B12欠乏性貧血
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
ビタミンB12欠乏性貧血は、体内で赤血球を作るのに必要なビタミンB12が不足することで起こる貧血です。赤血球が減ると、体に酸素を運ぶ力が弱まり、疲れやすくなったり、顔色が悪くなったりします。
重要な事実
- ビタミンB12は食べ物から摂取する必要があります。
- 胃や腸の病気で吸収が悪くなることも原因です。
- 適切な治療をすれば多くの場合、症状は改善します。
- 長期間治療しないと神経に影響が出ることがあります。
日本人では比較的まれですが、高齢者やビーガン(完全菜食)の方、胃の手術をした方では見られることがあります。
60歳以上の方、胃の手術を受けた方、クローン病などの消化器疾患のある方、妊娠中の方、そして動物性食品をほとんど食べない方に多く見られます。
症状
- 急に息が苦しくなった
- 胸の痛みや圧迫感がある
- 心臓がドキドキして止まらない
- 意識を失いそうになる
- ⚠手足のしびれが急に強くなった
- ⚠歩けなくなった
- ⚠混乱して話が通じない
- ⚠新しい発作やけいれん
一般的な症状
- 疲れやすく、だるい
- 顔色が青白い(蒼白)
- 動悸や息切れ
- 手足のしびれやチクチクする感じ
- ふらつきや立ちくらみ
子供の症状
- 発育の遅れ
- 食欲がない
- イライラしやすい
- 動作がぎこちない
高齢者の症状
- 記憶力の低下
- 混乱やぼんやりする
- 歩くときによろける
- うつ症状のような気分の落ち込み
原因
主な原因
- 食事でビタミンB12が不足している(例:厳しい菜食、栄養バランスの悪い食事)
- 胃や腸でビタミンB12を吸収できない(悪性貧血、胃の手術後、クローン病など)
- 特定の薬の影響(例:糖尿病薬のメトホルミン、胃酸を抑える薬)
- 胃の一部を切除する手術や肥満手術
リスク要因
- 60歳以上
- 完全菜食(ビーガン)または長期間の菜食
- 胃の病気や手術歴がある
- クローン病やセリアック病などの消化器疾患
- 妊娠中や授乳中(必要量が増える)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上の「緊急」症状がある場合はすぐに119番へ連絡してください。
- 意識がもうろうとする、話がおかしいときもすぐに受診を。
定期受診を予約すべき場合:
- 数週間以上続く疲れやだるさ、手足のしびれがある。
- 顔色が悪いと自分で感じる。
- 食事内容に不安がある。
診断
医師が問診と血液検査を行い、ビタミンB12の値や赤血球の状態を調べます。
行われる可能性のある検査
- 血液検査(血算、ビタミンB12値、葉酸値)
- メチルマロン酸(MMA)検査
- ホモシステイン検査
- 場合によっては胃の内視鏡検査や抗体検査(悪性貧血の診断のため)
診察で予想されること
採血の後、結果は数日でわかります。医師から貧血の程度や原因について説明があります。治療が必要な場合は、注射や内服薬の計画を立てます。
治療
治療の基本は不足しているビタミンB12を補うことです。原因によって治療方法が変わります。早く始めれば神経症状も改善しやすくなります。
自宅でのセルフケア
- 動物性食品(肉、魚、卵、乳製品)をバランスよく食べる。
- ビーガンの方はビタミンB12強化食品やサプリメントを医師と相談して利用する。
- 喫煙や過度の飲酒は控える。
- 規則正しい生活と十分な睡眠を心がける。
医療治療
ビタミンB12の注射(筋肉注射)が一般的で、週に数回から月に1回の頻度で行われます。内服薬(錠剤)を使うこともあります。原因となる病気(例:悪性貧血)がある場合は、その治療も並行して行います。薬の種類や量は医師が個別に決めます。
手術が検討される場合
手術が必要になることは通常ありませんが、吸収障害の原因となる胃や腸の病気が見つかった場合、その治療として手術が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
治療を続けながら、貧血や神経症状が改善しているか経過を見ます。定期的な血液検査でビタミンB12の値をチェックします。
生活習慣のアドバイス
- ビタミンB12が豊富な食材を毎日の食事に取り入れる。
- 疲れが強いときは無理をせず休む。
- 手足のしびれがある場合は転ばないよう注意する。
- ストレスをためすぎないようにする。
食事と運動
ビタミンB12を多く含む食品(レバー、魚介類、卵、乳製品)を積極的に食べましょう。ビーガンの方は栄養士に相談してください。軽いウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かすと血行が良くなります。
精神的健康と心の健康
慢性的な疲れやしびれは気分を落ち込ませることがあります。治療で体調が良くなれば気分も改善しますが、つらいときは医師やカウンセラーに話すことも大切です。
予防
食事が原因の場合は、バランスの良い食生活で予防できます。動物性食品を食べない方は、強化食品やサプリメントで補うことを検討してください。吸収障害が原因の場合は完全には予防できませんが、早期発見・早期治療が大切です。
検診プログラム
高齢者や胃の手術をした方などリスクの高い方は、定期的に血液検査でビタミンB12値をチェックすることが勧められます。
合併症
治療しない場合
- 神経障害(手足のしびれ、歩行困難、認知症のような症状)
- 心臓に負担がかかり心不全のリスクが高まる
- 妊娠中の女性では胎児の神経管閉鎖障害のリスク
- 重度の貧血による意識障害や心臓発作
長期的な見通し
早期に発見して治療を始めれば、貧血は数週間で改善し、神経症状も多くは回復します。治療は継続が必要ですが、普通の生活を送ることができます。心配な症状があれば、ためらわずに医療機関を受診しましょう。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月31日
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