赤ちゃんの疝痛(コリック)を予防する方法
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
疝痛(コリック)とは、健康な赤ちゃんなのに激しく泣き続けてしまう状態のことです。生後2〜3週ごろから始まることが多く、1日に3時間以上、週に3日以上、泣くことが続くのが特徴です。原因はまだ完全にはわかっていませんが、赤ちゃんの消化や神経が未熟なことが関係していると考えられています。多くは自然に治るため、心配しすぎなくて大丈夫です。
重要な事実
- 疝痛は、生後1〜4か月の赤ちゃんの約10〜20人に1人に見られます。
- 原因はまだ研究中ですが、おなかのガスや脳の発達、環境の変化などが関係していると考えられています。
- 特別な治療法はありませんが、抱っこや生活の工夫で泣きが和らぐことがあります。
- 多くの場合、生後4〜6か月までに自然に良くなります。
はい、とてもよくあることです。生後1〜4か月の赤ちゃんのおよそ10〜20%にみられます。
健康な赤ちゃんに起こります。早産児や低出生体重児では少し多くみられることもあります。
症状
- 高熱がある(38℃以上)
- ぐったりして反応が悪い
- 呼吸が苦しそう、息を止めるような様子がある
- けいれんを起こした
- ウンチに血が混じっている
- ミルクやおっぱいをまったく受けつけない
- ⚠泣き方がいつもと明らかに違い、長時間続く
- ⚠体重が増えない、または減っている
- ⚠吐くことが多く、下痢や便秘が続く
- ⚠おなかがパンパンに張って触ると嫌がる
一般的な症状
- 夕方から夜にかけて激しく泣く
- 顔を赤くして泣く
- おなかを張らせて足を曲げる
- 拳を強く握る
- なかなか泣き止まない
- ミルクやおっぱいは飲めるのに、飲んだ後や哺乳中に泣く
子供の症状
- 生後2〜3週ごろから泣きが増え始める
- 1日3時間以上、週に3日以上続く泣きが見られる
- 泣いているときは機嫌が悪く、あやしてもなかなか泣き止まない
- 泣き止んだあとは元気で、発育にも問題がない
高齢者の症状
- 乳児の疝痛は成人には見られません。この症状は赤ちゃん特有のものです。
原因
主な原因
- 原因はまだはっきりと解明されていません。
- 消化器官が未熟で、おなかにガスがたまりやすいことが関係していると考えられています。
- 光や音、触れられ方などに敏感に反応してしまうことがあります。
- 親の不安や緊張が赤ちゃんに伝わっている可能性も指摘されています。
- ミルクの飲み方や哺乳のリズムが影響することがあります。
リスク要因
- 生後1〜4か月の赤ちゃん
- 早産児や低出生体重児
- たばこの煙(受動喫煙)にさらされている
- 親がストレスを感じている、疲労がたまっている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱、ぐったり、けいれん、血便など、緊急のサインがある場合
- 水分が取れず、おしっこがいつもより明らかに少ない場合
定期受診を予約すべき場合:
- 泣きが毎日続き、心配な場合
- 体重が増えていない、または哺乳量が減っている場合
- 吐く回数が多い、下痢や便秘が続く場合
- 疝痛の対応についてアドバイスを受けたい場合
診断
疝痛は、特別な検査で診断するのではなく、赤ちゃんの泣き方や様子、診察の結果をもとに、ほかの病気がないかを確認しながら診断されます。小児科医やかかりつけ医が、詳しい話を聞き、体を診て、体重や発育の状態を確認します。
行われる可能性のある検査
- 特別な検査はありませんが、ほかの病気を調べるためにおこなうことがあります。
- 体重測定
- 尿検査や便の検査(必要な場合)
- 腹部エコー(必要に応じて)
診察で予想されること
医師は、泣き始めた時期、泣く時間帯、一日の泣く時間の合計、哺乳の様子、ウンチの状態、ご家族の様子などを詳しく聞きます。必要なら、実際に授乳やゲップの仕方を見てもらい、アドバイスを受けることもできます。
治療
疝痛を完全に治す特別な治療法はありません。赤ちゃんの快適さを大切にした対応や、生活リズムの工夫、親がリラックスすることが、泣く時間を減らす助けになります。症状が続く場合は、医師に相談しながら対処していきます。
自宅でのセルフケア
- 抱っこしてゆらゆらと揺らす、またはおくるみで包む
- おなかを優しくマッサージする、または温める
- ミルクのあとしっかりゲップをさせる
- 部屋を静かにして照明を落とすなど、心地よい環境をつくる
- おしゃぶりを使いたいときは、医師や助産師に相談する
- 親が休憩をとり、リラックスする時間を作る
医療治療
医師が診察したうえで、必要に応じて腸のガスを減らすお薬や、ミルクの種類の変更を提案することがあります。しかし、自己判断で市販薬やミルクを変更するのは避けてください。必ず医療機関や保健師に相談してください。
手術が検討される場合
疝痛に対して手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
赤ちゃんが泣き続けると心配になるのは自然です。まずは「泣くことは赤ちゃんの仕事」ととらえ、自分を責めすぎないようにしましょう。泣きが始まる時間帯は、家事を休んで赤ちゃんと過ごす時間を確保すると気が楽になります。
生活習慣のアドバイス
- 夜は照明を暗くして、静かな時間をつくる
- 赤ちゃんの眠る場所を一定のリズムで整える
- 親が十分に休めるように、家族や友人に家事を頼む
- たばこの煙は避ける
- 地域の子育て支援サービスを利用する
食事と運動
母乳で育てている場合、お母さんの食事が疝痛に直接影響するという強い証拠はありません。ただし、カフェインや乳製品を多くとると赤ちゃんの様子が変わることもあるため、気になる場合は医師や助産師に相談してみましょう。また、親が軽い運動や散歩でリフレッシュすることも、育児への負担を減らすのに役立ちます。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんが泣きやまないと、親は疲れや不安、無力感を感じることもあります。これは決してあなたが悪いわけではありません。自分の感情を大切にし、話を聞いてくれる人を見つけてください。眠れない、気分が沈むなどの症状が続く場合は、保健師や医師に相談しましょう。
予防
疝痛を完全に予防する方法はまだありません。しかし、赤ちゃんのサインを早く見つけて、泣く前に抱っこや授乳などで応えてあげると、強く泣く時間が短くなることもあります。怒ったり焦ったりせず、穏やかに対応することが大切です。
ワクチン
疝痛を直接予防するワクチンはありませんが、定期的な予防接種をきちんと受けることで、ほかの感染症から赤ちゃんを守ることができます。
検診プログラム
疝痛のための特別な検診はありませんが、乳児健診で体の状態や発育を確認することは、赤ちゃんの健康管理の基本です。
合併症
治療しない場合
- 疝痛自体が重い病気を引き起こすことはほとんどありません。
- ただし、親が疲れ果てて、うつ状態や強い不安になることがあります。
- 育児ストレスから、赤ちゃんに強い揺さぶりや虐待をしてしまうリスクも指摘されています。
長期的な見通し
疝痛は生後4〜6か月ごろまでに自然に治っていくことがほとんどです。この時期は思ったより長く感じるかもしれませんが、必ず終わりがきます。無理をせず、助けを求めながら、赤ちゃんとの時間をゆったりと過ごしてください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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