妊娠中のビタミンB12不足について
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ビタミンB12は、赤ちゃんの脳や神経の発達に欠かせない栄養素です。妊娠中にこのビタミンが不足すると、貧血(血が足りなくなること)や、赤ちゃんの成長に影響が出ることがあります。
重要な事実
- ビタミンB12は、赤ちゃんの神経管(のうとせきずいのもと)の正常な発達を助けます。
- 不足すると、お母さんに疲れやめまい、手足のしびれなどが出ることがあります。
- 妊娠中のB12不足は、食べ物からの摂取が少ない場合や、胃や腸の病気で吸収がうまくいかない場合に起こりやすいです。
妊娠中のビタミンB12不足は、特に菜食(ベジタリアンやビーガン)の方や、胃の手術を受けたことのある方に多く見られますが、全体としてはまれな状態です。
妊娠中の女性全員に可能性がありますが、特に動物性食品をほとんど食べない方、胃腸の病気(クローン病や萎縮性胃炎など)がある方、または過去に胃の手術を受けた方に多いです。
症状
- 意識がもうろうとする
- 激しい頭痛やめまいで立っていられない
- 突然の視力低下や物が二重に見える
- 呼吸が苦しい、胸が痛い
- ⚠動悸が続く、息切れが日常生活に影響する
- ⚠手足のしびれが強くなって歩きにくい
- ⚠記憶力の低下が急に進んだ
一般的な症状
- 疲れやすく、体が重く感じる
- 顔色が青白い
- 動悸や息切れ
- 手足のしびれやピリピリ感
- 記憶力や集中力の低下
- 気分が落ち込みやすい
子供の症状
- このトピックは妊娠中の母親の状態に関するもので、子ども自身に直接の症状はありません。ただし、お母さんのB12不足が続くと、赤ちゃんの発達に影響が出ることがあります。
原因
主な原因
- 食事からのビタミンB12摂取不足(特に菜食や偏った食事)
- 胃や腸の病気でビタミンB12の吸収が悪い
- 悪性貧血(じょうせいひんけつ:免疫の異常でB12が吸収できない)
- 胃の切除手術や胃バイパス手術を受けた
リスク要因
- ベジタリアンやビーガンの食事をしている
- 胃腸の病気(クローン病、セリアック病など)がある
- 胃の手術を受けたことがある
- 糖尿病の薬(メトホルミン)を長期間使っている(ただし薬名は一般名であり、ここでは記載しない)
- 妊娠中のつわりがひどくて食事が十分に取れなかった
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 意識がもうろうとする、激しい頭痛やめまいがある
- 呼吸が苦しい、胸が痛い
定期受診を予約すべき場合:
- 妊娠中に疲れや息切れが続く場合
- 手足のしびれや違和感がある場合
- 記憶力や集中力が落ちたと感じる場合
- 妊娠初期の血液検査で貧血を指摘された場合
診断
医師があなたの症状や食事の話を聞き、血液検査でビタミンB12の量を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液中のビタミンB12濃度を測る採血
- 必要に応じて、ホモシステインやメチルマロン酸という物質の値も調べることもあります
- 原因となる胃腸の病気がないか、追加の検査をすることもあります
診察で予想されること
採血は特別な準備は不要で、腕から数ミリリットルの血液を取るだけです。結果は数日から1週間程度でわかります。
治療
ビタミンB12不足の治療は、不足しているビタミンを補うことが基本です。多くの場合、飲み薬や注射で補充します。
自宅でのセルフケア
- 動物性食品(肉、魚、卵、乳製品)をバランスよく食べる
- 菜食の方は、ビタミンB12が強化された食品(シリアルや豆乳など)を積極的に選ぶ
- 医師や管理栄養士と相談して、妊娠中の食事計画を立てる
医療治療
医師はビタミンB12のサプリメント(錠剤)を処方することがあります。吸収に問題がある場合は、定期的な注射で補充することもあります。いずれの場合も、医師の指示に従って正しい量と方法で行ってください。
手術が検討される場合
該当しません
この病気と共に生きる
治療を始めれば、多くの症状は数週間から数か月で改善します。妊娠中は定期的に血液検査を受け、ビタミンB12の値が正常であることを確認しましょう。
生活習慣のアドバイス
- バランスの取れた食事を心がける
- 妊娠中は医師の指示に従ってビタミンB12を含むサプリメントを利用する
- 規則正しい生活と十分な休息をとる
食事と運動
ビタミンB12は動物性食品に多く含まれます。卵、牛乳、ヨーグルト、魚、肉を適量食べましょう。菜食の場合は、ビタミンB12強化食品(豆乳やシリアル)を利用してください。医師や管理栄養士に相談すると安心です。軽い運動(散歩など)は血行を良くし、体調管理に役立ちます。ただし、無理をしないでください。
精神的健康と心の健康
ビタミンB12不足は気分の落ち込みや不安を引き起こすことがあります。妊娠中はホルモンの変化もあり、気持ちが不安定になりやすい時期です。もし「何もやる気がしない」「悲しい気持ちが続く」と感じたら、一人で抱えずに医師や助産師に相談してください。
予防
はい、多くは予防可能です。妊娠前からバランスの良い食事を心がけ、特に妊娠初期には十分なビタミンB12を摂取することが大切です。菜食の方や吸収障害がある方は、妊娠前に医師に相談すると安心です。
検診プログラム
妊娠初期の血液検査でビタミンB12の値を測定することがあります。特にリスクのある方は、医師に検査を依頼しましょう。
合併症
治療しない場合
- お母さんの貧血が悪化し、疲れや息切れが激しくなる
- 神経障害(手足のしびれや歩行困難)が進む
- 赤ちゃんの神経管閉鎖障害(二分脊椎など)のリスクが高まる
- 赤ちゃんの成長や発達に影響が出る可能性がある
長期的な見通し
治療を始めれば、ほとんどの症状は改善します。早期に発見して適切に対処すれば、赤ちゃんへの影響を防ぐことができます。妊娠中も出産後も、医師と一緒に健康を管理していくことが大切です。希望を持って、前向きに取り組みましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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