Gestational diabetes overview
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めて発見される高血糖(血液中の糖分が多い状態)のことです。妊娠中にホルモンのバランスが変わり、インスリン(血糖を下げるホルモン)の働きが悪くなることで起こります。多くの場合、赤ちゃんが生まれると正常に戻りますが、妊娠中はしっかりとした管理が必要です。
重要な事実
- 妊娠中に初めて血糖値が高くなることが診断のきっかけです
- 適切な管理をすれば、ほとんどの方は健康な赤ちゃんを出産できます
- 出産後は血糖値が正常に戻ることが一般的です
日本では妊娠された方の約5~10%にみられる、比較的多い状態です。
妊娠中の女性、特に妊娠24週から28週ごろに発症しやすいです。年齢が35歳以上、体重が多め、家族に糖尿病の方がいる場合にリスクが高まります。
症状
- 激しい頭痛
- 視界がぼやける、または突然見えにくくなる
- 吐き気や嘔吐が続く
- 意識がもうろうとする
- ⚠血糖値が高めで改善しない
- ⚠急な体重増加や足のむくみ
- ⚠おなかの張りが続く
一般的な症状
- 特に自覚症状がないことが多い
- のどが異常に渇く
- 尿の回数が増える
- 疲れやすく感じる
子供の症状
- 該当しません(妊娠糖尿病は妊婦さんにのみみられる状態です)
高齢者の症状
- 該当しません
原因
主な原因
- 妊娠後期に胎盤から分泌されるホルモンがインスリンの働きを妨げる(インスリン抵抗性)
- 体が十分なインスリンを作れず、血糖値が上がる
リスク要因
- 妊娠前から体重が多い(肥満)
- 糖尿病の家族歴がある
- 35歳以上の妊娠
- 以前の妊娠で妊娠糖尿病になったことがある
- 多胎妊娠(双子など)
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 上記の緊急症状が現れたときはすぐに119番に連絡してください
- 血糖値が急に高くなり、気分が悪いとき
定期受診を予約すべき場合:
- すべての妊婦さんは妊娠24~28週の間にスクリーニング検査を受けます
- 検診で血糖値が高めと言われたら、早めに産科医に相談しましょう
診断
妊娠24~28週ごろに、ブドウ糖負荷試験(グリコースチャレンジテスト)という検査を行います。これは、糖分を摂った後の血糖値を調べる検査です。
行われる可能性のある検査
- 50gグリコースチャレンジテスト(スクリーニング)
- 75g経口ブドウ糖負荷試験(確定診断)
診察で予想されること
検査前は数時間絶食します。甘い飲み物を飲んだ後、数回にわたって腕から採血します。痛みは少しありますが、すぐに終わります。結果は当日または数日でわかります。
治療
治療の目標は、血糖値を妊娠中に安全な範囲に保つことです。多くの場合、食事と運動でコントロールできます。それでも血糖値が高い場合は、薬物療法が検討されます。
自宅でのセルフケア
- 栄養バランスの良い食事を規則正しくとる(炭水化物の量と種類に注意)
- 適度な運動(ウォーキングなど)を毎日20~30分行う
- 血糖値を自分で測定し、記録する
- 医師や管理栄養士の指導を受ける
医療治療
食事や運動で十分に血糖が下がらない場合、医師の指示のもとでインスリン注射などの治療が行われることがあります。インスリンは妊娠中に安全に使える薬です。経口血糖降下薬(飲み薬)が使われることもありますが、すべて医師が慎重に判断します。
手術が検討される場合
該当しません
この病気と共に生きる
毎日の生活では、血糖値の自己測定(必要に応じて)、食事の計画、軽い運動を習慣にします。多くの方は仕事や家事を続けながら管理できます。
生活習慣のアドバイス
- 朝・昼・夕の食事を決まった時間にとる
- 間食は控えめに、野菜から先に食べる
- ストレスをためないようにリラックスする時間をつくる
- 定期的に産科を受診する
食事と運動
食事は、野菜、たんぱく質、炭水化物をバランスよくとり、血糖値の急な上昇を防ぐために食物繊維の多い食品から先に食べるようにしましょう。運動は、医師の許可があれば、1日20~30分のウォーキングがおすすめです。妊娠中に安全な運動かどうかは必ず医師に確認してください。
精神的健康と心の健康
妊娠中の血糖管理は不安やストレスを感じることがあります。感情の変化は自然なことです。あまり一人で抱え込まず、パートナーや医療スタッフに気持ちを話してみてください。もし強い不安や落ち込みが続く場合は、かかりつけ医や保健師に相談しましょう。
予防
完全には防げませんが、妊娠前から適正体重を保ち、バランスの良い食事と適度な運動を心がけることでリスクを減らせる可能性があります。妊娠中は、厚生労働省の「妊産婦のための食事バランスガイド」を参考にするとよいでしょう。
ワクチン
該当しません
検診プログラム
すべての妊婦さんを対象に、妊娠24~28週のスクリーニング検査が推奨されています。早期発見と適切な管理が母子の健康を守ります。
合併症
治療しない場合
- 赤ちゃんが大きくなりすぎて(巨大児)、分娩が難しくなることがある
- 早産のリスクが高まる
- 妊娠高血圧症候群(妊娠中に血圧が上がる病気)のリスクが高まる
- 赤ちゃんが低血糖(生まれた後に血糖が下がりすぎる)になることがある
長期的な見通し
妊娠糖尿病は、適切に管理すればほとんどの場合、お母さんと赤ちゃんに深刻な問題を起こすことはありません。出産後、多くの方の血糖値は正常に戻ります。ただし、将来2型糖尿病になるリスクはやや高まるため、出産後も定期的な健康診断を受けることが勧められています。
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必ず医師に確認してください
健康ガイドラインは国や地域によって異なります。この記事の情報は国際的な臨床ガイドラインに基づいていますが、お住まいの国の具体的なガイドライン、薬、または診療慣行を反映していない場合があります。健康上の懸念は常にご自身の医師または医療提供者と相談し、利用可能な場合は地域の国家ガイドラインを参照してください。
重要なお知らせ この情報は教育目的にのみ提供されています。専門的な医療アドバイス、診断、治療に代わるものではありません。ご自身の状況については、常に資格を持つ医療専門家にご相談ください。医療上の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの救急医療サービスに連絡してください。
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情報源とガイダンス
この記事は教育目的で、利用可能な場合は認知された健康情報および臨床ガイダンスの情報源を参照して作成されています。具体的な情報源リンクはトピックによって異なる場合があります。
最終更新: 2026年7月16日
教育上の注記: この情報は教育目的のみであり、診断ではありません。
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