10代の白血病治療の歩み – 知っておきたいこと
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
白血病は、血液を作る骨髄の中で、白血球のもとになる細胞ががん化してしまう病気です。がん化した細胞(白血病細胞)が増えすぎると、正常な血液を作ることができず、貧血、感染症、出血などが起こりやすくなります。10代では、急性リンパ芽球性白血病と急性骨髄性白血病が多く、治療は抗がん剤を中心に、数か月から数年かけて行います。
重要な事実
- 白血病は血液のがんですが、治療の進歩によって治る可能性が大きく高まっています。
- 治療は「寛解導入」「地固め」「維持」と呼ばれる段階に分かれて進みます。
- 10代の患者さんは、学校生活や将来のことについても、医療者や支援者と一緒に考えることができます。
10代のがんの中では白血病は比較的多い種類です。ただし、10代全体で見ると白血病にかかる人はまれです。
白血病はどの年齢でも起こりますが、10代では急性のタイプが多く、特に男性にやや多く見られます。
症状
- 大量の出血(止まりにくい鼻血、血を吐く、黒い便など)
- 突然の強い頭痛や意識のもうろう
- けいれん(ひきつけ)
- 呼吸が苦しい・息ができない
- ⚠高熱が続く(38度以上など)
- ⚠異常なあざや皮下出血が増える
- ⚠手足のしびれや麻痺
- ⚠痛みが強くて動けない
一般的な症状
- だるさ・疲れやすさ(貧血による)
- 熱が続く・感染症にかかりやすい
- あざができやすい・出血しやすい(鼻血や歯ぐきの出血)
- 骨や関節の痛み
- 首、わきの下、足の付け根のリンパ節の腫れ
- 食欲がない・体重が減る
原因
主な原因
- 白血病の正確な原因はまだわかっていません。
- 骨髄の細胞の中で、遺伝子(DNA)の変化が積み重なって発症すると考えられています。
- 多くの場合、親から遺伝する病気ではありません。
リスク要因
- 高線量の放射線への曝露
- 特定の化学物質(ベンゼンなど)への曝露
- 一部の遺伝性の病気(ダウン症など)
- 過去の抗がん剤治療や放射線治療の経験
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 熱が続く、原因不明の出血がある、強い痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
定期受診を予約すべき場合:
- だるさや疲れが何週間も続く
- あざがよくできる、鼻血が繰り返す
- 骨や関節の痛みが続く
- 熱や感染症を繰り返す
診断
まず血液検査を行い、血液細胞の数や形に異常がないか調べます。異常が疑われた場合は、骨髄の細胞を採取する骨髄検査で確定診断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(血球数、白血球の分類、染色体や遺伝子の検査)
- 骨髄検査(骨髄穿刺・骨髄生検)
- 画像検査(胸部X線、CT、超音波など)
- 腰椎穿刺(髄液検査)
診察で予想されること
専門の医療機関では、小児科・血液内科などの医師、看護師、薬剤師、心理士などがチームで治療をサポートします。検査や治療についてわかりやすく説明してくれるので、わからないことは何でも質問しましょう。
治療
白血病の治療は、主に抗がん剤(化学療法)を中心に行われます。治療は数か月から2年以上にわたることがあり、大きく分けて「寛解導入療法」「地固め療法」「維持療法」という段階で進みます。目的は、がん細胞を消して正常な血液が作られる状態(寛解)を取り戻し、それを長く保つことです。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠と休養をとる
- 手洗い・うがい、マスクの着用など、感染予防を徹底する
- 体調の変化を医療者にこまめに伝える
- つらい気持ちを一人で抱え込まず、話せる相手を見つける
医療治療
治療の中心は抗がん剤(化学療法)で、複数の薬を組み合わせて行います(具体的な薬や投与量は医師が決定します)。必要に応じて、放射線療法、造血幹細胞移植(骨髄移植)、分子標的薬などが選択されます。また、新しい治療を研究する臨床試験に参加する選択肢についても、医師と相談できます。
手術が検討される場合
白血病の治療では、がんを切り取る手術は原則として行われません。
この病気と共に生きる
治療中は通院や入院をしながら、学校生活や友人関係を続けるための支援があります。院内学級や通信制の学校、医療者による連携を通じて、学習の機会を確保できます。
生活習慣のアドバイス
- 医師の許可がある範囲で、体力に合わせた軽い運動を取り入れる
- 規則正しい生活を心がけ、疲れをためない
- 人混みや感染症の流行期は、感染予防を徹底する
食事と運動
食欲がないときは無理せず、食べられる時に食べられるものを。管理栄養士に相談すれば、体調に合わせた食事のアドバイスを受けられます。運動は、治療の種類や体調によって制限があるため、必ず医療者に相談しましょう。
精神的健康と心の健康
がん治療は心にも大きな負担をかけます。不安、悲しみ、怒り、孤独感など、いろいろな気持ちが湧いてくるのは自然なことです。つらいときは我慢せず、家族や友人、医療者に話しましょう。学校のスクールカウンセラーや、がん相談支援センターなどの専門家も頼りになります。もし、死にたい気持ちや強い絶望感が続く場合は、一人で抱えず、すぐに119番通報するか、信頼できる大人や相談機関に連絡してください。
予防
白血病を予防する確実な方法はまだ見つかっていません。しかし、早期に発見して治療を始めることが、治療の成功につながります。気になる症状がある場合は、早めに医療機関へ。
ワクチン
治療中は免疫力が低下するため、予防接種のタイミングや種類について医師の指示に従うことが大切です。インフルエンザなどのワクチン接種については、必ず主治医に相談しましょう。
検診プログラム
白血病に特化した定期検診は一般にはありません。健康診断で血液検査を受けることで、異常に早く気づける可能性があります。
合併症
治療しない場合
- 白血病細胞が増え続け、正常な血液細胞が減って重度の貧血・感染症・出血が起こります
- 白血病細胞が脳や脊髄、他の臓器に広がることがあります
- 命に関わることがありますが、早期に治療を始めれば防げる可能性が高まります
長期的な見通し
10代の白血病では、治療の進歩により、治癒(がんがなくなった状態)を目指せる患者さんが増えています。治療中はつらい時期もありますが、医療チームと一緒に一歩ずつ進んでいけば、未来はひらけます。あきらめないことが大切です。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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