Pregnancy anaemia
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
妊娠貧血とは、妊娠中に体内で赤血球やヘモグロビン(血液中の酸素を運ぶ成分)が不足する状態です。おなかの赤ちゃんとお母さん自身に十分な酸素を届けにくくなることがあります。
重要な事実
- 妊娠中は血液量が増えるため、鉄分が不足しやすくなります。
- 多くの場合、鉄分をしっかりとることで改善できます。
- 放置すると、早産や赤ちゃんの成長に影響が出ることがあります。
妊娠中の女性の約20〜30%にみられる、とてもよくある症状です。
妊娠中のすべての女性に起こる可能性がありますが、特に食事から十分な鉄分をとれていない人や、つわりで食事量が減っている人、双子以上の妊娠をしている人はリスクが高まります。
症状
- 急に意識がもうろうとする
- 呼吸が苦しくて横になれない
- 脈が速くて乱れる
- 激しい胸の痛みがある
- ⚠ふらつきがひどくて歩けない
- ⚠めまいが続いておさまらない
- ⚠息切れが日常的に強くなった
一般的な症状
- 疲れやすい、だるい
- 顔色が青白い(貧血顔)
- 立ちくらみ、めまい
- 動悸や息切れがする
- 頭痛、集中力の低下
原因
主な原因
- 鉄分の不足(鉄欠乏性貧血が最も多い)
- 葉酸やビタミンB12の不足
- 妊娠による血液量の増加に体の造血が追いつかない
リスク要因
- 妊娠前から貧血気味だった
- 食べつわりのために鉄分の多い食事がとれていない
- 双子以上の多胎妊娠
- 妊娠間隔が短い
- 吐き気や嘔吐が続いている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に息苦しくなったり、意識が遠のくような症状がある
定期受診を予約すべき場合:
- 妊娠健診で血液検査を受けるタイミングで相談する
- 疲れやだるさが続いて生活に支障があるとき
診断
妊娠健診の血液検査で、ヘモグロビン濃度やフェリチン(体内の鉄の貯蔵量)などを調べます。
行われる可能性のある検査
- 血算(赤血球の数やヘモグロビン濃度を調べる)
- 血清鉄、フェリチン検査
- 場合によっては葉酸やビタミンB12の測定
診察で予想されること
採血は腕から数ミリリットルとるだけで、痛みは注射の一瞬だけです。結果は通常その日のうちか数日でわかります。医師が結果をもとに、あなたに合った対策を話し合います。
治療
治療の基本は貧血の原因に合わせた補充です。鉄欠乏性貧血が最も多いため、鉄剤(医師が処方する鉄のサプリメント)がよく使われます。必ず医師の指示に従い、自己判断で市販の鉄サプリメントを大量にのむのは避けてください。
自宅でのセルフケア
- 鉄分を多く含む食品(赤身の肉、魚、大豆製品、ほうれん草などの緑黄色野菜)を毎日の食事に取り入れる
- ビタミンC(柑橘類、ピーマンなど)を一緒にとると鉄の吸収が良くなります
- 食事のときにお茶やコーヒーを飲みすぎない(カフェインが鉄の吸収を妨げることがあります)
- 十分な休養と睡眠をとる
医療治療
医師は貧血の程度や原因に応じて、経口鉄剤(薬としての鉄)や葉酸サプリメントを処方することがあります。重症の場合には、注射で鉄を直接補う治療(鉄静注)を行うこともあります。いずれも医師が必要と判断した場合に行われます。
手術が検討される場合
妊娠中の貧血に対する手術治療は通常ありません。
この病気と共に生きる
妊娠中の貧血は多くの場合、適切な対策で改善します。無理をせず、疲れたら休むことを心がけましょう。規則正しい生活とバランスのよい食事が基本です。
生活習慣のアドバイス
- 1日3食、栄養バランスの良い食事を心がける
- 軽い散歩など、無理のない範囲で体を動かす
- 鉄分を吸収しやすくするために、食事と一緒にビタミンCをとる
- 禁煙・節酒(喫煙は貧血を悪化させるため禁煙が望ましい)
食事と運動
食事は鉄分、葉酸、ビタミンB12を含む食品を意識的にとりましょう。例えば、レバー(妊娠中はビタミンA過剰に注意)、赤身肉、しいたけ、のり、ひじき、豆腐など。運動は医師の許可があれば、ウォーキングやマタニティヨガなどの軽いものがおすすめです。
精神的健康と心の健康
貧血による疲れやすさやだるさは、気持ちの落ち込みや不安につながることがあります。自分を責めず、パートナーや家族に協力を頼んだり、必要なときは産婦人科医や助産師に相談してください。
予防
完全に予防できるとは限りませんが、バランスの良い食事や鉄分を意識した献立でリスクを下げることができます。妊娠前から貧血がある場合は、妊娠前に医師に相談して改善しておくとよいでしょう。
検診プログラム
妊娠健診では定期的に血液検査が行われ、貧血の早期発見に役立ちます。日本では厚生労働省の「妊婦健康診査の標準的な項目」に血算が含まれており、多くの自治体で費用補助があります。
合併症
治療しない場合
- おなかの赤ちゃんの発育が遅れる(低出生体重児)
- 早産のリスクが高まる
- 分娩時の出血が増える
- 産後に貧血が長引く
長期的な見通し
妊娠貧血は早期に発見して適切に対処すれば、ほとんどの場合、お母さんと赤ちゃんに問題はありません。治療を続けながら楽しいマタニティライフを送ることができます。
サポートを探す
地域の団体
- 厚生労働省 妊娠・出産に関する情報 ↗ · 日本
- 日本産科婦人科学会 患者向け情報 ↗ · 日本
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月17日
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