Gallstones
参照した情報源
この記事は患者教育のための独自コンテンツです。
- WHO—Health topics A–Z(2024)
- NHS—Health A to Z(2024)
- CDC—Health topics(2024)
国際的な臨床ガイドラインに基づいています
概要
胆石(たんせき)とは、胆のう(肝臓の下にある小さな袋)の中で、胆汁(消化を助ける液体)の成分が固まってできる石のようなものです。大きさは砂粒からゴルフボール大までさまざまで、数もひとつから数十個の場合があります。
重要な事実
- 胆石は日本人の約10人に1人が持っていると考えられています。
- 多くの人は症状がなく、健康診断などで偶然見つかることが多いです。
- 症状がある場合、みぞおちや右のわき腹の痛みが主なサインです。
- 胆石があっても、症状がなければ治療が必要ないこともあります。
はい、とてもよくある病気です。厚生労働省の調査によると、日本人の約10%が胆石を持っていると推定されています。特に40歳以降で増え、女性にやや多い傾向があります。
胆石は誰にでも起こりえますが、特に40歳以上、女性、肥満傾向の方、急激なダイエットをした方、糖尿病の方に多く見られます。また、妊娠中や経口避妊薬を使用している女性もリスクが高まります。
症状
- 急に激しい右上腹部や背中の痛みが続く
- 冷や汗をかく、意識がもうろうとする
- 呼吸が苦しい、または胸の痛みがある
- 吐血や血便がある
- ⚠発熱(38度以上)と右上腹部の痛みがある
- ⚠皮膚や白目が黄色くなった(黄疸)
- ⚠吐き気や嘔吐が続いて水分が取れない
- ⚠痛みが市販の鎮痛薬で治まらない
一般的な症状
- 食後、特に脂っこい食事の後にみぞおちや右上腹部が痛む(胆石発作)。
- 痛みが背中や右肩に広がることがある。
- 吐き気や嘔吐(おうと)を伴うことがある。
- 痛みは数分から数時間続き、自然に治まることもある。
- 腹部の膨満感やガスがたまる感じ。
子供の症状
- 子どもでは胆石はまれですが、肥満や遺伝性の血液疾患がある子どもに起こることがあります。
- 症状は大人と似て、右上腹部の痛みや吐き気が見られます。
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が出ることもあります。
高齢者の症状
- 高齢者では痛みを感じにくい場合があり、症状が軽いこともあります。
- 代わりに、発熱や食欲不振、疲れやすさなどの全身症状が出ることがあります。
- 胆石による感染症(胆のう炎)を起こしやすく、危険な状態に進むこともあるので注意が必要です。
原因
主な原因
- 胆汁の中のコレステロールやビリルビン(古い赤血球の分解産物)が多すぎて、固まってしまうこと。
- 胆のうの動きが悪くなり、胆汁がうまく排出されずに濃縮されて石ができること。
- 感染症や炎症が原因で胆石ができることもある。
リスク要因
- 肥満や急激なダイエット
- 高脂肪・高コレステロールの食事、食物繊維の不足
- 女性ホルモンの影響(妊娠、経口避妊薬、ホルモン補充療法)
- 年齢(特に40歳以上)
- 糖尿病や肝臓の病気
- 遺伝的要因(家族に胆石の人がいる)
- クローン病などの腸の病気
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 前述の緊急症状に当てはまる場合
- 右上腹部の痛みが数時間続き、治まらない場合
- 発熱や黄疸がある場合
定期受診を予約すべき場合:
- 食後によくみぞおちが痛む、または吐き気がある場合
- 健康診断で胆石を指摘されたが症状がない場合も、一度専門医に相談しましょう
- 胆石があることがわかっていて、新たな症状が出た場合
診断
胆石の診断は主に画像検査で行います。最も一般的なのは超音波(エコー)検査で、痛みも放射線もなく、胆のうの中の石をはっきりと確認できます。
行われる可能性のある検査
- 腹部超音波(エコー)検査:胆石の有無や大きさ、数、胆のうの状態を調べます。
- CT検査:石の種類や合併症の有無を詳しく見るために使われることがあります。
- 血液検査:肝臓や胆のうの炎症、黄疸の程度を調べます。
- 磁気共鳴胆管膵管造影(MRCP):胆管の中の石を見るために行われることがあります。
診察で予想されること
超音波検査はお腹にゼリーを塗って器械を当てるだけの簡単な検査で、15分程度で終わります。痛みはなく、検査前に特別な準備はほとんど必要ありません。結果はその場で医師から説明されることが多いです。必要に応じて他の検査を追加することもあります。
