歯がえ(乳歯が生えるとき)の症状が現れたり消えたりするのはなぜ?
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
歯がえとは、赤ちゃんの乳歯(生まれてから生える歯)が歯ぐきから出てくる自然な過程です。歯の頭が歯ぐきを押し上げて少しずつ出るため、その間は痛みやむずがゆさが起こります。症状は一度ましになったあと、また次の歯が生えようとするときに波のように繰り返すことがあります。
重要な事実
- 歯がえの症状は数日続いたあと、一時的に治まることがあります。
- 高熱(お子さんがぐったりするほどの熱)は歯がえだけでは説明できません。
- 歯がえは、お薬で止められるものではなく、あたたかく見守りながら快適に過ごすお手伝いをすることが大切です。
はい、とてもよくあることです。ほぼすべての赤ちゃんが、歯がえの時期に何らかの不機嫌さやむずがゆさを経験します。
主に生後6ヶ月から2歳ごろまでの赤ちゃんと幼児にみられます。最初の乳歯は個人差がありますが、生後6〜10ヶ月ごろに生え始めることが多いです。
症状
- ぐったりして、呼びかけに反応が弱い
- けいれんを起こしている
- 呼吸が苦しそう、息が詰まりそうな様子
- 水分をまったく受け付けず、おしっこが極端に少ない
- 便に血が混じっている、激しい嘔吐を繰り返す
- ⚠高熱(お子さんが元気なくぐったりする程度の熱)が出ている
- ⚠ミルクや離乳食をまったく拒否する、水分が取れない
- ⚠泣きやまず、抱っこしてもおさまらない
- ⚠歯ぐきの腫れがひどく、膿や強い臭いがある
- ⚠普通の機嫌のままでも、1週間以上症状が続く
一般的な症状
- よだれが急に増える
- なんでもかじりたがる(指、おもちゃ、おっぱいなど)
- 頬をこする、耳を引っ張る
- 機嫌が悪く、理由なくぐずる
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 眠りが浅くなる、夜中に起きることが増える
- 食欲が一時的に落ちる
子供の症状
- 奥歯が生える幼児では、あごや歯の奥の痛みを訴えることがあります。
- 急に食事を嫌がる、噛むことを避けることもあります。
- 歯ぐきを触ろうとせず、機嫌が悪くなることもあります。
原因
主な原因
- 乳歯が歯ぐきを押し上げて破って出ようとする際の圧力と、わずかな炎症
- 歯が歯ぐきとすれ違うときに生じる刺激で、唾液が増える
- 歯が生える位置によって痛みの強さが変わり、症状が「来たり消えたり」する
リスク要因
- 生後6ヶ月から2歳ごろまでの年齢
- 奥歯は大きな歯のため、前歯よりも歯ぐきが腫れやすい
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 高熱、ぐったり、けいれん、哺乳不良といった重い症状があるときは、すぐに救急受診をしてください。
- 水分の摂取量が極端に減り、脱水が心配されるときも、ためらわずに受診してください。
定期受診を予約すべき場合:
- 落ち着いているけれど、症状が長く続く場合(1週間以上)
- 離乳食や授乳の様子がいつもと大きく違う場合
- 歯ぐきに強い腫れや膿がみえる場合
診断
医師はお子さんの様子をみて、歯ぐきをやさしく観察します。また、ほかの病気(中耳炎や感染症など)がまざっていないかを問診で確認します。
行われる可能性のある検査
- 特別な検査やレントゲンは基本的に必要ありません。
- 高熱やぐったりが見られるときは、必要に応じて尿や血液の検査を行うことがあります。
診察で予想されること
診察室でお子さんがぐずっていても大丈夫です。歯がえの症状かどうかをはっきりさせ、もし心配な病気があればその年齢に合わせた対応を教えてくれます。
治療
歯がえそのものを止める治療はありません。お子さんができるだけ快適に過ごせるように、歯ぐきのつらい感覚をやわらげるお手伝いをします。
自宅でのセルフケア
- 冷やした(凍らせすぎない)歯がえリングを清潔にしてかじらせる
- ガーゼをぬらして歯ぐきをやさしくマッサージする
- よだれで口のまわりがかぶれないように、やさしく拭いて保湿クリームなどで保護する
- 授乳やミルクはいつものタイミングであげて、こまめに水分を補う
- 就寝前は、ぬらしたガーゼで歯ぐきや歯を拭き、清潔に保つ
医療治療
症状が強い場合や、飲んだり食べたりが難しい場合には、医師が外用薬(歯ぐきに塗るもの)や、必要に応じて内服薬を処方することがあります。お子さんの年齢や体重に合わせたものを医師が判断するので、市販薬を自己判断で使わないでください。
手術が検討される場合
歯がえに対して手術が必要になることはありません。
この病気と共に生きる
歯の生える速度は個人差が大きく、1本ずつ順番に生えるとは限りません。数日不機嫌が続いたあと、また落ち着いて、という波をゆっくり見守る気持ちが大切です。
生活習慣のアドバイス
- おしゃぶりや歯がえリングはこまめに洗って清潔に保つ
- お子さんの機嫌が悪いときは、抱っこや気分をそらす遊び(歌やお散歩)で助ける
- よだれで口のまわりがただれないように、柔らかい布でそっとふく習慣をつける
食事と運動
離乳食を始めている場合は、冷たくてやわらかい食材(野菜のペースト、ヨーグルトなど)を取り入れると食べやすいことがあります。むずがゆいからといって、固いものや無理強いは不要です。
精神的健康と心の健康
お子さんがぐずる夜が続くと、保護者の方が寝不足になり心身に負担がかかります。完璧にしようとせず、家族や周りに頼りながら休める時間を作りましょう。
予防
歯がえ自体を予防することはできません。大切なのは、歯と歯ぐきを清潔に保ち、お子さんの不快感をやわらげてあげることで、快適に過ごしやすくなります。
ワクチン
歯がえを防ぐワクチンはありません。定期の予防接種は、通常どおりかかりつけの医師と相談して受けてください。
検診プログラム
1歳ごろの健康診査では、歯の本数や生え方も確認します。気になる場合は、健診のときに保健師や医師に相談しましょう。
合併症
治療しない場合
- 歯がえによるむずがゆさを放置しても重大な病気にはなりませんが、他の感染症や中耳炎などが隠れている場合に、それを見逃す恐れがあります。
- よだれかぶれや歯ぐきの炎症を放置すると、お子さんの機嫌がさらに悪くなり、食事や睡眠に影響が出ることがあります。
長期的な見通し
乳歯がすべて生えそろう頃には、歯がえの症状は自然におさまります。一時的なトラブルとわかっているので、あせらずに地域の専門家にも相談しながら、見守っていただければと思います。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月31日
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