赤ちゃんの帯状疱疹(たいじょうほうしん)と回復について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水ぼうそうのウイルスが原因で起こる病気です。水ぼうそうが治った後もウイルスは体の中にひそんでいて、免疫力が落ちたときに再び活動して、皮膚に痛みや水ぶくれを引き起こします。赤ちゃんではとてもまれですが、かかることがあります。
重要な事実
- 帯状疱疹は水ぼうそうのウイルスが再び活動して起こります。
- 赤ちゃんに起こることはまれですが、おなかの赤ちゃんのときに水ぼうそうにかかったり、生後まもなく水ぼうそうにかかった赤ちゃんに起こることがあります。
- 早めに医師の診察を受けることで、症状をやわらげ、回復を早めることができます。
- 治療は主にウイルスの活動を抑えるお薬と、痛みやかゆみを和らげるケアです。
赤ちゃんの帯状疱疹はとてもまれです。ほとんどの帯状疱疹は50歳以上の人に起こります。
主に、おなかの中にいるときや生まれて間もない時期に水ぼうそうにかかった赤ちゃんが、免疫力が低下したときに発症することがあります。
症状
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応しない
- けいれん(ひきつけ)が止まらない
- 息が苦しそう、呼吸が速い
- 突然の激しい頭痛や嘔吐
- ⚠発疹が目の周りや目の内側に出ている
- ⚠発疹の場所が広がっている、またはひどい痛みがある
- ⚠高熱が続く(38.5℃以上)
- ⚠ぐったりしていて飲み物やミルクが飲めない
- ⚠発疹から膿(うみ)が出るなど感染の兆候がある
一般的な症状
- 体の片側にだけ現れる赤い発疹(はっしん)
- 水ぶくれ(小さな水疱)
- ピリピリ、チクチクする痛み
- 発疹が出る前の痛みや違和感
子供の症状
- 赤ちゃんでは痛みをうまく伝えられないため、ぐずったり、機嫌が悪くなることがあります。
- 発疹の場所がおむつかぶれと間違われることがあります。
- 熱が出ることがあります。
高齢者の症状
- この記事は赤ちゃんについての情報です。高齢者の帯状疱疹については、医師にご相談ください。
原因
主な原因
- 水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が、体の中にひそんでいたものが再び活動すること。
- 免疫力が低下したときに起こりやすくなります。
リスク要因
- おなかの中にいるときに水ぼうそうにかかった(母体内感染)
- 生後1年以内に水ぼうそうにかかった
- 免疫の働きを抑える治療を受けている
- 生まれつき免疫力が弱い
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発疹が目の近くに出ている(目の病気のリスクがあるため)
- 赤ちゃんが痛がって泣きやまない
- 熱が高い、またはぐったりしている
- 発疹が急に広がった
定期受診を予約すべき場合:
- 発疹や水ぶくれに気づいたら、早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。
- 帯状疱疹の診断と治療は早いほど効果的です。
診断
医師が発疹の様子や症状を診て診断します。典型的な帯状疱疹は、体の片側だけに帯状に水ぶくれが出ることが特徴です。
行われる可能性のある検査
- 必要に応じて、水ぶくれの液体を採取してウイルス検査を行うことがあります。
- 血液検査でウイルスに対する抗体を調べることもあります。
診察で予想されること
診察では、発疹の広がり具合や痛みの程度を確認します。赤ちゃんの場合はぐずることが多いですが、医師は優しく診察します。診断がつけば、治療についての説明があります。
治療
赤ちゃんの帯状疱疹の治療は、ウイルスの活動を抑え、症状をやわらげ、合併症を防ぐことが目的です。早めの治療が回復を早めます。
自宅でのセルフケア
- 発疹を清潔に保ち、ガーゼなどで保護してこすらないようにする。
- 赤ちゃんがかきむしらないように、爪を短く切るかミトンをつける。
- 水ぶくれがつぶれたら、清潔な水で洗い、医師から指示されたケアを行う。
- 痛みが強いときは、医師に相談してから市販の子ども用鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)を使うこともありますが、必ず医師や薬剤師に確認してください。
- 安静にし、栄養と水分を十分にとる。
医療治療
医師は抗ウイルス薬(ウイルスの増殖を抑えるお薬)を処方することがあります。これは飲み薬や点滴で使われます。また、痛みやかゆみを抑えるお薬、かゆみ止めの外用薬などが使われることもあります。赤ちゃんへの使用は医師の判断に基づきます。
手術が検討される場合
帯状疱疹そのものに手術は必要ありません。ただし、目の合併症などが起きた場合には、眼科での処置が必要になることがあります。
この病気と共に生きる
赤ちゃんが帯状疱疹になったら、痛みやかゆみで機嫌が悪くなることがあります。優しく抱っこしたり、気をそらせる遊びをしてあげましょう。発疹が治るまでは、お風呂はぬるめのシャワーにし、清潔を保ってください。
生活習慣のアドバイス
- 安静に過ごせる環境を整えましょう。
- 他の赤ちゃんや大人への感染を防ぐため、水ぶくれが全部かさぶたになるまでは、保育園などの集団生活は控えたほうがよいです(水ぼうそうにかかったことのない人にうつす可能性があります)。
- 免疫力を高めるために、十分な睡眠と栄養を心がけましょう。
食事と運動
赤ちゃんの場合は、母乳やミルクを普段通りにあげてください。離乳食が始まっている子は、食べやすいものを与えましょう。水分補給を忘れずに。激しい運動は避け、安静に過ごします。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんは自分の気持ちを言葉にできません。痛みやかゆみで不機嫌になるのは自然なことです。保護者の方が焦らず、落ち着いて接することが赤ちゃんの安心につながります。
予防
帯状疱疹自体を完全に予防するのは難しいですが、水ぼうそうを予防することで、帯状疱疹のリスクを減らせます。赤ちゃんは水ぼうそうのワクチン(定期接種)を受けることで、水ぼうそうにかかるリスクを大きく減らせます。
ワクチン
水ぼうそうワクチン(定期接種:1歳以上)を接種することで、水ぼうそうとそれに続く帯状疱疹のリスクを減らせます。帯状疱疹用のワクチン(50歳以上対象)は赤ちゃんには使えません。
検診プログラム
帯状疱疹を予防するための特別なスクリーニング検査はありません。
合併症
治療しない場合
- 目の帯状疱疹:目の周りに発症すると、角膜(黒目)に炎症が起きたり、視力に影響することがあります。
- 皮膚の細菌感染:水ぶくれをかきむしって、そこから細菌が入るととびひ(伝染性膿痂疹)などを起こすことがあります。
- 神経痛(帯状疱疹後神経痛):通常は大人に多いですが、赤ちゃんでも痛みが長引くことがあります。
- まれに脳炎や髄膜炎など、神経系の合併症を起こすことがあります。
長期的な見通し
赤ちゃんの帯状疱疹はまれですが、適切な治療を受ければ、多くの場合は後遺症なく回復します。早期発見・早期治療が大切です。保護者の方が落ち着いて対応し、医師と連携することで、赤ちゃんの回復をしっかり支えられます。
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重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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