妊娠中の2型糖尿病との暮らし方
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
2型糖尿病は、体がインスリンをうまく使えなくなることで血糖値が高くなる病気です。妊娠中はホルモンの影響で血糖が上がりやすく、すでに2型糖尿病がある方や妊娠中に発症する方がいます。しっかり管理すれば、元気な赤ちゃんを産むことができます。
重要な事実
- 妊娠中に血糖値を管理すると、お母さんと赤ちゃんの健康リスクが減ります。
- 治療は食事・運動・インスリン注射が中心で、経口薬は通常使いません。
- 出産後は血糖値が改善することが多いですが、将来の糖尿病リスクが高まります。
日本では妊娠の約1~2%にみられ、近年増加傾向にあります。厚生労働省も注意を呼びかけています。
妊娠前から2型糖尿病がある方や、肥満・家族歴・高齢妊娠などリスクのある方に多くみられます。
症状
- 意識がもうろうとする
- 呼吸が速く深くなる
- 吐き気や腹痛がひどい
- 果物のような甘い匂いの息(ケトアシドーシスの兆候)
- ⚠血糖値が非常に高い(目安: 250 mg/dL以上)
- ⚠日中ずっとだるい、熱がある
- ⚠感染症の症状(熱、咳、排尿痛など)
一般的な症状
- のどが異常に渇く
- 尿の回数や量が増える
- 疲れやすい
- 視界がぼやける
子供の症状
- この項目は妊婦自身の症状に関するもので、子どもには直接あてはまりません。
高齢者の症状
- この項目は妊娠中の女性を対象としているため、高齢者向け症状は省略します。
原因
主な原因
- 妊娠中に胎盤から出るホルモンがインスリンの働きを弱める(インスリン抵抗性が高まる)
- すでに2型糖尿病がある場合、妊娠でさらに血糖コントロールが難しくなる
リスク要因
- 肥満(特に妊娠前のBMIが高い)
- 家族に2型糖尿病の人がいる
- 35歳以上の妊娠
- 過去に妊娠糖尿病になったことがある
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 緊急症状(上記「callEmergency」)が出た場合 → すぐに119番または救急外来へ
- 血糖値が目標範囲(医師から指示された範囲)を大きく超え、自分で対処できない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 妊娠がわかったらすぐに産婦人科と糖尿病の専門医を受診する
- 定期的な血糖測定と健診(通常2~4週ごと)
- 食事や運動について栄養士や助産師に相談する
診断
妊娠初期に血液検査で血糖値を調べます。すでに糖尿病と診断されている方も、妊娠後はより細かい管理が必要です。
行われる可能性のある検査
- 空腹時血糖検査
- 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)
- ヘモグロビンA1c(HbA1c)検査(過去1~2か月の平均血糖)
診察で予想されること
診断後は週に数回の血糖自己測定、食事記録、定期的な体重チェックが始まります。医師・助産師・栄養士がチームでサポートします。
治療
治療の目標は、血糖値を妊娠中に安全な範囲に保つことです。食事と運動が基本で、それだけでは足りない場合はインスリン注射を追加します。経口血糖降下薬は妊娠中は推奨されません。
自宅でのセルフケア
- 食事は3食規則正しく、野菜・たんぱく質を中心に、糖質は適量に
- 毎日20~30分の軽い運動(医師の許可を得てウォーキングなど)
- 血糖値を1日4~6回測り、記録をつける
- 低血糖のサイン(冷や汗・動悸・ふるえ)に注意し、すぐにブドウ糖やジュースを摂る
- 禁煙・禁酒を徹底する
医療治療
インスリン注射が第一選択です。医師があなたの血糖パターンに合わせて、注射の種類や回数、量を調整します。初めての方でも病院で使い方をしっかり指導してもらえます。
手術が検討される場合
妊娠中に2型糖尿病の手術は通常行いません。出産後の体重管理や糖尿病治療の一環として、減量手術を検討する場合は、産後に医師と相談してください。
この病気と共に生きる
血糖管理が日常の一部になります。食事の計画、血糖測定、インスリン注射を習慣にしましょう。体調の変化をメモしておくと、医師に伝えやすくなります。
生活習慣のアドバイス
- ストレスをためない(深呼吸、趣味の時間をつくる)
- 十分な睡眠をとる
- 家族や職場に病気のことを伝え、協力を得る
- 定期的に産婦人科と糖尿病内科を受診する
食事と運動
食事は栄養士と相談して、炭水化物・たんぱく質・脂質のバランスが取れたメニューに。間食は控えめに。運動は医師の許可があれば、ウォーキングやマタニティヨガが安全です。過度な運動は避けてください。
精神的健康と心の健康
血糖コントロールの不安や、妊娠中の体の変化で気分が落ち込むことがあります。一人で抱え込まず、パートナーや医療者に話しましょう。必要ならカウンセリングも検討できます。
予防
妊娠前から健康な体重を保ち、バランスの良い食事と適度な運動をすることで、妊娠中の血糖上昇リスクを下げられます。ただし、すでに2型糖尿病がある場合は「予防」ではなく「適切な管理」が重要です。
ワクチン
該当しません。
検診プログラム
妊娠初期に血液検査で糖尿病のスクリーニングが行われます。リスクの高い方は早めに検査を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- お母さんのリスク: 妊娠高血圧症候群、巨大児による難産、帝王切開の確率上昇
- 赤ちゃんのリスク: 出生直後の低血糖、黄疸、呼吸障害、将来の肥満や糖尿病リスク増加
長期的な見通し
適切な治療と自己管理を行えば、合併症のリスクは大きく減り、健康な赤ちゃんを出産できる可能性はとても高いです。出産後も定期的に血糖値をチェックし、将来の糖尿病に備えましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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