赤ちゃんの「片側だけの歯がゆさ」―原因と対応
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
赤ちゃんが歯ぐきをかゆがり、よだれが増え、いつもより不機嫌になることは、「歯がゆさ(テリング)」と呼ばれます。ふつう、下の前歯から生えますが、左右で一本ずつ順番に生えるため、片側だけに症状が出ることもあります。ただし、片側だけが腫れていたり、とても痛がる場合には、歯がゆさ以外の原因(耳の病気や口内炎など)が隠れていることもあるので、注意が必要です。
重要な事実
- 歯が生える時期には、左右で時期がずれることがほとんどで、片側だけに見えるのは珍しくありません。
- 歯がゆさの症状は一時的で、数日で落ち着くことが多いです。
- 高熱やぐったりするような症状は、歯がゆさだけでは説明できず、別の病気の可能性があります。
はい。「片側だけの歯がゆさ」は、もともと左右の歯が同じタイミングで生えないことが多いため、とてもよくあることです。心配しすぎる必要はありませんが、他のサインに気をつけることが大切です。
生後6か月から2歳くらいまでの赤ちゃんに多く見られます。
症状
- けいれんや意識障害がある
- 息が苦しそう(唇が紫色になるなど)
- 生後3か月未満で発熱がある
- 水分がまったく取れず、尿が半日以上出ない
- ⚠高熱(39度以上)が出る
- ⚠元気がなく、ぐったりして反応が鈍い
- ⚠よだれも飲み込めず、飲み物が飲めない
- ⚠歯ぐきから膿が出ていたり、強い痛がり方をする
一般的な症状
- 片側の歯ぐきだけが赤く腫れる
- その側の頬やあごを触られるのを嫌がる
- おもちゃや指を片側だけに持って行って強くかむ
- よだれが増える(片側だけに多く見えることもあります)
- 不機嫌になる、夜泣きが増える
- 食欲が落ちる、特に片側を使って飲みにくそうにする
子供の症状
- 幼児や学童期の子どもで「片側だけが痛い」という場合は、虫歯や口内炎、歯ぐきの炎症が原因のことがあります。この場合は歯科や小児科を受診してください。
高齢者の症状
- この症状は乳幼児に特有のもので、大人には当てはまりません。
原因
主な原因
- 歯が生えるときに歯ぐきを突き破るため、その部分に炎症や痛みが出る。
- 左右の歯が必ずしも同時に生えるわけではなく、片側が先に生えるのが自然な経過。
- 片側のかみ合わせや癖で、赤ちゃんが片側ばかりでかむことがある。
リスク要因
- 生後6〜24か月の乳児・幼児
- 下の前歯が最初に生える時期(生後6〜10か月ごろ)
- 家族に歯が生えるのが遅い人や、歯並びの特徴がある人(ただし、これ自体は病気ではありません)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱が続く
- ぐったりして元気がない
- 水分がまったく取れない
- 歯ぐきが極端に腫れて膿が出る
定期受診を予約すべき場合:
- 片側だけの腫れや痛がり方が1週間以上続く場合
- 発熱がないのに機嫌が強く悪い、夜中に何度も泣くなど、日常生活に支障がある場合
- 2歳を過ぎても歯が生えてこない場合(乳歯については、まずかかりつけの小児科に相談)
診断
小児科医や歯科医師が、赤ちゃんの口の中を見て、歯ぐきの様子や歯の生え方を確認します。必要に応じて、耳やのども一緒に診てもらうと安心です。
行われる可能性のある検査
- 特に検査は必要ないことがほとんどです。
- 口の中を見るだけで診断がつきます(視診)。
- 極めてまれに、異常が疑われた場合には画像検査が行われることもあります。
診察で予想されること
診察では、歯の生えている位置、歯ぐきの赤みや腫れの程度、痛がり方、全身の様子を確認します。保護者への問診も大切です。口の中の状態がはっきりすれば、ほとんどの場合は「経過観察で大丈夫」と言われます。
治療
治療の基本は、症状をやわらげる「ケア」です。生えてくる歯は自然に進むので、病気を治すための特別な治療は通常ありません。もし他の病気が隠れている場合には、その原因に合わせた治療が行われます。
自宅でのセルフケア
- 清潔な指先で歯ぐきをやさしくマッサージする(強くこすらない)
- 濡らしたガーゼや清潔な布を冷やして(冷凍しない)かませる
- 固くない歯固め(おもちゃ)を使ってかませる。冷蔵庫で冷やしたものがおすすめです
- 授乳やミルクの後に、濡れガーゼで口の周りを拭いてよだれかぶれを防ぐ
- よく寝かせて、いつもよりかまってあげる
医療治療
痛みが強く眠れない場合などは、医師や薬剤師に相談の上、小児用の市販の鎮痛薬を一時的に使うことがあります。塗り薬を使うと症状が和らぐこともありますが、使い方や注意点は専門家の指示に従ってください。どの薬も、必ず医師・薬剤師に相談してから使うようにしましょう。
手術が検討される場合
歯がゆさ自体が手術の対象になることはありません。虫歯や歯ぐきの感染症が原因の場合でも、通常は歯科での処置で治療できます。
この病気と共に生きる
歯がゆさは数日から1週間程度で落ち着くことが多いので、その間は赤ちゃんの状態をよく観察しましょう。片側だけの症状が続く場合は、耳や口の中の病気が隠れていないかチェックを続けてください。
生活習慣のアドバイス
- 食事の後は口の周りをきれいに拭く
- かみやすい固さのものを与える(冷やした果物や野菜スティックなどは、そばで見守りながら)
- 赤ちゃんがかんでいる物が危なくないか、誤飲しないか確認する
- 生活リズムを崩さず、できるだけ寝る時間を一定に保つ
食事と運動
歯がゆさで食欲が落ちていても、水分はこまめに与えてください。離乳食は固すぎず、冷たいものを少し取り入れると食べやすいことがあります。ただし、喉に詰めないよう細かく刻んで様子を見ながら与えましょう。
精神的健康と心の健康
赤ちゃんの不機嫌や夜泣きが続くと、保護者も疲れてストレスがたまります。ひとりで抱え込まず、パートナーや実家、かかりつけの助産師・保健師などに相談して、休める時間を作ってください。
予防
歯が生えることは自然な成長のひとつなので、予防できるものではありません。ただし、正しいケアをしておくことで、痛みや不快感を強くさせずにすみます。片側だけの症状を早めに見つけるためには、日ごろから赤ちゃんの口の中を観察する習慣が役立ちます。
合併症
治療しない場合
- まれに歯ぐきの細菌感染が起きて化膿することがある
- 痛みで水分が取れず、脱水につながる可能性がある
- 別の病気(中耳炎、口内炎など)を見逃すことがある
長期的な見通し
歯がゆさそのものは成長の過程で、必ず落ち着きます。片側だけの症状も、多くの場合は自然に良くなります。発熱や機嫌の悪さが続く場合は、早めに受診すれば深刻な病気を防げます。安心して赤ちゃんに寄り添ってあげてください。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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