睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnoea)と共に生きる
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)は、眠っている間に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。息が止まることで、からだの中の酸素が減り、睡眠の質が悪くなります。このため、日中の眠気や疲れが続くことがあります。
重要な事実
- 睡眠中に呼吸が10秒以上止まることを繰り返す病気です。
- いびきが大きい、夜中に息苦しくなって目が覚めるなどの症状があります。
- 放置すると高血圧や心臓病のリスクが高まることがあります。
日本では成人の約2〜4%が睡眠時無呼吸症候群とされ、特に中高年の男性に多く見られます。
肥満の方、あごが小さい方、のどの筋肉が弱い方、家族に同じ病気の方がいる場合に多く見られます。女性よりも男性に多い傾向があります。
症状
- 睡眠中に呼吸が止まり、顔色が青くなる
- 呼びかけても反応がなく、呼吸が戻らない
- ⚠日中に突然強い眠気に襲われて運転中に事故を起こしそうになる
- ⚠胸の痛みや息切れが急に出た
一般的な症状
- 大きないびきをかく
- 夜中に息が止まっていると家族に指摘される
- 日中ひどく眠くなる
- 朝起きたときに頭痛がする
- 集中力や記憶力の低下
- 夜間頻尿(何度もトイレに起きる)
子供の症状
- いびきをかく
- 睡眠中に口を開けて息をする
- 夜中に落ち着きがない
- 成長が遅い
- 学校で集中できない
- 夜尿(おねしょ)が続く
高齢者の症状
- いびきが大きくなる
- 夜中に目が覚めやすい
- 認知機能の低下(ぼんやりする、忘れっぽい)
- 転倒しやすくなる
- うつ症状が出ることもある
原因
主な原因
- のどの奥の空気の通り道が狭くなることで起こる閉塞性睡眠時無呼吸が最も多いです。
- 脳が呼吸の指令をうまく出せない中枢性睡眠時無呼吸もあります。
リスク要因
- 肥満(BMIが25以上)
- あごが小さい、または後ろに下がっている
- 扁桃腺やアデノイドが大きい
- 飲酒や睡眠薬の使用
- 家族に睡眠時無呼吸の方がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 日中の眠気が強く、仕事や運転に支障が出ている
- 夜中に息苦しくなって目が覚めることが頻繁にある
- 家族から「寝ているときに呼吸が止まっている」と言われた
定期受診を予約すべき場合:
- 大きないびきをかくので気になる
- 朝起きたときに頭痛やのどの渇きがある
- 日中の疲れがなかなか取れない
診断
診断には、睡眠中に呼吸や酸素濃度などを調べる検査が必要です。まずはかかりつけ医か、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、または睡眠専門のクリニックを受診しましょう。
行われる可能性のある検査
- 簡易検査:自宅で指にセンサーをつけて睡眠中の酸素濃度を測ります。
- 精密検査(ポリソムノグラフィー):病院で一晩泊まり、脳波、呼吸、心拍、眼球運動などを詳しく調べます。
診察で予想されること
医師があなたの症状や生活習慣について質問します。必要に応じて検査の予約を取り、結果に基づいて治療方針を決めます。検査は痛みがなく、寝ている間に行います。
治療
治療の中心は、睡眠中に気道が狭くならないようにする方法です。軽度の場合は生活習慣の改善、中等度以上では医療機器を使う治療が一般的です。
自宅でのセルフケア
- 体重を減らす(肥満を改善する)
- 横向きで寝る(仰向けより気道が広がりやすい)
- 寝る前の飲酒や睡眠薬を避ける
- 規則正しい睡眠時間を心がける
医療治療
最もよく使われる治療はCPAP(シーパップ)という機械で、寝ている間にマスクを着けて空気を送り込み、気道を広げる方法です。その他に、口腔内装置(マウスピース)を使う方法もあります。治療法は医師が症状の程度に合わせて提案します。
手術が検討される場合
扁桃腺が大きい場合や、あごの形に問題がある場合には、手術が検討されることもあります。ただし、手術が適応となる人は限られており、まずは生活習慣の改善やCPAPを試すことが多いです。
この病気と共に生きる
治療を続けることで、日中の眠気や疲れが改善し、集中力が戻ります。CPAPを使い始めると慣れるまで少し時間がかかることがありますが、多くの人は続けるうちに違和感が減ります。
生活習慣のアドバイス
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝る前にカフェインやアルコールを控える
- 寝室の環境を整える(静かで暗く、適度な温度)
- パートナーや家族に協力してもらう
食事と運動
バランスのよい食事と適度な運動で体重をコントロールすることが重要です。特に腹囲を減らすと気道が広がりやすくなります。軽いウォーキングや水中運動など、無理なく続けられる運動から始めましょう。
精神的健康と心の健康
睡眠不足や日中の眠気は気分の落ち込みや不安を引き起こすことがあります。治療で症状が改善すれば気分も良くなることが多いですが、もし感情の波が強い場合は医師やカウンセラーに相談してください。
予防
完全に予防できるわけではありませんが、肥満を避け、適度な運動と健康的な食生活を心がけることでリスクを減らせます。また、寝る前の飲酒を控えることも予防に役立ちます。
検診プログラム
睡眠時無呼吸症候群の定期的なスクリーニングは推奨されていませんが、大きないびきや日中の眠気が続く場合は医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 心臓病(狭心症や心筋梗塞)
- 糖尿病のリスク上昇
- 日中の眠気による事故(交通事故や仕事中のミス)
長期的な見通し
適切な治療を受ければ、多くの人は症状が改善し、合併症のリスクも下がります。治療を続けることで、日常生活の質が大きく向上します。あきらめずに、医師と一緒に最適な方法を探していきましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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