学齢期の子どもの発熱
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
発熱とは、体の中にウイルスや細菌が入ったとき、体がそれらと戦おうとして体温が上がる反応です。子どもは大人よりも新陳代謝が活発で、体温が上がりやすいこともあります。
重要な事実
- 発熱自体は体を守るための自然な反応であり、必ずしも悪いものではありません。
- 多くの発熱は数日で落ち着くことがほとんどです。
- 熱の高さよりも、ぐったりしていないか、水分がとれるかなど、子ども全体の様子が大切です。
とてもよくある症状です。学校など集団生活の中で感染症が広がりやすく、学齢期の子どもは発熱を経験する機会が多くあります。
主に6歳から12歳くらいの学齢期の子どもに多く見られます。特に小学校低学年は感染症にかかりやすい時期です。
症状
- 呼吸が苦しそうで、息が荒いとき
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応がうすい
- けいれんが止まらない、または何度も起こす
- 水分を受けつけず、尿が極端に少ない
- ぐったりして動かない
- ⚠高熱が24時間以上続く
- ⚠強い頭痛や首の硬さがある
- ⚠全身に発疹が出る
- ⚠しつこくおう吐している
- ⚠耳やのどの強い痛みを訴える
- ⚠熱が下がった後も元気がなく、いつもと様子が違う
一般的な症状
- 体温が37.5度以上に上がる
- 寒気やゾクゾクする感じ
- 体のだるさ
子供の症状
- 咳や鼻水、のどの痛みを伴うことがあります。
- おう吐や下痢を伴うことがあります。
- 熱が高いときは、ぐったりして遊ばずに横になりたがることがあります。
原因
主な原因
- ウイルス感染(かぜ、インフルエンザ、はしかなど)
- 細菌感染(のどや耳、尿路の細菌など)
- その他、炎症や暑さによる体調不良など
リスク要因
- 学校や塾など人が集まる場所で過ごす時間が長い
- 季節性の感染症(インフルエンザなど)の流行時期
- 予防接種を受けていない感染症にかかる可能性
- 疲れや睡眠不足で免疫力が下がっている
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 熱が出ていても、ぐったりして水分がとれない
- 呼吸が苦しそう、または息が早い
- 意識がぼんやりしている
- けいれんを起こした
- いつもと明らかに様子が違う
定期受診を予約すべき場合:
- 発熱が4日以上続く
- 耳やのどが痛いと強く訴える
- 排尿時の痛みや、尿の色の異常がある
- 家族に感染症がある、または学校で流行している
- 慢性の病気があり、発熱したときは早めに受診したい
診断
医師は問診(いつから熱が出たか、ほかの症状はないかなど)をし、子どもの全身状態を診察します。事前に体温の記録や症状の経過をメモしておくと、診察がスムーズです。
行われる可能性のある検査
- 聴診器で肺や心臓の音を聴く
- のどや耳、のどちんこのまわりを診る
- おなかを触って診る
- 必要に応じて血液検査や尿検査
- 流行に応じてインフルエンザなどの迅速検査を行うこともあります
診察で予想されること
診察は通常10分から15分程度です。子どもが緊張しやすいときは、保護者が落ち着いて付き添い、診察前に「先生は体を診てくれる人だよ」と伝えると安心できます。
治療
発熱の治療は、原因を確認し、つらい症状をやわらげることが中心です。熱を下げることだけにとらわれず、子どもの具合をよく観察することが大切です。
自宅でのセルフケア
- こまめに水分を補給する(お茶、スープ、経口補水液など)
- 部屋の温度と湿度を快適に保つ
- 厚着をさせすぎず、熱がこもらないようにする
- 眠れるときはしっかり休ませる
- 食事は無理強いせず、食べられるものを少量ずつ
医療治療
細菌感染が原因の場合は、医師が抗生物質を処方することがあります。ウイルス感染には抗生物質は効きません。解熱薬を使う場合は、医師や薬剤師に相談し、体重や年齢に合った使い方を必ず確認してください。特定の薬の名前や用量はここでは示しません。
手術が検討される場合
発熱そのもので手術が必要になることは通常ありません。ただし、原因となった病気(虫垂炎など)によっては、手術を含めた入院治療が行われることがあります。
この病気と共に生きる
熱が下がっても、体力が回復するまでは無理をさせず、学校やクラブ活動は医師の指示に従って休ませることが大切です。無理に登校すると、ほかの子どもに感染を広げることもあります。
生活習慣のアドバイス
- 手洗いをしっかりと行う
- せきやくしゃみのときはマスクやハンカチを使う(咳エチケット)
- 十分な睡眠をとる
- 部屋の換気をこまめに行う
食事と運動
消化のよい食べ物(おかゆ、うどん、バナナなど)を少量ずつ与え、運動は体調が完全に戻るまで控えます。ふだんからバランスのよい食事と適度な運動を続けることも大切です。
精神的健康と心の健康
体調が悪い子どもは不安になったり、退屈に感じたりすることがあります。保護者がそばに寄り添い、穏やかに声をかけることで、子どもは安心できます。
予防
すべての発熱を防ぐことはできませんが、感染症にかかりにくくするための方法はあります。
ワクチン
日本の厚生労働省の予防接種制度に基づき、年齢に合わせて定期接種を受けることをお勧めします。インフルエンザやはしかなど、予防できる病気はワクチンで防ぐことが大切です。
検診プログラム
発熱そのものを対象にした特別な検診はありません。ただし、学校の健康診断で体の状態を確認し、病気の早期発見につなげることができます。
合併症
治療しない場合
- 脱水症(体内の水分が不足する状態)を起こすことがあります
- まれに、肺炎や中耳炎を合併することがあります
- 原因となる病気によっては、けいれんや意識障害などにつながることもあります
長期的な見通し
多くの子どもの発熱は、数日から1週間以内に自然に回復します。水分補給と休息がしっかりできて、原因となった感染症が治れば、後遺症が残ることはほとんどありません。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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