査)
- 骨髄検査(骨髄穿刺)
- 画像検査(胸部X線、CTなど)
- 遺伝子検査、染色体検査
- 腰椎穿刺(髄液検査)
診察で予想されること
検査が始まってから診断が確定するまで、通常2週間から1か月ほどかかります。説明は医師から保護者に行われます。子どもには年齢に応じた説明が行われ、不安を減らすためのサポート(プレパレーション)なども行われます。
治療
小児白血病の治療は、主に抗がん剤を使った化学療法が中心です。数か月から数年かけて、入院と通院を繰り返しながら段階的に治療します。がんの種類や病状によっては、放射線治療や造血幹細胞移植が必要になる場合もあります。
自宅でのセルフケア
- 手洗いをしっかり行い、感染症を予防する。
- 治療中の食事は清潔なものを用意し、生ものは時期によって避ける。
- 脱水にならないよう、こまめに水分をとる。
- 体重や排尿の様子、気になる症状を看護師に伝える。
医療治療
薬による治療(化学療法)では、がん細胞を抑える薬を静脈から点滴したり、飲み薬で使用します。ほかにも、放射線治療、造血幹細胞移植、貧血や感染症を予防・治療するための支持療法などがあります。どの治療が最適かは、白血病の種類や年齢、病気の状態によって決まります。担当医が家族とよく相談しながら治療方針を決めます。
手術が検討される場合
白血病の治療で、がんを取り除くために手術を行うことはまれですが、抗がん剤を安全に投与するためのポート(カテーテル)を皮膚の下に埋め込む小さな手術は行われることがあります。
この病気と共に生きる
治療中は入退院を繰り返すため、生活のリズムが変わりやすくなります。学校とのかかわりは、院内学級や訪問学級を利用して、できる範囲で学習のペースを保つことができます。
生活習慣のアドバイス
- 感染症にかからないように、人混みをできるだけ避ける
- 口腔内を清潔に保つ(歯磨きなど)
- よく休み、無理をしない
- こまめに体温を測り、変化を記録する
食事と運動
医師の指示のもと、普段と同じ栄養バランスのよい食事を心がけます。治療中は食欲が落ちることもありますが、食べられるときに食べられるものを少しずつとることが大切です。運動は、医師と相談しながら、無理のない範囲で行います。
精神的健康と心の健康
治療は長くつらい時期があります。子どもは不安になったり、いやな気持ちを言葉にできないこともあります。プレイセラピー(遊び療法)や心理士によるサポートを利用するとよいでしょう。家族も同じようにストレスを抱えるため、家族自身のケアも重要です。
予防
現在のところ、白血病を確実に予防する方法は分かっていません。早期発見と早期治療が大切です。
ワクチン
治療中は免疫力が落ちるため、生ワクチン(麻疹、風疹、水痘など)の接種は医師に相談する必要があります。治療が終わった後の接種についても、担当医と相談して決めます。
検診プログラム
健康診断や学校検診で白血病を早期に見つけるための特別な検査はありません。気になる症状が続く場合は、早めに小児科を受診してください。
合併症
治療しない場合
- 免疫力の低下による重い感染症
- 貧血による心臓への負担
- 出血が止まらなくなる(頭の中の出血など)
- 腫瘍の増殖による臓器の障害
長期的な見通し
治療は長く続きますが、小児白血病の生存率は大きく改善しており、多くの子どもたちが治る可能性があります。ただし、治療後も数年は定期通院や健康管理が必要です。希望を持って治療にのぞむことが大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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