子どもの発疹と吐き気(はきけ)
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
「発疹と吐き気」は、ひとつの病気の名前というわけではなく、子どもに赤い発疹と吐き気が同時にみられる状態をまとめてよぶものです。原因はウイルス感染やアレルギー、細菌感染などさまざまで、多くは自然に治りますが、まれにすぐに治療が必要な重い病気のサインであることもあります。
重要な事実
- 発疹と吐き気は子どもによくみられる症状の組み合わせです。
- 原因の多くはウイルス感染で、保育園や幼稚園で広がることがあります。
- 紫っぽい発疹やぐったりした様子がある場合はすぐに医療機関へ相談してください。
はい、子どもに発疹と吐き気の両方が出ることはめずらしくありません。ウイルス性の発疹症はとくに幼い子どもでよくみられます。
主に乳幼児から学齢期の子どもにみられますが、どの年齢でも起こりえます。免疫力が未熟な乳児や、持病がある子どもは注意が必要です。
症状
- 発疹が紫や赤黒い色で、押しても消えない(皮膚の内出血が疑われる)
- 首が硬くて前に曲げられない
- 意識がぼんやりしている、呼びかけに反応しない
- 激しい頭痛を訴える
- けいれんを起こした
- 呼吸が苦しそう、顔や唇が腫れる
- ⚠高熱が続く(特に乳児)
- ⚠水分がまったく取れない
- ⚠何度も吐いてぐったりしている
- ⚠発疹が急速に広がる
- ⚠痛みが強い(頭痛・腹痛)
一般的な症状
- 体に赤い発疹が出る
- 吐き気や嘔吐(もどすこと)
- 食欲がない
- ぐったりする
子供の症状
- 機嫌が悪い
- いつもより泣く
- ミルクや水分を飲まない
- 眠そうにして反応が鈍い
- おなかを痛がる
高齢者の症状
- 年長児や思春期の子どもでは頭痛や関節の痛みを伴うことがあります
- 発疹がかゆみを伴うことが多い
- 吐き気が続く場合は脱水に注意が必要
原因
主な原因
- ウイルス感染(はしか、風しん、水ぼうそう、突発性発疹など)
- 細菌感染(まれに重症化する髄膜炎菌感染症など)
- アレルギー反応(食べ物や薬に対するアレルギー)
- ウイルス性胃腸炎に伴う発疹
リスク要因
- 免疫力が低下している(病気や治療による)
- 予防接種をまだ受けていない、または受けられない
- 保育所や幼稚園など集団生活で感染症が流行している
- 食物アレルギーがある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 発疹が紫っぽい
- ぐったりしている
- 水分が取れない
- 首の硬さや意識障害がある
定期受診を予約すべき場合:
- 発疹や吐き気が続く場合
- 発熱が2日以上続く場合
- かゆみが強くて眠れない場合
診断
医師がお子さんの全身の状態を診て、発疹の形や場所、吐き気の程度、経過を聞きながら診断をすすめます。多くの場合、問診と診察だけである程度の見当がつきます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(炎症反応やウイルス抗体)
- のどを綿棒でこする咽頭ぬぐい検査
- 細菌感染が疑われる場合の髄液検査(腰椎穿刺)
診察で予想されること
診察では発疹を見せるときに下着まで見せられるように、短めの服装が便利です。いつから症状があり、どのような経過をたどったかを伝えると、診断の助けになります。
治療
治療は原因によって決まります。ウイルス性の場合は、水分補給と休養が中心です。細菌感染が疑われる場合は、医療機関での治療が必要です。アレルギーが原因の場合は、原因となるものを避けます。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分を与える(吐くときは少しずつ)
- 発疹をかかないように、爪を短く切り、清潔にする
- 室温を快適にし、厚着をさせすぎない
- 食べられるなら、消化の良いものを少量ずつ
医療治療
医療機関では、細菌感染に対して抗生物質、かゆみが強い場合には抗ヒスタミン薬(内服薬や塗り薬)、吐き気には症状を抑える薬が処方されることがあります。どの薬も医師がお子さんの年齢や状態に合わせて選びます。脱水が強い場合には点滴を行うこともあります。
手術が検討される場合
この症状に対して手術が必要になることはほとんどありません。
この病気と共に生きる
自宅では、お子さんの状態をこまめに観察しましょう。睡眠と水分をしっかりとり、病気がうつる場合もあるので、兄弟姉妹や家族への感染に注意します。
生活習慣のアドバイス
- 手洗い・うがいを習慣にする
- タオルや食器を家族と分けない
- 発疹があるうちは保育や学校を休む(医師の指示に従う)
食事と運動
吐き気があるときは、無理に食べさせる必要はありません。水分が取れるようになったら、おかゆ、うどん、バナナなど食べ慣れたものを少しずつ与えましょう。運動は、体調が戻ってから始めるのが安心です。
精神的健康と心の健康
お子さんが不調のときは、親も心配で疲れてしまいます。不安なときはひとりで抱えず、かかりつけ医や地域の子育て支援サービスに相談しましょう。
予防
原因となる感染症の中には、予防接種で防げるものがあります。指示された時期に予防接種を受けることは、重症化を防ぐためにとても大切です。
ワクチン
はしか・風しん、水ぼうそうなどの予防接種が対象です。予防接種の時期や種類は、厚生労働省の予防接種スケジュールに沿って受けましょう。
検診プログラム
乳幼児健診を定期的に受けることで、発育や健康状態を確認できます。
合併症
治療しない場合
- 重症の細菌感染(髄膜炎菌感染症など)では、命に関わることがあります
- 吐き気が続くと脱水症になることがあります
- 発疹をかき壊すと細菌の二次感染を起こすことがあります
長期的な見通し
多くの発疹と吐き気は、数日から1週間ほどで自然に良くなります。適切な治療を受ければ、ほとんどは後遺症なく回復します。早めに相談し、正しい対応をすることで、安心して経過を見守ることができます。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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