Tonsillitis in adults
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
扁桃炎(へんとうえん)とは、口の奥の両側にある扁桃(リンパ組織)が炎症を起こす病気です。多くの場合、ウイルスや細菌の感染が原因で、のどの痛みや発熱などを引き起こします。
重要な事実
- 扁桃炎は子どもに多いですが、大人もかかることがあります。
- 原因の多くはウイルス感染ですが、細菌(特にA群溶血性連鎖球菌)が原因のこともあります。
- 適切な対処をすれば、ほとんどの場合は治ります。
大人の扁桃炎は子どもほど多くはありませんが、特に20~30代の成人に時々見られます。
扁桃炎はあらゆる年齢の大人がかかる可能性がありますが、ストレスや疲れがたまっているとき、免疫力が低下しているときにかかりやすくなります。
症状
- 呼吸が苦しい、息がゼーゼーする
- のどが完全にふさがれて唾液も飲み込めない
- 意識がもうろうとしている
- けいれんを起こしている
- ⚠高熱が続き、市販の解熱薬が効かない
- ⚠のどの痛みが非常に強く、水分もとれない
- ⚠扁桃の片側だけが極度にはれている
- ⚠症状が48時間以上改善せず、むしろ悪化している
一般的な症状
- のどの強い痛み(特に飲み込むとき)
- 発熱(38℃以上のことも)
- 扁桃が赤くはれたり、白や黄色の斑点(膿栓)がつく
- 首のリンパ節がはれて痛む
- 口臭がきつくなる
- 全身のだるさや筋肉痛
子供の症状
- 大人と同じ症状に加え、不機嫌になったり、よだれが増える
- 食事や水分を嫌がる
- おなかが痛いと訴えることもある
高齢者の症状
- 発熱がそれほど高くならないことがある
- のどの痛みよりも全身の倦怠感が強い
- 脱水や嚥下(えんげ)困難のリスクが高いため、注意が必要
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜウイルス、アデノウイルス、EBウイルスなど)
- 細菌感染(特にA群溶血性連鎖球菌が有名)
リスク要因
- 疲労やストレスによる免疫力低下
- 喫煙や受動喫煙
- 乾燥した環境
- 扁桃炎を起こしている人との濃厚接触
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 先述の緊急症状がある場合
- のどの痛みがひどく、水分を全く取れない
- 高熱(39℃以上)が続く
定期受診を予約すべき場合:
- のどの痛みが2~3日続いて改善しない
- 扁桃に白い斑点がある
- 首のリンパ節がはれて痛む
- 発熱がある
診断
医師がのどを観察し、扁桃の状態や首のリンパ節をチェックします。必要に応じて検査を行います。
行われる可能性のある検査
- 迅速抗原検査(のどの奥を綿棒でぬぐい、A群溶血性連鎖球菌がいるかを調べる)
- のどぬぐい培養検査(より正確に細菌を特定する)
- 血液検査(炎症の程度や原因ウイルスを調べる)
診察で予想されること
医師がのどを「あーん」と開けて見たり、綿棒でのどをぬぐう検査があります。綿棒でのどをぬぐうとき少し不快感がありますが、すぐ終わります。結果は迅速検査ならその場で数分、培養検査なら1~2日かかります。
治療
扁桃炎の治療は原因によって異なります。ウイルスが原因なら自然に治るのを待つことが多く、細菌の場合は抗菌薬(抗生物質)が使われます。どの治療も医師の指示に従って行いましょう。
自宅でのセルフケア
- 十分な睡眠をとり、体を休める
- こまめに水分を補給する(冷たいものや温かいスープなど飲みやすいもので)
- 塩水でうがいをする(コップ1杯のぬるま湯に小さじ1/2の塩を溶かす)
- 加湿器を使って部屋の湿度を保つ
- 刺激の少ない食事(おかゆ、ゼリー、アイスクリームなど)をとる
医療治療
医師は炎症や痛みを和らげる薬(解熱鎮痛薬)や、細菌感染には抗菌薬を処方することがあります。抗菌薬は医師の指示通り最後まで飲み切ることが大切です。市販ののどスプレーやトローチも症状の緩和に役立ちますが、製品によって成分が異なるため薬剤師に相談しましょう。
手術が検討される場合
扁桃摘出(へんとうてきしゅつ)は、扁桃炎が年に何度も繰り返す場合や、膿瘍(のうよう)などの合併症が起きた場合に検討されます。手術の必要性については耳鼻咽喉科の医師とよく相談してください。
この病気と共に生きる
扁桃炎の急性期は、のどの痛みや発熱で日常生活に支障が出ることがあります。安静を第一に、無理をしないでください。痛みが強いときは柔らかい食べ物を選び、冷たい飲み物でのどを潤しましょう。
生活習慣のアドバイス
- 手洗い・うがいをこまめに行い、感染を広げないようにする
- タバコは控え、受動喫煙も避ける
- 十分な睡眠とバランスの良い食事で免疫力を保つ
食事と運動
急性期は安静が必要なので激しい運動は避けましょう。食事はのどに優しいもの(スープ、おかゆ、プリンなど)を少しずつとり、無理に固いものを食べないでください。回復したら徐々に普通の食事に戻して大丈夫です。
精神的健康と心の健康
のどの痛みが続くと食事や会話がつらく、気分が落ち込むこともあります。家族や友人に症状を伝えて助けを求めたり、リラックスできる時間を作ることが大切です。症状が長引く場合は医師に相談しましょう。
予防
完全に予防するのは難しいですが、リスクを減らすことはできます。手洗いを徹底し、扁桃炎の人がいる家庭ではタオルや食器を分けると感染を防ぎやすくなります。
ワクチン
扁桃炎に直接効くワクチンはありませんが、インフルエンザワクチンなどでウイルス感染のリスクを下げることは役立つ場合があります。
検診プログラム
特に定期的な検診はありません。症状があれば早めに医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 扁桃周囲膿瘍(のどの奥に膿がたまる)
- リウマチ熱(関節や心臓に炎症を起こすことがある)
- 連鎖球菌感染後糸球体腎炎(腎臓の炎症)
長期的な見通し
扁桃炎は適切な治療を受ければ、ほとんどの場合問題なく治ります。まれに合併症が起こることもありますが、早期に受診すれば防げることが多いので安心してください。繰り返す場合は医師と手術を含めた長期的な対策を話し合うことができます。
サポートを探す
外部リンクは第三者のウェブサイトを開きます。Ruqelo は外部コンテンツについて責任を負いません。団体名の掲載は推奨を意味するものではありません。
必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
関連する疾患
情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月19日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
免許を持つ医療者のアドバイスを補うために使い、代わりにはしないでください。
症状が重篤、悪化、または緊急の場合は、地域の救急番号に電話するか、緊急医療を受けてください。