Alopecia
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
脱毛症(だつもうしょう)は、頭皮や体の一部で毛が抜ける状態です。円形脱毛症(まるがただつもうしょう)のように斑状に抜けるもの、男性型脱毛症のように徐々に薄くなるものなど、いくつかのタイプがあります。毛包(もうほう=毛を作る小さな袋)が影響を受けることで起こります。
重要な事実
- 脱毛症には多くの原因があり、多くは治療可能です。
- 円形脱毛症は自己免疫疾患(自分の免疫が毛包を攻撃する)の一種と考えられています。
- ほとんどの脱毛症は命に関わらず、心のケアが大切です。
はい、とてもよくある症状です。日本人の約2%が一生のうちに円形脱毛症を経験すると言われています。男性型脱毛症は成人男性の約3割にみられます。
どの年齢、性別でも起こりえますが、男性型脱毛症は主に男性、円形脱毛症は子どもから大人まで幅広い年齢層にみられます。女性でも薄毛になることはあります。
症状
- 急に広範囲の毛が抜け、頭皮に強い痛みや腫れ、発熱がある場合(感染症の可能性)
- 頭部外傷の後に大量の出血を伴う脱毛がある場合は119番へ
- ⚠短期間で急速に脱毛が進む場合
- ⚠頭皮に赤み、かさぶた、膿(うみ)が出ている場合
- ⚠脱毛と同時に全身に発疹が出た場合
一般的な症状
- 頭皮に直径1~数センチの円形や楕円形の脱毛斑(ぬけた場所)ができる
- 徐々に全体的に髪が薄くなる(男性型脱毛症)
- 髪が細く、短くなる
- 抜け毛が増えたように感じる
- 爪に小さなへこみやざらつきが現れることがある(円形脱毛症の場合)
子供の症状
- 円形脱毛症が最も多く、突然まるいはげができる
- かゆみや痛みは通常ないが、心のストレスを感じることがある
- まれに全身の毛が抜けることもある(汎発型)
高齢者の症状
- 加齢による徐々の全体的な薄毛(老人性脱毛症)
- 女性では更年期以降に髪が細くなることがある
- 頭頂部を中心に脱毛が進むことが多い
原因
主な原因
- 自己免疫反応(免疫システムが誤って毛包を攻撃する)
- 遺伝的要因(家族に脱毛症の人がいる)
- ホルモンバランスの変化(男性ホルモンの影響など)
- 強いストレスや心的外傷
- 特定の薬の副作用
- 栄養不足(鉄分や亜鉛の不足など)
- 頭皮の感染症(白癬=白いカビなど)
リスク要因
- 家族歴(両親や兄弟に脱毛症がいる)
- アトピー性皮膚炎や乾癬などの自己免疫疾患を持っている
- 極度のストレス状態にある
- 急激な体重減少や栄養不良
- ホルモンの変化(出産後、更年期など)
- 抗がん剤治療など特定の医療処置
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 急に広範囲の毛が抜け、頭皮に痛みや腫れがある
- 脱毛と同時に発熱や体調不良がある
- 子どもが頭部に白いふけのようなものと脱毛がある(白癬の可能性)
定期受診を予約すべき場合:
- 髪の毛が抜け始めて数週間以上続く
- 脱毛の範囲が広がっている
- 自分でできる対策を試しても改善しない
- 脱毛について不安や悩みがある
診断
医師が頭皮や脱毛の状態を丁寧に診察し、必要に応じて髪の毛を少し引っ張るテスト(牽引テスト)や、頭皮の一部を取って調べる検査(生検)を行います。
行われる可能性のある検査
- 視診と触診(医師が頭皮を見て触る)
- 引っ張りテスト(軽く毛束を引っ張って何本抜けるか調べる)
- 血液検査(甲状腺やホルモン、鉄分、亜鉛などの異常を調べる)
- 頭皮生検(頭皮の小さな組織を取って顕微鏡で調べる)
診察で予想されること
診察では、いつから、どのように脱毛が始まったか、かゆみや痛みの有無、家族歴やストレスについて聞かれます。その場でテストをすることがあり、後日結果を聞くために再来院が必要な場合もあります。検査は痛みを伴うものではありません。
治療
治療は脱毛のタイプや原因によって異なります。軽度の場合は自然に治ることもありますが、医師の指導のもとで治療を行うことで回復を早められる可能性があります。
自宅でのセルフケア
- 頭皮を清潔に保ち、優しく洗う(強くこすらない)
- 過度なヘアスタイリングや熱(ドライヤー、アイロン)を避ける
- バランスの良い食事を心がける(特にたんぱく質、鉄分、亜鉛)
- ストレスをためすぎないようリラックスする時間を作る
- 禁煙する(喫煙は血流を悪くし、毛根に影響する)
医療治療
医師は症状に応じて、頭皮に塗る薬(外用薬)や飲み薬(内服薬)を処方することがあります。また、局所免疫療法や光線療法など、専門的な治療法を提案することもあります。これらの治療は医師の管理下で行われ、自己判断での使用は避けてください。
手術が検討される場合
男性型脱毛症などで、薬の効果が不十分な場合、自毛植毛(自分の髪を薄い部分に移植する手術)という選択肢があります。これは形成外科や専門のクリニックで受けられます。
この病気と共に生きる
脱毛症と共に暮らすには、見た目の変化を受け入れ、自分に合った対策を取り入れながら過ごすことが大切です。帽子やかつら、スカーフなどを上手に使うと気持ちが楽になることがあります。
生活習慣のアドバイス
- 頭皮にやさしいシャンプーとコンディショナーを使う
- タイトなヘアスタイル(ポニーテールなど)は避ける
- 日焼け止めで頭皮を紫外線から守る(帽子をかぶるのも効果的)
- ストレスマネジメント(ヨガや軽い運動、趣味の時間)を生活に取り入れる
食事と運動
特効的な食事はありませんが、バランスの良い食事で髪の健康を支える栄養素(たんぱく質、ビタミンB群、鉄、亜鉛)を補いましょう。適度な運動は血行を良くし、ストレス軽減にも役立ちます。
精神的健康と心の健康
脱毛は見た目の変化から自信をなくしたり、不安やうつ状態になることがあります。特に子どもの場合はいじめの対象になることもあるため、周囲の理解とサポートが重要です。悩みがあれば一人で抱えず、家族や医師、カウンセラーに相談しましょう。
予防
すべての脱毛症を予防することはできませんが、健康的な生活習慣(バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理)は髪の健康を保つのに役立ちます。また、頭皮の感染症を予防するために、ヘアブラシの共有を避け、清潔に保つことも大切です。
合併症
治療しない場合
- 脱毛が広範囲に及ぶと、自然に治る可能性が低くなることがある
- 心理的なストレスが長引き、うつ病や社会不安につながることがある
- まれに爪の異常が残ることがある
長期的な見通し
多くの脱毛症は、適切な治療とケアで改善する可能性があります。ストレスが原因の場合は、原因が解消されれば自然に生えてくることもあります。たとえ完全に治らなくても、治療やサポートによって外見と向き合い、自分らしく生活することができます。
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国際機関
地域の団体
- 日本脱毛症協会 ↗ · 日本
- 全国円形脱毛症友の会 ↗ · 日本
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。