Rosacea in older adults
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
酒さ(しゅさ、ロサセア)は、顔の皮膚が赤くなったり、小さな赤いぶつぶつや血管が見えるようになったりする、慢性的な皮膚の病気です。40代以降の方に多く見られます。
重要な事実
- 酒さは人にうつる病気ではありません。
- 適切なケアと治療で症状をコントロールできます。
- 特定の食べ物や気温の変化などで症状が悪化することがあります。
酒さは比較的多く見られる皮膚の病気で、特に肌の色が薄い中高年の方に多く見られます。正確な人数ははっきりしませんが、日本でも多くの方が診断されています。
主に30~50歳以降の成人、特に肌の白い方に多く見られます。女性にも男性にも起こりますが、女性の方がやや多く、男性の場合は症状が重くなることがあります。
症状
- 突然、顔の片側が腫れて痛みが出る(蜂窩織炎の可能性)
- 目の痛みや視力の急な変化がある
- ⚠症状が急に悪化して、痛みやかゆみが強い
- ⚠目の赤みや異物感が続き、市販の目薬で改善しない
一般的な症状
- 顔の中央(頬、鼻、額、あご)が赤くなる
- 赤い小さなぶつぶつや膿(うみ)のたまったようなできものができる
- 顔の表面に細かい血管が透けて見える(毛細血管拡張)
- 顔がほてったり、ひりひりしたりする
高齢者の症状
- 高齢者では、皮膚が薄くなるため、血管がより目立ちやすくなります。
- 症状が長引くと、鼻の皮膚が厚くでこぼこになることがあります(鼻瘤:びりゅう)。これは男性に多いです。
- 加齢による他の皮膚トラブル(乾燥など)と重なることもあります。
- 目の周りが赤くなったり、ゴロゴロした感じがしたりすることもあります(眼瞼炎・結膜炎)。
原因
主な原因
- 正確な原因はまだ完全にはわかっていませんが、免疫の働きの異常や、顔の血管の反応が過敏になることが関わっていると考えられています。
- 皮膚に常在するダニ(ニキビダニ)の増加も一因とされています。
- 特定の遺伝的な要素も影響している可能性があります。
リスク要因
- 肌の色が白い
- 30歳以上である
- 家族に酒さの人がいる
- 紫外線、暑さ、寒さ、強い風にさらされる
- 辛い食べ物、熱い飲み物、アルコールをよく摂る
- ストレスや強い感情
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 顔の赤みやぶつぶつが急に広がり、痛みや腫れを伴う場合
- 目の症状(痛み、かすみ、異物感)がある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 顔の赤みやぶつぶつが気になり、自分でのケアで改善しない場合
- 初めての症状で、皮膚科を受診したい場合
診断
医師は主に皮膚の状態を見て診断します。特別な検査は必要ありません。話を聞いて、症状の経過やきっかけを確認します。
行われる可能性のある検査
- 必要に応じて、皮膚の一部を少しだけ取って顕微鏡で調べる皮膚生検(ひふせいけん)を行うことがあります(他の病気を除外するため)。
- 市販の化粧品や薬によるかぶれの可能性がある場合は、パッチテストを行うこともあります。
診察で予想されること
医師からは、症状の特徴や生活の中で気をつけることについて説明があります。治療の計画を一緒に立てます。治療は長く続くことがありますが、症状はコントロールできます。
治療
酒さの治療は、症状の改善と悪化の予防が目的です。保湿や紫外線対策などのセルフケアと、医師の処方による治療を組み合わせます。治療法は症状の程度や種類によって異なります。
自宅でのセルフケア
- 毎日優しく洗顔し、刺激の少ない保湿剤で肌を保護する
- 紫外線対策として、日焼け止め(SPF30以上、PA+++程度)を毎日使う
- 症状を悪化させるきっかけ(熱いお風呂、辛い食べ物、アルコールなど)を避ける
- 肌に刺激の少ない化粧品や洗顔料を選ぶ
- ストレスをためすぎないようにする
医療治療
医師の処方による治療には、赤みやぶつぶつを抑える外用薬(塗り薬)や、内服薬(飲み薬)があります。また、赤い血管が目立つ場合には、レーザー治療や光治療を行うこともあります。いずれも医師の指示に従って行ってください。
手術が検討される場合
鼻の皮膚が厚くでこぼこになった鼻瘤(びりゅう)に対しては、レーザーや外科的に形を整える手術が行われることがあります。
この病気と共に生きる
酒さと上手に付き合うには、日々のスキンケアと生活習慣が大切です。自分の肌に合った製品を見つけ、きっかけを避けるようにしましょう。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しますが、焦らずに対応していきましょう。
生活習慣のアドバイス
- 毎日のスキンケアを欠かさず行う
- 日光を避け、帽子や日傘も活用する
- 室温や水温を急激に変えない
- 飲酒や辛いものは控えめにする
- ストレスを感じたら、リラックスする時間を作る
食事と運動
特定の食事療法は必要ありませんが、辛いもの、熱い飲み物、アルコールは症状を悪化させることがあるので、気になる方は控えてみてください。適度な運動は血行を良くしますが、激しい運動で顔が赤くなる場合は、無理のない範囲で行いましょう。
精神的健康と心の健康
顔の見た目が気になることで、恥ずかしさや不安を感じることもあります。そうした気持ちは自然なことです。一人で悩まず、家族や医師に相談しましょう。必要に応じて、カウンセリングなどの支援を受けることもできます。
予防
酒さを完全に予防する方法はわかっていませんが、きっかけを避け、日頃から丁寧なスキンケアを続けることで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
合併症
治療しない場合
- 赤みやぶつぶつが慢性的に続き、色素沈着や瘢痕(傷あと)が残ることがある
- 鼻の皮膚が厚くなる鼻瘤(びりゅう)が進行する
- 目の症状(眼瞼炎、角膜炎など)が悪化し、視力に影響する可能性もある
長期的な見通し
酒さは適切な治療とセルフケアで、多くの場合しっかりと症状をコントロールできます。完治は難しいかもしれませんが、日常生活に大きな支障が出ないようにすることは十分に可能です。医療の進歩により、治療の選択肢も増えています。希望を持って、医師と一緒に管理していきましょう。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月18日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。