子どものめまい(めまいと上手に付き合うために)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
めまいとは、自分や周りが回っているように感じたり、ふわふわと不安定な感じがする症状のことです。子どもでも起こることがあり、多くの場合、一時的で心配ありません。
重要な事実
- めまいは病気そのものではなく、何らかの原因による症状です。
- 子どものめまいの多くは、耳の感染症や片頭痛(偏頭痛)が原因です。
- めまいのほとんどは自然に治るか、治療でよくなります。
- まれに、脳や神経に関わる重い病気が原因の場合もありますが、それはごく一部です。
子どものめまいは、大人ほど多くはありませんが、決して珍しい症状ではありません。特に学齢期の子どもで時々見られます。
めまいは幼児から思春期の子どもまであらゆる年齢で起こりますが、特に小学校高学年から中学生くらいの年齢で多く見られます。
症状
- 突然の強いめまいで立っていられない
- めまいと一緒に意識を失った(気を失った)
- めまいと同時に激しい頭痛がある
- めまいと一緒に言葉がうまく話せない、顔や手足が動かしにくい
- めまいと一緒にけいれん(ひきつけ)を起こした
- ⚠めまいが何度も繰り返す、または1時間以上続く
- ⚠めまいと一緒に高い熱がある
- ⚠めまいのあとに耳が聞こえにくくなった
- ⚠めまいで転んでケガをした
- ⚠めまいのために水分や食事がとれない
一般的な症状
- 自分がぐるぐる回っているように感じる
- 周りが回っているように見える
- ふわふわした不安定な感じ
- 気持ちが悪くなる、吐き気や嘔吐を伴う
- 目の焦点が合いにくい
- よろける、転びそうになる
子供の症状
- 急に「めまいがする」と言う
- 頭を動かすと悪化する
- めまいの前に耳の痛みや耳のつまりを訴えることがある
- めまいの後に頭痛を伴うことがある(片頭痛関連の場合)
- 小さな子どもは「気持ち悪い」「ふらふらする」と表現することが多い
- 普段より機嫌が悪かったり、ぐずったりする
高齢者の症状
- この記事は子どものめまいについてのため、高齢者に関する症状は省略します。必要に応じて医師にご相談ください。
原因
主な原因
- 内耳(耳の奥のバランスを感じる部分)のトラブル(中耳炎、内耳炎など)
- 片頭痛(偏頭痛)に伴うめまい(小児期の片頭痛はよく見られます)
- 低血圧や貧血(立ちくらみのようなめまい)
- 強いストレスや不安
- 乗り物酔い
- まれに脳や神経の病気(てんかん、脳腫瘍など)
リスク要因
- よく中耳炎(耳の感染症)を起こす子ども
- 片頭痛(偏頭痛)のある家族がいる場合
- アレルギー性鼻炎がある
- ストレスの多い環境(学校や家庭の問題)
- 睡眠不足や疲れがたまっている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- めまいが突然起こり、意識がもうろうとする
- めまいのために歩けない
- めまいと一緒に激しい頭痛やけいれんがある
- めまいと一緒に半身のまひやしびれがある
定期受診を予約すべき場合:
- めまいが何度も繰り返す
- めまいのために学校生活や日常生活に支障が出る
- めまいと一緒に耳の痛みや聞こえにくさがある
- めまいの原因が心配で、一度診てもらい安心したい場合
診断
医師はまずお子さんの症状や経過について詳しく聞きます。その後、必要に応じて耳や神経の診察、バランスの検査などを行います。
行われる可能性のある検査
- 問診(いつから、どんなめまいか、どんな時に起こるかなど)
- 耳の診察(中耳炎や耳垢の詰まりがないか)
- 聴力検査
- バランス検査(片足立ちや歩行の様子を見る)
- 頭位眼振検査(頭の位置を変えた時の目の動きを見る)
- 必要に応じて血液検査やMRI検査
診察で予想されること
診察ではお子さんがめまいを怖がらないよう、優しく説明しながら進められます。痛みを伴う検査はほとんどありません。医師が「心配ない」と言ったら、安心して日常生活を続けて大丈夫です。
治療
治療は原因によって異なります。多くの場合、安静にすることで改善しますが、原因となる病気がある場合はその治療を行います。めまいそのものを抑える薬が使われることもありますが、医師の指示のもとで使います。
自宅でのセルフケア
- めまいが起きたら、すぐに座るか横になり、目を閉じて安静にする
- ゆっくりと頭を動かすようにする(急に動かさない)
- めまいの時は明るい光や大きな音を避ける
- 水分を十分にとる(脱水はめまいを悪化させることがあります)
- 疲れやストレスをためないように、十分な睡眠と休息をとる
医療治療
めまいの原因に応じて、耳の感染症には抗菌薬(細菌を抑える薬)、片頭痛には予防や発作を和らげる薬、内耳の異常にはめまいを抑える薬などが使われます。いずれも医師の診断と処方が必要です。市販のめまい薬を子どもに使うのは避けてください。
手術が検討される場合
ごくまれに、内耳の病気や腫瘍などが原因で手術が必要になる場合がありますが、子どもで手術が必要になることはほとんどありません。
この病気と共に生きる
めまいが続く場合は、家庭での安全に注意しましょう。お子さんがめまいを起こしたときのために、周りに家具の角など危ないものがないようにします。学校の先生にもめまいのことを伝えておくと、必要な時に休ませてもらえます。
生活習慣のアドバイス
- 規則正しい生活リズムを心がける(睡眠、食事、活動)
- ストレスをためないように、好きな遊びやリラックスの時間を作る
- ゲームやスマホの見過ぎに注意する(目の疲れや肩こりがめまいを誘発することがあります)
- 乗り物酔いしやすい子は、乗車前に酔い止めの薬を医師に相談して使う
食事と運動
バランスのよい食事をとり、特に鉄分やビタミンB群が不足しないようにしましょう(貧血予防)。無理のない範囲で、散歩や軽い運動を続けることは血流をよくし、めまいの予防に役立ちます。
精神的健康と心の健康
めまいが続くと、子どもは「まためまいが起きたらどうしよう」と不安になりやすいです。学校を休むことが続くと、勉強の遅れや友達関係の悩みが生じることもあります。お子さんの気持ちに寄り添い、安心させてあげてください。必要なら医師や学校のスクールカウンセラーに相談しましょう。
予防
すべてのめまいを予防することはできませんが、規則正しい生活、十分な睡眠、バランスのよい食事、ストレス管理などの健康的な習慣は、めまいの発生を減らすのに役立ちます。
ワクチン
中耳炎の予防にはインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンが役立つことがあります。予防接種についてはかかりつけ医に相談してください。
検診プログラム
めまいを予防するための特別な検診はありませんが、健康診断で貧血や耳の病気がないかチェックしておくことは良い習慣です。
合併症
治療しない場合
- めまいによる転倒やケガ
- 学校を長く休むことで学習や社会性に影響が出る
- 不安や恐怖が強くなり、外出や学校に行けなくなる(不登校の原因になることも)
- まれに、原因となる病気(例:脳腫瘍)の進行を見逃すリスク
長期的な見通し
子どものめまいは、多くの場合、適切な診断と治療で改善します。原因が特定できれば、その治療でめまいも治まることがほとんどです。一過性のものが多く、長く続くことはまれです。お子さんの成長とともに自然に治ることもよくあります。安心して、医師と一緒に一番良い方法を見つけていきましょう。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月30日
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