脱水症
国際的な診療ガイドラインに基づく
症状が重い、悪化している、または生命を脅かす場合は、すぐに緊急医療を受けてください。
概要
脱水(だっすい)とは、体から水分や塩分(えんぶん)が失われ、必要な水分が足りなくなった状態です。のどが渇くだけでなく、だるさやめまいなど様々な症状があらわれます。
重要な事実
- 体の水分が不足すると、血液の流れが悪くなり、体温調節や臓器の働きに影響が出ます。
- 軽度の脱水は、水や経口補水液(けいこうほすいえき)を飲むことで改善できます。
- 重度の脱水は命にかかわることもあるため、早めの対応が大切です。
はい、脱水はとてもよくある症状です。暑い日や運動中、また下痢や嘔吐(おうと)などの病気のときによく起こります。
脱水は年齢や健康状態にかかわらず誰にでも起こりますが、特に小さな子どもと高齢者はリスクが高くなります。
症状
- 意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
- 立っていられないほどのひどいめまい
- 胸の痛みや動悸(どうき)がする
- けいれん(ひきつけ)が起きる
- 尿がまったく出ない状態が12時間以上続く
- 自分で水を飲めない
- ⚠嘔吐や下痢が続き、水分が取れない
- ⚠38度以上の熱が続いている
- ⚠激しい頭痛やお腹の痛みがある
- ⚠尿の色がコーラのように濃い、または血が混じっている
一般的な症状
- 強いのどの渇き
- 口や唇の乾燥
- 尿の色が濃い黄色になる
- 尿の量が減る
- 疲れやすい、だるい
- めまいや立ちくらみ
子供の症状
- おむつがなかなかぬれない(6時間以上)
- 泣いても涙が出ない
- 目の周りがくぼむ
- 機嫌が悪い、ぐったりする
- 頭のひょう門(大泉門:だいせんもん)がへこむ(乳幼児)
高齢者の症状
- 口の渇きを感じにくいことがある
- 尿の回数が減る
- 皮膚(はだ)の弾力がなくなる(つまんでも戻りにくい)
- 混乱したり、ぼんやりすることがある
- 立ち上がるとふらつく
原因
主な原因
- 水分を十分に摂っていない
- 激しい運動や暑い環境で大量に汗をかく
- 下痢や嘔吐(おうと)で水分と塩分が失われる
- 発熱で汗や呼吸から水分が失われる
- 糖尿病や腎臓病など、体の水分バランスを崩す病気
リスク要因
- 気温が高い夏場や、暖房の効いた冬の室内
- 高齢(のどの渇きを感じにくくなる)
- 乳幼児(体温調節が未熟)
- 激しいスポーツや長時間の屋外活動
- 下痢や嘔吐を伴う感染症(胃腸炎など)
- 利尿薬(りにょうやく)を服用している
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 意識がおかしい、ぼんやりしている
- 自分で水を飲めない
- 尿が12時間以上まったく出ない
- けいれんが起きた
- 激しい下痢や嘔吐で体がぐったりしている
定期受診を予約すべき場合:
- 軽い脱水の症状(のどが渇く、尿が濃い)が続く
- 水分を摂っても疲れやめまいがとれない
- 子どもや高齢者が普段より元気がない
診断
医師はあなたの症状や水分摂取の状況を聞き、簡単な身体診察(しんさつ)を行います。脱水の程度を調べるために、血液検査や尿検査を行うこともあります。
行われる可能性のある検査
- 血液検査:電解質(でんかいしつ=ナトリウムやカリウム)のバランスや腎臓の働きを調べます。
- 尿検査:尿の濃さや電解質の量を調べます。
診察で予想されること
診察はたいてい短時間で終わります。医師があなたの皮膚の状態や血圧、心拍数などを確認します。必要に応じて、血液や尿を採取しますが、痛みはほとんどありません。
治療
脱水の治療の基本は、失った水分と塩分を補うことです。軽度から中等度の脱水は、経口補水液(けいこうほすいえき)や水を少量ずつ飲むことで改善できます。重度の場合は、医療機関での点滴(てんてき)治療が必要です。
自宅でのセルフケア
- 少量の水や経口補水液を、こまめにゆっくり飲む(一度にたくさん飲むと吐き気を起こすことがあります)
- スポーツドリンクは糖分が多いため、水で薄めて使用するか、経口補水液を選びましょう
- カフェインやアルコールは避ける(利尿作用(りにょうさよう)があるため)
- 涼しい場所で休み、衣服をゆるめて体温を下げる
- 経口補水液は薬局で購入できるほか、家庭で作ることもできます(作り方は医師や薬剤師に相談してください)
医療治療
医療機関では、血管から直接水分と電解質を補う点滴治療が行われます。症状に応じて、電解質のバランスを整える薬が使われることもありますが、具体的な薬の名前や量については医師の指示に従ってください。
この病気と共に生きる
脱水になりやすい方は、日頃から水分補給を習慣にしましょう。のどが渇く前に飲むのが理想です。目安として、成人は1日約1.5~2リットルの水分を摂るとよいと言われていますが、活動量や気温によって調整してください。
生活習慣のアドバイス
- 外出時は水筒を持ち歩く
- 暑い日や運動時は、こまめに休憩を取りながら水分補給をする
- 利尿作用のあるカフェインやアルコールは控えめにする
- 入浴前後にも水分を摂る
- 高齢者や子どものそばでは、こまめに水分を促す
食事と運動
水分を多く含む食品(スイカ、キュウリ、トマト、スープなど)も積極的に取り入れましょう。運動前後には必ず水分補給をし、特に汗をかいた後は経口補水液などで塩分も補いましょう。
精神的健康と心の健康
脱水は頭痛や集中力の低下を引き起こし、気分が落ち込みやすくなることがあります。また、強いのどの渇きや体調不良が不安を招くこともあります。水分補給と休息で体調を整え、不安が強い場合は医師に相談してください。
予防
はい、日常生活で水分をしっかり摂ることで、多くの脱水は予防できます。特に暑い日や体調が悪いときは、意識して水分補給をしましょう。
合併症
治療しない場合
- 尿路感染症(にょうろかんせんしょう)や腎臓結石(じんぞうけっせき)のリスクが高まる
- 熱中症(ねっちゅうしょう)を引き起こす
- 血液が濃くなり、血液の流れが悪くなって血栓(けっせん)ができることがある
- 低血圧(ていけつあつ)やショック状態になる
- けいれんや意識障害が起きる
長期的な見通し
脱水は早期に適切な水分補給を行えば、ほとんどの場合完全に回復します。軽度の脱水は数時間で改善し、重い場合でも医療機関での治療でよくなる可能性が高いです。ただし、高齢者や小さな子どもは重症化しやすいため、早めの対応が重要です。
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月29日
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