Primary dysmenorrhoea
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
原発性月経困難症(げんぱつせいげっけいこんなんしょう)は、生理(月経)のときに子宮(おなかの下の方にある臓器)が痛くなる状態です。特に他の病気がなくても起こる、よくある症状です。
重要な事実
- 生理の痛みは、子宮を収縮させる物質(プロスタグランジン)が原因で起こります。
- 10代から20代の女性に多く見られます。
- 痛みは生理が始まる前か、始まった直後に強くなることが多いです。
非常に一般的です。生理がある女性の多くが軽い痛みを経験します。約半数が痛みで日常生活に影響を受けると言われています。
主に思春期から20代の女性に多く見られます。ただし、生理があるすべての年代で起こりえます。出産を経験すると症状が軽くなることがあります。
症状
- 激しい腹痛があり、体温が高くなる(発熱)
- 痛みで動けず、冷や汗が出る
- 大量の出血(1時間に1枚以上のナプキンが真っ赤になる程度)
- めまいや意識が遠くなる
- ⚠市販の痛み止めを使っても痛みが続く
- ⚠痛みが数か月前より強くなった
- ⚠生理以外の時にも下腹部が痛い
- ⚠性交痛(せいこうつう:セックスの時の痛み)がある
一般的な症状
- 下腹部(おなかの下の方)がキューっと締め付けられるような痛み
- 痛みが腰や太ももの内側に広がる
- 吐き気や嘔吐(おうと)
- 疲れやすい、だるい
- 下痢(便がゆるくなる)
子供の症状
- 若い女性では、生理の痛みが初めて起こることがよくあります。
- 痛みが強く、学校や普段の活動を休むことがあります。
高齢者の症状
- 年齢が上がると、原発性月経困難症よりも子宮筋腫(きんしゅ)や子宮内膜症(ないまくしょう)など別の病気が原因で痛みが出ることもあるため、注意が必要です。
- 症状が新しく始まった場合や、痛みが今までと違う場合は、医師に相談しましょう。
原因
主な原因
- 生理のときに子宮が収縮する物質(プロスタグランジン)が多く作られすぎると、子宮の筋肉が強く収縮して痛みを起こします。
- 子宮の血流が一時的に悪くなることも痛みの一因です。
リスク要因
- 初めての生理が早かった(12歳より前)
- 生理の出血量が多い
- タバコを吸っている
- 母親や姉妹にも月経困難症がある(家族歴)
- ストレスや緊張が多い生活
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 痛みがとても強く、立っていられない
- 発熱がある
- 出血がいつもよりずっと多く、めまいがする
定期受診を予約すべき場合:
- 生理のたびに痛みで学校や仕事を休まなければならない
- 市販の痛み止めが効かない
- 痛みが数か月前よりも強くなった
- 痛みが生理中だけでなく、生理の前後にも続く
診断
医師があなたの症状の話を聞き、おなかをやさしく触って診察します。必要に応じて、超音波(エコー)検査で子宮や卵巣に他の病気がないか調べます。
行われる可能性のある検査
- 問診(症状の詳しい話を聞く)
- 内診(お腹の中を直接触って調べる)※必要に応じて
- 超音波(エコー)検査:お腹の上または膣(ちつ)から超音波を当てて、子宮や卵巣の状態を見ます
診察で予想されること
診察はリラックスして受けられます。痛みの程度や、普段の生活への影響を正直に伝えましょう。特別な準備は必要ありませんが、生理の時期をメモしておくとスムーズです。
治療
原発性月経困難症は、多くの場合、自分でできるケアや医師の指導で症状を和らげられます。根本的に治す方法はありませんが、生活の質を大きく改善できます。
自宅でのセルフケア
- お腹や腰を温める(湯たんぽやカイロ)
- 軽いストレッチやウォーキングなど適度な運動をする
- 十分な睡眠と休養をとる
- カフェイン(コーヒー、紅茶など)や塩分を控えめにする
- ストレスをためないようにする
医療治療
医師は、痛みの原因となる物質(プロスタグランジン)の働きを抑える薬を処方することがあります(非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と呼ばれる種類の薬です)。また、低用量ピル(経口避妊薬)を使ってホルモンバランスを整えることもあります。どの治療法が合うかは医師と相談して決めましょう。
手術が検討される場合
原発性月経困難症に対して手術が必要になることはほとんどありません。もし他の病気(子宮内膜症など)が原因とわかった場合に、その病気の治療として手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
生理のスケジュールをあらかじめ把握し、痛みが強くなりそうな日は無理をしない計画を立てましょう。痛みがひどいときは、学校や仕事を休むことも必要です。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを心がける
- 十分な睡眠をとる
- ストレスを軽減する方法(趣味、入浴、深呼吸など)を見つける
- 喫煙は避ける(タバコは症状を悪化させることがあります)
食事と運動
バランスのよい食事を心がけましょう。特に鉄分(ひじき、ほうれん草、レバーなど)やマグネシウム(ナッツ、豆腐など)を含む食品が役立つこともあります。激しい運動ではなく、ヨガやストレッチのような軽い運動がおすすめです。生理中は無理せず、からだを休めることも大切です。
精神的健康と心の健康
毎月強い痛みが続くと、気分が落ち込んだり、イライラしやすくなることがあります。痛みへの不安がストレスになり、さらに痛みが強くなることもあります。そうした気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人、医師に相談しましょう。
予防
原発性月経困難症を完全に予防する方法はわかっていません。しかし、健康的な生活習慣(規則正しい生活、適度な運動、バランスのよい食事、禁煙など)が症状を和らげる助けになることがあります。
合併症
治療しない場合
- 強い痛みが続くと、日常生活(学校、仕事、家事など)に支障が出る
- 慢性的な疲労感や睡眠不足につながる
- 痛みへの恐怖から、生理前から不安やストレスを感じるようになる
長期的な見通し
原発性月経困難症は、適切に対処すれば症状がよくなることがほとんどです。年齢とともに自然に軽くなることもあります。自分に合ったケア方法を見つけ、必要なら医師の助けを借りて、より快適に過ごせるようになりましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月18日
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