乳児の白血病治療の流れを知ろう
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
白血病は、血液を作る細胞ががん化する病気です。赤ちゃんの白血病は治療が難しいこともありますが、医学の進歩によって、治る可能性が大きく高まってきています。
重要な事実
- 乳児白血病は、小児白血病全体の約10%程度を占めます。
- 治療は主に薬を使った治療(化学療法)が中心で、必要に応じて骨髄移植も行われます。
- 専門の小児がん治療チームが、赤ちゃんの状態に合わせて治療計画を立てます。
乳児の白血病はまれな病気です。すべての赤ちゃんの中で発症する割合はとても低いですが、小児白血病全体の中では一定の割合を占めています。
主に1歳未満の乳児が対象で、生後6か月までに診断されることが多いです。早く発見して適切な治療を受けることが大切です。
症状
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- 発作やけいれんが起きている
- 呼吸が苦しそう、息が荒い
- 止まらない出血がある
- 突然、激しい頭痛や嘔吐を伴う場合
- ⚠高熱が続く(38度以上)
- ⚠顔色が非常に悪い、ぐったりしている
- ⚠皮膚にあらたな点状の出血がたくさん出る
- ⚠出血がなかなか止まらない
- ⚠尿や便に血が混じっている
一般的な症状
- 顔色が悪い、元気がない
- 皮下出血やあざができやすい
- 原因のない発熱が続く
- 手足やおなかが腫れることがある
子供の症状
- 頻繁な鼻血や歯ぐきの出血
- 骨や関節の痛みを訴える
- 疲れやすくなる、食欲の低下
高齢者の症状
- 年齢が上がると、白血球の増加による症状や感染症のリスクがより目立つことがあります
原因
主な原因
- 白血病の正確な原因はまだわかっていません。
- 赤ちゃんの血液を作る細胞に遺伝子の変化が起こり、正常に育たずに増えすぎてしまうことが原因と考えられています。
- 多くの場合、生まれつきの特別な原因ではなく、偶然の変化で起こります。
リスク要因
- ダウン症など特定の遺伝性の病気がある場合、白血病のリスクがやや高くなることがあります。
- 極めてまれですが、放射線被ばくや特定の化学物質への曝露などが関連する可能性もあります。
- 日ごろの生活習慣や親の行動が原因になることはありません。
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱が続く、またはぐったりして元気がない
- 皮下出血やあざが増える、出血が止まらない
- 顔色が極端に悪い、呼吸が苦しそう
- けいれんや意識の変化がある
定期受診を予約すべき場合:
- 発熱や感染を繰り返す
- 体重が増えにくい、母乳やミルクをあまり飲まない
- 発育や表情にいつもと違う様子がある
- おなかが張っている、しこりを触る
診断
白血病は、血液検査や骨髄検査によって診断します。乳児では全身状態や月齢を考えて、小児がん治療経験のある専門医療機関で行われます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(血球数や血の形を調べる)
- 骨髄検査(骨の中心にある軟らかい部分から細胞を採って調べます)
- 遺伝子検査(白血病の種類や特徴を詳しく調べます)
- 髄液検査(脳や脊髄にがん細胞が無いか調べる)
- 画像検査(超音波やレントゲンなどで体の状態を確認します)
診察で予想されること
診断までに数日から数週間かかることがありますが、結果によって最適な治療計画が立てられます。赤ちゃんの状態を安定させながら、複数の専門家が話し合って慎重に進めていきます。
治療
治療は、小児がん専門医、看護師、薬剤師、栄養士などからなるチームで計画します。乳児は体が小さく機能も未熟なため、大人より細やかな管理が必要です。主な治療法は抗がん剤を使う薬物治療で、状況に応じて骨髄移植を行うこともあります。
自宅でのセルフケア
- 感染予防を徹底する(手洗い、うがい、人混みを避ける)
- 赤ちゃんの皮膚や口の中を清潔に保ち、床ずれや口内炎を予防する
- 医師の許可があるまで、予防接種を控える
- 親が休めるときにしっかり休み、気分転換をする
医療治療
治療は、注射や点滴で抗がん剤を使用する化学療法を基本とします。白血病の型や赤ちゃんの状態に合わせて、数種類の薬を組み合わせたり、保険適用される新しい治療法が検討されることもあります。また、完全寛解(がん細胞がほとんど消えた状態)を目指した後に、骨髄移植(造血幹細胞移植)が行われる場合があります。放射線治療が必要となることもありますが、乳児では体への影響を考慮して慎重に検討されます。
手術が検討される場合
白血病治療の中心は薬物治療のため、手術は通常行いません。ただし、薬を安全に長期間投与するために、鎖骨の下などに中心静脈カテーテル(細い管)を入れる小さな処置を行うことはあります。
この病気と共に生きる
退院後や治療の合間は、赤ちゃんの免疫力が低くなっています。清潔を心がけ、感染症の流行期には外出を控えるなど工夫しながら、できるだけ普段の生活を続けます。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを保つ
- 外出時は人込みを避け、マスクや手指消毒を活用する
- 赤ちゃんの体を清潔にし、保湿で皮膚を守る
- 親自身の睡眠と食事のバランスにも気を配る
食事と運動
医師や栄養士の指導に従い、赤ちゃんに合った食事やミルクの量を調整します。食欲がないときは無理強いせず、少しずつ工夫します。体を動かせる範囲で軽い遊びやマッサージをして、関節や筋肉をやわらかく保ちます。
精神的健康と心の健康
お子さんの治療に向き合う親御さんの心身の負担はとても大きいものです。不安や悲しみを一人で抱え込まず、パートナーや家族、医療スタッフに気持ちを話してください。必要なら心理の専門家によるサポートも利用できます。
予防
現時点では乳児白血病を予防する方法は見つかっていません。原因が分かっていないため、「こうすれば防げる」というものはありません。大切なのは早期発見と適切な治療です。
ワクチン
治療中や治療後の予防接種は、免疫力の状態によって接種できない時期があります。特に生ワクチンは慎重に判断する必要があるため、必ず主治医に確認してください。
検診プログラム
乳児を対象にした白血病の一般的なスクリーニング検査は、現在のところ行われていません。気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。
合併症
治療しない場合
- 貧血が進み、息切れや動悸が現れる
- 赤血球が減るため、組織に酸素が行き渡らず臓器に負担がかかる
- 正常な白血球が減り、重い感染症にかかる
- 血小板が減り、頭蓋内出血など重い出血を起こす
- 血液中のがん細胞が増えて、脳や重要な臓器に広がる
長期的な見通し
乳児白血病は特に治療が難しいとされてきましたが、最近の治療の進歩により、治る割合は確実に増えています。骨髄移植を含む集学的治療を専門のチームで行うことで、長く生きられる可能性は大きく開けてきています。どの結果にも、あなたと赤ちゃんは一人ではありません。医療者とともに対策を考えましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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