子どもの新型コロナ後遺症(ロングCOVID)について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかった後、症状が長く続く状態を「ロングCOVID」または「新型コロナ後遺症」といいます。子どもにも起こることがあり、感染から数週間以上たっても疲れや息切れなどが続きます。
重要な事実
- 子どもでもロングCOVIDになることがあります。
- 症状は人によってさまざまで、疲労や集中力の低下が多いです。
- 多くの子どもは時間とともに改善しますが、サポートが必要な場合もあります。
正確な割合はまだ研究中ですが、新型コロナにかかった子どもの数%から10%程度にロングCOVIDの症状が見られるという報告があります。そこまで珍しい状態ではありません。
感染した子どもなら誰にでも起こりえます。特に、感染時に重症だった子どもや、ぜんそく・肥満などの基礎疾患がある子どもにやや多い可能性があります。
症状
- 呼吸がとても苦しい
- 胸の強い痛み
- 意識がぼんやりする、呼びかけに反応しない
- 顔色が真っ青で緊急の対応が必要と思われる
- ⚠症状が急に悪化した
- ⚠水分がほとんどとれない
- ⚠40度以上の高熱が続く
- ⚠強い頭痛やけいれんがある
一般的な症状
- 疲れやすい
- 集中力低下
- 味覚・嗅覚の変化
子供の症状
- 慢性的な疲労感
- 学校の勉強に集中できない
- 睡眠障害(寝つきが悪い、夜中に目が覚める)
- 腹痛や吐き気
- 気分の落ち込みやイライラ
- 食欲不振
高齢者の症状
- 強い疲労感
- 認知機能の低下(物忘れ、考えがまとまらない)
- 筋肉や関節の痛み
- 呼吸困難
- 睡眠の質の低下
原因
主な原因
- 正確な原因はまだ研究中です。ウイルスが体の一部に残る、免疫の反応が過剰になる、臓器に小さなダメージが残るなどの可能性が考えられています。
リスク要因
- 感染時の症状が重かった場合
- ぜんそくや肥満などの基礎疾患がある場合
- 思春期(特に10代後半)の子どもにやや多い可能性があります
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 呼吸が苦しい、胸の痛みがある
- 意識がはっきりしない
- けいれんが起きた
定期受診を予約すべき場合:
- 疲労が数週間以上続く
- 学校や日常生活に支障が出ている
- 気分の落ち込みが強く、自分を傷つけたい気持ちがある
診断
症状の経過や問診、身体診察をもとに診断します。ロングCOVIDに特定の検査はありませんが、他の病気を除外するためにいくつかの検査を行うことがあります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(炎症反応や貧血などを調べる)
- 心電図(心臓の状態を確認)
- 肺機能検査(呼吸の状態を評価)
- 認知機能の簡単なテスト(集中力や記憶力の確認)
診察で予想されること
診断には時間がかかることがあります。医師は慎重にほかの病気の可能性を調べながら、総合的に判断します。お子さんの状態に合わせてゆっくりと進められます。
治療
根本的な治療法はまだ確立していませんが、症状に合わせた対症療法と生活調整が中心です。多くの場合、症状は時間とともに改善します。
自宅でのセルフケア
- 十分な休息をとる
- 無理をせず、ゆっくり活動量を増やす
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- こまめに水分を補給する
- 学校の先生と相談して、宿題や体育の負担を調整してもらう
医療治療
症状に応じて、痛み止めや吐き気止めなどの薬が処方されることがありますが、子どもでは特に慎重に使います。また、理学療法や作業療法、心理カウンセリングなども症状改善に役立つ場合があります。具体的な薬の名前や用量は医師の指示に従ってください。
この病気と共に生きる
学校生活や遊びに影響が出ることがあります。無理せず、その日の体調に合わせて活動を調整しましょう。疲れたら休むことが大切です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを保つ(起床・就寝時間を一定に)
- 睡眠を十分にとる
- ストレスをためないようにする
- 家族や先生に困っていることを話す
食事と運動
バランスのよい食事を心がけ、運動はできる範囲で少しずつ行いましょう。疲れるようであれば、短い散歩から始めて徐々に時間を伸ばすのも良い方法です。無理は禁物です。
精神的健康と心の健康
症状が長引くと不安やイライラ、悲しみを感じることがあります。子どもも大人も、気持ちを話せる相手を見つけることが大切です。もし「自分を傷つけたい」「死にたい」という気持ちが強くなったら、すぐに119番に電話するか、信頼できる大人に助けを求めてください。学校カウンセラーや小児科医に相談することも有効です。
予防
完全な予防方法はありませんが、新型コロナウイルス感染症そのものを予防することがリスクを減らします。手洗い・うがい、マスクの着用、換気などの基本的な感染対策を続けましょう。
ワクチン
小児用の新型コロナワクチンが推奨されています。ワクチン接種がロングCOVIDを予防する効果については研究中ですが、感染を防ぐことで後遺症のリスクを減らす可能性があります。接種についてはかかりつけ医と相談してください。
合併症
治療しない場合
- 症状が長引くことで学校に行けなくなる(不登校)
- うつ状態や不安障害になるリスクが高まる
- 体力や筋力が低下し、さらに疲れやすくなる悪循環に陥る
長期的な見通し
多くの子どもは数か月から1~2年で症状が改善します。適切なケアと周囲の支援があれば、ほとんどの子どもは元気に過ごせるようになります。希望を持って、焦らずに取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月30日
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