子どもの耳の感染症(中耳炎)と吐き気
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
子どもの耳の感染症(中耳炎)は、耳の奥にある「中耳」という場所に細菌やウイルスが入って炎症を起こす病気です。炎症が近くの神経に影響すると、耳の痛みに加えて吐き気や嘔吐を伴うことがあります。
重要な事実
- 子どもは耳と鼻をつなぐ管が短くて太いため、風邪のあとに中耳炎になりやすいです。
- 耳の痛みや発熱、機嫌の悪さに加えて、吐き気を訴えることがあります。
- 多くの場合、約1~2週間で改善しますが、繰り返すこともあります。
とてもよくある病気です。特に小さな子どもは耳の構造の特徴から、大人よりも中耳炎にかかりやすいと言われています。
多くは3歳までの子どもですが、それ以上の子どもや学童期にも見られます。特に風邪をひいた後や、集団生活を始めたばかりの時期に増えます。
症状
- けいれんが止まらない
- 意識がもうろうとしている
- 呼吸が苦しそう
- ぐったりして反応が弱い
- ⚠39度以上の高熱が続く
- ⚠激しい耳の痛みで泣き止まない
- ⚠吐き続けて水分が取れない
- ⚠耳から膿や血が出る
- ⚠首を硬くして動かそうとしない
一般的な症状
- 耳の痛み
- 耳が聞こえにくい
- 吐き気・嘔吐
- 機嫌が悪く、ぐずる
子供の症状
- 耳を引っ張る、耳のあたりを触る
- いつもより泣き止まない
- ミルクや食事をうまく飲み込めない
- 吐き戻す、または嘔吐する
- 寝つきが悪く、夜中に起きて泣く
高齢者の症状
- この記事は子ども向けの情報です。高齢者の耳の感染症ではめまいやふらつき、耳だれなどが主な症状になることがあり、子どもとは症状が異なります。気になる場合は医療機関に相談してください。
原因
主な原因
- 風邪やインフルエンザなどの後に、細菌やウイルスが中耳に入る
- 鼻水やばい菌が耳管を通って中耳に広がる
- タバコの煙などの刺激で、鼻やのどの炎症が悪化する
リスク要因
- 保育園や幼稚園など、集団生活をしている
- ミルクを飲みながら寝る習慣がある
- 兄弟姉妹がいて、風邪をもらいやすい
- アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎がある
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 耳の痛みが強く、泣き止まない、眠れない
- 耳だれや出血がある
- 吐き気が続き、水分がほとんど取れない
定期受診を予約すべき場合:
- 風邪をひいたあとに、耳を触ることが多い
- テレビの音が聞こえにくい、呼びかけへの反応が鈍い
- 中耳炎を何度も繰り返す
診断
医師が耳の奥を専用のライト付き器具(耳鏡)で観察し、鼓膜の状態を確認します。必要に応じて、耳の動きを調べる検査も行います。
行われる可能性のある検査
- 鼓膜の観察(耳鏡で赤みや腫れ、水のたまりを確認)
- 鼓膜の動きを調べる検査(ティンパノメトリ)
- 聴力検査(聞こえの状態が心配な場合)
診察で予想されること
診察は短時間で終わることがほとんどです。痛みや吐き気が強い場合は、先に症状を和らげる処置や薬の説明があります。医師が原因や経過を分かりやすく説明してくれます。
治療
中耳炎の治療は、痛みや吐き気を和らげながら、体の自然な回復力を待つ方法と、細菌感染が疑われる場合に抗菌薬を使う方法があります。実際の治療は医師が症状や年齢に合わせて判断します。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分を取らせ、脱水を防ぎます
- 痛みがつらいときは、医師や薬剤師に相談してから市販の小児用鎮痛薬を使う
- 冷たいタオルを耳のまわりに軽く当てると、痛みが和らぐことがあります(炎症が強いときは避ける)
- 頭を少し高くして休ませると、耳のつまり感が楽になることがあります
- 吐き気があるときは無理に食事をさせず、少しずつ水分を飲ませます
医療治療
医師は、痛み止めや解熱用の薬を処方することがあります。細菌感染が疑われる場合には抗菌薬を使うことがありますが、種類や飲み方は医師の指示に従います。吐き気が強いときは、吐き気を和らげる薬が検討されることもあります。いずれの薬も、自己判断で使わず、医師の指示に従ってください。
手術が検討される場合
中耳炎を繰り返す、耳だれが長引く、聞こえに影響がある場合には、鼓膜に小さなチューブを入れる「鼓膜チューブ留置術」という手術が検討されることがあります。子どもの成長とともに、手術が必要なくなることも多いです。
この病気と共に生きる
治療中は、無理せず家で安静に過ごすことが大切です。痛みや吐き気が強いときは、体を横にして休ませ、水分を少しずつ与えましょう。症状が落ち着いても、耳のつまり感はしばらく続くことがあります。
生活習慣のアドバイス
- 頭を高くして寝る
- タバコの煙を避ける
- 鼻水があるときは、片側ずつやさしく鼻をかむ
- 薬は医師の指示どおりに、最後まで飲み切る
食事と運動
吐き気があるときは、食事を無理強いせず、まずは水分を優先しましょう。お茶やスープ、程よい温度のものを少量ずつ与えます。体調が落ち着いたら、おかゆやうどんなど消化のよいものから始めてください。激しい運動は、医師に許可が出るまで控えましょう。
精神的健康と心の健康
小さな子どもは痛みや吐き気を言葉でうまく伝えられず、ずっと泣いたりぐずったりすると、家族も疲れや不安を感じます。無理をせず、パートナーや家族、地域の支援に頼ることも大切です。
予防
完全に防ぐことはできませんが、風邪をひいたときに早めに対応する、タバコの煙を避けるなどで、リスクを減らすことはできます。
ワクチン
インフルエンザや肺炎球菌のワクチンは、中耳炎の原因となる感染症を減らす効果が期待できます。予防接種の時期や種類については、かかりつけ医に相談しましょう。
検診プログラム
耳の聞こえや鼓膜の状態が気になるときは、小児科や耳鼻咽喉科で検査を受けることができます。特に中耳炎を繰り返す場合は、定期的に相談すると安心です。
合併症
治療しない場合
- 鼓膜のうしろに水がたまったままになり、聞こえにくさが続くことがある
- まれに炎症が耳の周りの骨や内耳に広がることがある
- 吐き気や嘔吐が続き、体から水分が失われて脱水になることがある
長期的な見通し
適切なケアと治療を受ければ、多くの子どもは数日から2週間ほどでよくなります。中耳炎を繰り返す子もいますが、成長とともに耳の形が整い、回数は減っていきます。不安なときは、かかりつけ医と相談しながら、安心して見守ってください。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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