治療
治療は症状の有無と程度によって大きく変わります。症状がない胆石は経過観察で済むことが多いですが、症状がある場合は痛みを抑える治療や、石を取り除く治療を検討します。
自宅でのセルフケア
- 脂っこい食事を控え、バランスの良い食事を心がける。
- 急激なダイエットは避け、ゆっくりと体重を減らす。
- 規則正しい食生活を送り、特に朝食を抜かない。
- 適度な運動を続ける(ウォーキングなど)。
- 痛みが出たときは安静にして、医師の指示に従う。
医療治療
症状がある場合、医師は痛みを和らげる薬や、胆石を溶かす内服薬(胆汁酸製剤)を処方することがあります。また、体外から衝撃波を当てて石を砕く治療(体外衝撃波胆石破砕術)が行われることもありますが、現在はあまり一般的ではありません。いずれの治療法も医師の診断のもとで選択されます。
手術が検討される場合
症状が繰り返し出る場合や、胆のう炎などの合併症が疑われる場合は、胆のうを取り除く手術(腹腔鏡下胆のう摘出術)が検討されます。この手術は全身麻酔で行い、お腹に数か所小さな穴を開けて行うため、入院期間が短く、回復も早いです。手術が必要かどうかは、医師とよく相談して決めましょう。
この病気と共に生きる
症状がない胆石を持っていても、日常生活に制限はほとんどありません。ただし、突然の痛み(胆石発作)に備えて、食事や生活に少し気をつけると安心です。脂っこい料理を一度にたくさん食べると発作を誘発することがあるので、少量ずつ食べるようにしましょう。
生活習慣のアドバイス
- 食事は規則正しく、1日3食を心がける。
- 高脂肪・高カロリーの食事は避け、野菜や果物、食物繊維を多く摂る。
- 適正体重を維持する(肥満はリスクを高めます)。
- アルコールはほどほどに。
- ストレスをためすぎないようにする。
食事と運動
食事は野菜、果物、全粒穀物、脂質の少ないたんぱく質(鶏肉や魚など)を中心にすると良いでしょう。適度な運動(週に150分程度のウォーキングなど)は体重管理や消化器の健康に役立ちます。急激なダイエットは胆石のリスクを高めるので避けてください。
精神的健康と心の健康
胆石の痛みや治療への不安は、精神的な負担になることがあります。症状がない場合でも、自分の中に石があるという事実に不安を感じる方もいます。そうした気持ちは自然なことで、医師や家族に相談することで軽くなることがあります。
予防
完全に予防することはできませんが、リスクを減らすことは可能です。健康的な体重を維持し、バランスの良い食事をとり、急激なダイエットを避けることが大切です。特に肥満の方の減量は、ゆっくりと計画的な方法(週に0.5~1kg程度)が推奨されます。
検診プログラム
無症状の人に対する胆石の定期的なスクリーニング検査は、一般的には推奨されていません。ただし、リスクが高い方(家族歴がある、肥満、糖尿病など)は、健康診断の際に超音波検査を希望することもできます。気になる場合は医師に相談してください。
合併症
治療しない場合
- 胆のう炎(胆のうに炎症が起きる):激しい痛みと発熱を伴います。
- 胆管炎(胆管に石が詰まって感染症を起こす):黄疸や高熱、意識障害を起こす危険な状態です。
- 急性膵炎(すい炎):胆石が膵管に詰まって炎症を起こすと、強い腹痛と吐き気が現れます。
- 胆のうがん(まれですが、長期間の炎症がリスクを高めることがあります)。
長期的な見通し
胆石は多くの場合、適切な治療と生活習慣の改善でコントロールできる病気です。症状がない胆石は、何年も問題なく過ごせることもあります。もし症状が出ても、手術や治療でほとんどの場合は完治します。定期的に医師の診察を受け、健康管理を続けることで、安心して日常生活を送ることができます。
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国際機関
- World Gastroenterology Organisation (WGO) ↗
- National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK) ↗
地域の団体
- 日本消化器病学会 ↗ · 日本
- 日本胆道学会 ↗ · 日本
- 厚生労働省 胆石症について ↗ · 日本
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健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。