Gout flare
国際的な診療ガイドラインに基づく
概要
痛風発作とは、関節の中に尿酸(にょうさん)という物質の結晶(けっしょう:固まったもの)がたまり、突然強い痛みや腫れが起こる病気です。特に足の親指のつけ根に起こりやすく、発作が起きると歩けなくなるほどの痛みがあります。
重要な事実
- 痛風発作は突然起こる激しい関節の痛みが特徴です。
- 多くは足の親指のつけ根に起こりますが、足首や膝など他の関節にも起こります。
- 発作は数日から1週間ほどで自然に治まることが多いですが、治療で早く症状を和らげられます。
日本では約100万人以上が痛風(つうふう)と診断されており、特に男性に多い病気です。近年は食生活の変化により増えています。
痛風発作は主に中年以降の男性に多くみられます。女性は更年期を過ぎるとリスクが高まります。また、肥満の方や高尿酸血症(こうにょうさんけつしょう:血液中の尿酸値が高い状態)の方、お酒をよく飲む方にも起こりやすいです。
症状
- 急な激しい痛みで動けなくなり、意識がもうろうとする
- 痛みとともに高熱(38度以上)が出る
- 関節が真っ赤に腫れ上がり、皮膚に水ぶくれができる
- ⚠関節の痛みが強く、市販の痛み止めでも治まらない
- ⚠足の親指以外の関節にも症状が広がっている
- ⚠腫れや痛みが2日以上続く
一般的な症状
- 突然の激しい関節の痛み(特に夜中や早朝に起こりやすい)
- 関節の赤み、腫れ、熱っぽさ
- 触れただけでも痛い(布団や靴下が当たるだけで痛い)
- 痛みは数時間から24時間以内にピークになる
原因
主な原因
- 血液中の尿酸値が高くなること(高尿酸血症)が原因です。
- 尿酸の結晶が関節の中にたまり、体の免疫(めんえき:病気を防ぐ仕組み)が反応して炎症(えんしょう:腫れや痛みを起こす反応)を引き起こします。
リスク要因
- プリン体(ぷりんたい:体内で尿酸になる物質)を多く含む食品(レバー、干し魚、肉類など)の食べ過ぎ
- アルコールの飲み過ぎ(特にビール)
- 肥満や急な体重増加
- 脱水(だっすい:水分不足)
- 利尿剤(にょうざい:尿を増やす薬)などの特定の薬
- 腎臓(じんぞう)の働きが弱い
- 家族に痛風の人がいる
受診の目安
緊急で受診すべき場合:
- 関節の痛みが我慢できないほど強い
- 発熱を伴う
- 1日以上痛みが続く
定期受診を予約すべき場合:
- 年に1回の健康診断で尿酸値が高いと言われた
- 足の親指などに時々痛みがあるが、すぐ治まる
- 痛風と診断されているが発作は起きていない
診断
医師が症状や診察の結果に加えて、血液検査や関節液の検査を行って診断します。
行われる可能性のある検査
- 血液検査で尿酸値を調べる
- 関節液(かんせつえき:関節の中の液体)を針で採取し、尿酸の結晶がないか顕微鏡で調べる
- X線(エックス線)検査で関節の状態を確認する
診察で予想されること
診断では、まず痛みの様子や場所、経過を詳しく聞かれます。関節液を取る検査は少し痛みがありますが、数秒で終わります。結果は当日または数日でわかります。痛風発作と診断されたら、症状を抑える治療とともに、尿酸値を下げる生活改善や薬の話があります。
治療
痛風発作の治療は、まず痛みと炎症を早く落ち着かせることが目的です。その後、再発を防ぐために尿酸値をコントロールする治療に移ります。発作が起きている間は、安静と冷却、水分補給が大切です。
自宅でのセルフケア
- 痛む関節を高く上げて休ませる
- 氷のう(ひょうのう)や冷たいタオルで冷やす(1回15~20分、1日数回)
- たっぷりと水分を取る(1日2リットル程度が目安)
- アルコールは控える
- きつい靴や靴下を避ける
医療治療
医療機関では、炎症を抑える薬や痛みを和らげる薬が処方されます。代表的なものに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やコルヒチン、ステロイド薬などがあります。これらの薬は医師の指示に従い、自己判断で使用しないでください。また、発作が治まった後も、尿酸値を下げる治療を続けることで再発を予防します。
手術が検討される場合
痛風発作に対して手術が必要になることはほとんどありません。ただし、長期間続く痛風で関節に尿酸の結晶の塊(痛風結節:つうふうけっせつ)ができて関節の動きを妨げている場合などに、切除(せつじょ:切り取ること)が検討されることがあります。
この病気と共に生きる
痛風発作を経験した後は、日常生活で尿酸値を上げないように気をつけることが大切です。定期的に医師の診察を受け、必要な薬を続けることで、発作の再発を大幅に減らせます。
生活習慣のアドバイス
- アルコールは控えめにする(特にビールや日本酒)
- 水分をこまめに取る(尿量を増やして尿酸を排出しやすくする)
- 急激なダイエットや絶食は避ける(かえって尿酸値が上がることがある)
- ストレスをためすぎない
食事と運動
プリン体を多く含む食品(レバー、干し魚、エビやカニ、肉類の脂身など)は控えめにし、野菜や果物、乳製品を積極的に取りましょう。適度な運動(ウォーキングや軽いジョギング)は肥満予防に役立ちますが、激しい運動は発作のきっかけになることもあるので注意が必要です。
精神的健康と心の健康
痛風発作の激しい痛みは、不安やイライラを引き起こすことがあります。また、再発を心配して外出を控えるなど、生活の質に影響が出ることもあります。気分が落ち込んだり、日常生活に支障が出る場合は、医師やカウンセラーに相談しましょう。
予防
完全に予防することは難しいですが、リスクを大きく減らすことはできます。尿酸値を正常に保つこと、バランスの良い食事、適度な運動、水分補給を心がけることで、痛風発作の再発を防ぎやすくなります。
ワクチン
痛風発作を予防するワクチンはありません。
検診プログラム
健康診断で尿酸値を定期的にチェックすることが重要です。特に肥満や飲酒習慣がある方は、年に1回は検査を受けましょう。
合併症
治療しない場合
- 痛風発作を繰り返し、関節が変形したり動きにくくなることがある
- 尿酸の結晶が皮膚の下にたまり、痛風結節(つうふうけっせつ)ができる
- 腎臓に尿酸の結晶がたまり、腎臓結石(じんぞうけっせき)や腎機能の低下を起こすことがある
長期的な見通し
痛風発作は、適切な治療と生活習慣の見直しで十分にコントロールできる病気です。発作が起きても早めに医療機関を受診すれば、痛みを和らげる治療が受けられます。長期的に尿酸値を管理すれば、ほとんどの方は発作なく日常生活を送ることができます。
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情報源とガイダンス
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最終更新: 2026年7月27日
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